アサヒグループが“クラウドファンディング”に参加した理由とは?

[サステナビリティ]
アサヒグループホールディングス

2013年6月から、アサヒグループはクラウドファンディング「READYFOR?」に参加し、「アサヒ・マッチングギフトサービス」に取り組んでいる。なぜ新しい形の社会貢献活動にチャレンジすることにしたのか。「READYFOR?」とアサヒグループそれぞれの立場から、この取り組みにかける思いを語ってもらった。

対談者

「READYFOR?」代表 米良はるかさん
アサヒグループホールディングス(株)CSR部門マネジャー 松香容子

―まずは「READYFOR?」の仕組みや活動内容について教えて頂けますか?

米良(以下、敬称略):「READYFOR?」は日本初のクラウドファンディングとして2011年4月にスタートしました。これは新しいことに挑戦したい人や社会の中にある課題を解決したいと考える人たちが立ち上げたプロジェクトをインターネットで公開し、その趣旨に共感した一般の方たちから支援金を集める仕組みです。おかげさまで2013年末までに累計3.5億円の支援金が集まり、多くのプロジェクトを実現することができました。ただ、日本人は自分の想いや夢を語ることに慣れていないこともあり、プロジェクトの実行者になる人はまだまだ少ないのが現状です。私たちが目指すのは、NPOや起業家といった一部の人だけでなく、すべての個人が当たり前のようにチャレンジできる社会にすること。そのためには「READYFOR?」の仕組みをもっと世の中に浸透させることが必要だと考えました。そこで生まれたのが、個人だけでなく、企業にも支援に加わって頂く「マッチングギフトサービス」だったのです。

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―「マッチングギフトサービス」は、プロジェクトの目標金額のうち半分を一般の人たちが、残りの半分を企業が提供する仕組みですね。なぜアサヒグループは、この取り組みに参加することにしたのでしょうか。

松香:以前から私たちもCSR活動の一環として、社会貢献活動をする団体へ寄付をおこなってきました。ただ、その時に「アサヒグループの主観だけで支援先を選んでよいのか」という迷いがあったのも事実です。しかし、広く社会からの共感を得られる支援先を探そうとすると、どうしても実績のある大きな団体に目が向いてしまいがちでした。小さな団体や個人でも、熱い思いを持って「社会を良くしていきたい」と考える志の高い方が増えている中、そんな"金の卵"を発見するにはどうすればよいのか。それを考えていた時に「READYFOR?」と出会ったのです。

米良:アサヒグループさんを始め、日本でも多くの企業がさまざまな団体や個人へ寄付活動を行っています。ただ、そのことが一般の人たちにはあまり伝わっていない。せっかく企業側にも「色々な人のチャレンジを応援したい」というお気持ちがあるなら、それをもっといい形で仕組み化できないだろうかと考えて生まれたのが「マッチングギフトサービス」でした。

松香:「READYFOR?」の仕組みを使えば、多くの人たちが共感していること、つまり「社会が必要としていること」を私たちも応援することができます。アサヒグループにとって、クラウドファンディングという前例のない取り組みをすることは大きなチャレンジでしたが、「これほど多くの人の思いが詰まった活動なら、私たちもその"思いの輪"の中に入りたい」という思いから参加を決めました。

米良:色々な企業さんへ足を運びましたが、アサヒグループさんはすぐに「やりましょう!」と言ってくださって。「こんなに決断の早い会社があるのか」と感動しました。これほどのブランド力や発信力を持つ会社が応援してくだされば、「READYFOR?」のプロジェクトに対する世間からの信頼性は高まりますし、活動の幅も広がる。アサヒグループさんの参加によって、私たちの活動と社会とのつながりはより強まったと感じています。

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―そして昨年(2013年)の6月には、アサヒグループが初めて参加した子育て支援プロジェクト「asobi基地カフェ」が目標金額を達成し、実行に移されました。すでに第2弾となるプロジェクト「東日本大震災の被災地から避難生活を学ぶ」への支援も決定しています。

松香:今後は資金だけでなく、アサヒグループが持つノウハウや技術、人脈などのリソースも積極的に提供していきたいですね。単なる資金の提供者で終わるのではなく、「企業も個人も、同じ社会でともに生きる一員なのだ」という感覚を、より多くの人たちと共有できればと思っています。

米良:それは私からもぜひお願いしたいです。やはり個人単位の活動では、プロジェクトを実行するためのノウハウや人脈を持っていないケースがほとんど。そこをアサヒグループさんにサポートして頂ければ、個人と企業が一緒になって、より多くの課題を解決していけるはず。きっと「チャレンジすることが当たり前の社会」へと変えていくこともできると信じています。

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社員のコメント(アサヒグループホールディング株式会社 松香)

第一弾で支援した「asobi基地カフェ」に息子と行ってきました。実際に参加してみて感じたのは、大人も子どももみんなに居心地のいい空間だなあということ。「完成度の高い企画が目白押し!」と肩に力が入る感じではなく、日常にあるものを使った手作り感覚の企画という印象で、初参加の私たちも身構えることなく自然に溶け込める雰囲気がとてもよかったです。のびのびと子育てをするのがなかなか難しい世の中ですが、こうして親も子も力を抜いて楽しめる場所があるのは素敵なことだと思います。アサヒグループとして、このような活動を支援することができてよかったなと心から感じました。

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