被災した土地を蘇らせる「希望の大麦プロジェクト」

[CSR]

遊休地で大麦を栽培し、地元に産業と雇用を創出

 2011年3月に発生した東日本大震災は、被災地の農地や緑地にも大きなダメージを与えました。本来は田畑や公園だったものの、いまだに復旧が進まず、遊休地や耕作放棄地となっている場所は少なくありません。
 こうした土地を有効活用しようと、宮城県東松島市でアサヒグループホールディングスと一般社団法人東松島みらいとし機構(以下、HOPE)が立ち上げたのが「希望の大麦プロジェクト」です。これは被災した土地で大麦を栽培し、収穫物から地ビールや菓子などを製造・販売することで、地元に新たな産業や雇用を生み出そうという取り組み。東松島市を始めとする行政機関や東北大学などの研究機関、市内の農家や市民の方たちの協力を得て、「産・官・学・民」の連携のもと、被災地に“なりわい”と“にぎわい”を取り戻すことを目的としています。

 すでに一昨年4月から、東松島市内の3箇所でアサヒグループが選定したビール麦と食用麦の試験栽培を実施。昨年夏には、計0.6haの土地から1.2トンの収穫がありました。このうちビール麦は、宮城県加美郡の(株)薬莱振興公社 地ビール製造所と連携し、東松島地ビールとして醸造。2016年1月に市内で販売する予定です。食用麦はアサヒビールモルト(株)で麦茶に加工するほか、栃木県の(株)大麦工房ロアの協力を得て菓子などの商品開発を進めています。  試験栽培で一定の成果が出たことを受け、昨年10月からは本格的な生産もスタート。津波で被災した旧奥松島運動公園内に1.5haの大規模区画を造成し、市内農家の協力を得て種まきを行いました。順調に生育すれば、2016年8月に2.4トンの収穫を見込んでいます。
 このプロジェクトが始まった背景には、アサヒグループが震災直後から被災地の復興支援に取り組んできたこと、その過程で東松島市との交流が深まったという経緯があります。2012年からは、東松島市の「復興の森づくりと森の学校プロジェクト」にアサヒグループが参加。これまでに延べ180名以上の社員が現地を訪れ、ボランティアでツリーハウスや展望デッキの製作に取り組んできました。2013年4月からは、復興庁からの人員要請に応える形で、アサヒビールから東松島市へ社員を長期派遣するという人材貢献活動も開始。この社員の委嘱先がHOPEだったことが、今回の「希望の大麦プロジェクト」の実現につながったのです。

東松島市内、麦を試験栽培している畑

社員ボランティアの積極的な参加が大きな力に

 プロジェクトの立ち上げに当たっては、「アサヒグループだからこそできることは何か?」を徹底的に議論。その結果、出されたアイデアが「被災土地で大麦を栽培する」というものでした。アサヒグループのビール事業が持つノウハウを活かせば、大麦の種子の選定や栽培・加工の技術支援が可能。大麦に関する研究機関とのネットワークも活用できます。
 さらに大きな力となると期待されたのが、社員ボランティアです。2015年2月にはアサヒグループから34名の社員が現地入りし、麦の育成に欠かせない「麦踏み」の作業を行いました。また、「収穫した大麦からどのように付加価値を生み出すか」という課題についてアイデアや意見を出し合う「知のボランティア」も実施。ビールや飲料、食品などの各グループ会社から社員が参加し、普段自分が取り組んでいる事業分野で培った経験や知識をもとに活発な議論が交わされました。このときも机上で考えるだけでなく、実際に東松島市を訪問して現地の状況を自分たちの目で確かめたことで、より真剣に東松島市のまちづくりについて考えることが可能となったのです。

ボランティアに参加した社員たち

 アサヒグループホールディングスCSR部門ゼネラルマネジャーの佐田朋彦は「私たちはこのプロジェクトを“支援する側と支援される側”の関係性にするつもりはありません。アサヒグループもHOPEとともに主体者となり、責任と覚悟を持って取り組んでいきたいと思います」と話します。また、現在アサヒビールからHOPEに出向中の宇野由希子は「東松島市の復興への道のりはまだまだこれからだと思いますが、何年後か”まち”が創られてきた時に、『希望の大麦プロジェクト』が復興に少しでも寄与できていたら嬉しく思います。越えなければいけない問題もたくさんありますが、復興事業、自宅再建、産業の回復等に向けて、住民の方だけでなく、様々な方が、それぞれ一生懸命に取り組んでいます。このプロジェクトを含め、一人ではできないことも、得意分野を持ち寄って、お互い補えば合えば、復興にむけた大きな力になるのではないかと信じ、日々の業務に取り組んでいます。」と想いを語りました。
 アサヒグループは復興への取り組みを2020年まで継続する予定です。今後も震災応援復興のテーマに「人」を掲げ、人と人とのつながりを大切にしながら、被災地の応援を続けていきたいと考えています。

アサヒビールよりHOPEに出向中の
宇野 由希子

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