エノテカが開催する異色のイベントが一冊の本に!

[マーケティング]

 2015年3月、新たにアサヒグループに加わったエノテカ(株)。ワインの輸入販売を手がける同社は、1000種以上の豊富な品揃えを強みに国内で55店舗を展開している(2017年1月現在)。その一つ、ワインショップ・エノテカ 銀座店に併設された「カフェ&バー エノテカ・ミレ」にて、2014年11月からユニークなイベントが開催されている。その名も文学ワイン会『本の音 夜話(ほんのねやわ)』。毎回一人の作家を招き、聞き手となる参加者たちとともにワインを飲みながら、自身の作品について語ってもらうトークイベントだ。
 このたび、これまでに開催された計10回の内容をまとめた書籍『文学とワイン』(青幻舎)が発売になった。これを記念して、本の著者であり、文学ワイン会でナビゲーターを担当している山内宏泰さんとエノテカ担当者に、イベントを始めた理由やこの企画にかける思いを聞いた。

『文学とワイン』(青幻舎)

―文学ワイン会「本の音 夜話」を始めた経緯を教えてください。

佐野:私はもともと読書好きなのですが、ご縁がありまして、作家の平野啓一郎さんが主宰する文学者の集まりに参加させて頂いたことがあります。その席で平野さんが「ジャズバーでは、音楽とお酒の両方を楽しむことができる。だったら文学も、お酒を飲みながら気軽に語り合える場があってもいいのでは」とおっしゃったのです。それで私も「そんな場が作れたら素敵だな」と思っていたら、同じ集まりに参加していた山内さんが「ぜひやりましょう」と賛同してくださって。
山内:エノテカというブランドを借りて、そんな新しい試みが許されるのかなと思ったのですが、佐野さんがすぐに実現に動いてくれましたね。
佐野:弊社は廣瀬会長を始め、文学好きの人間が多いんです。ですから私が企画を提案した時も、社内の人間は「面白そうだね」と好意的でした。私は「文学とワインには、共通する部分が多い」と感じています。作品を読んだり、ワインを味わったりした瞬間だけを楽しむのではなく、あとになってその内容や味わいを思い出し、余韻を楽しむことができる。19世紀のパリでは、カフェに文学者たちが集まって、ワインを片手に文学談義に花を咲かせたという歴史もあります。ですから、文学とワインはもともと相性が良いのでしょうね。

エノテカ(株)
商品部 広報室 兼 ワインショップ事業部
販売推進部 販売推進課
主任 佐野昭子

―具体的には、どんなイベントにしたいと考えましたか。

山内:お客様だけでなく、話し手である作家の方も飲みながら語ってもらうことは、最初から決めていました。それこそ昔のパリのカフェのように、店に入ったらたまたま作家がいて、お酒を飲みながらその人の話を聞くことになった、という感じのイベントになればと。「本の音 夜話」というイベント名は私がつけましたが、そこには作家の生の声や朗読によって「本の音を聞く」という意味と、お酒を飲みながら「作家の本音を聞く」という意味を込めています。そして実際にやってみると、作家の方々も非常にリラックスして、他のイベントや講演会ではあまり話さないようなことも率直に語ってくれました。
佐野:会場となった店はそれほど広くないので、毎回の定員は26名。でもそれが、参加者にはとても好評でした。お店が小さめなので作家の方々との距離がとても近く、ファンの方にとっては贅沢な空間に感じられたようです。
山内:お招きする作家は、ワインがお好きな方やワインが似合う方、作品の中にワインが出てくる方にオファーしています。例えば、角田光代さんはお酒がとても強い。ワインが大好きで、「毎日1本飲むようにしています」とおっしゃっていました(笑)。このイベントのときも、かなりお飲みになられましたよね。
佐野:話しながらだと、飲み方も普段よりスローペースになるものですが、角田さんはよくおかわりされて(笑)
山内:一方で、堀江敏幸さんや原田マハさんのように、普段はアルコールをあまり飲まないという方もいます。でも、それを承知の上でお声がけさせていただきました。お二人ともワインが似合うイメージがありますし、作品内にもワインが出てきますから。
佐野:イベントで出すワインは、私がセレクトしています。事前に作家の方々にご希望をお聞きして、それに合ったワインを毎回2本ずつ選びます。なかには「お任せします」とおっしゃる方もいるので、その場合は小説に出てきた産地や品種と同じワインをエノテカのラインナップから選びました。なかには非常に具体的なリクエストをされる方もいらっしゃって、例えば島本理生さんはご自分の『Red』という作品のイメージに合わせて「飲んだ時に煙る感じと甘味が両方あって、時間が経つにつれて味が複雑に変化する、重めのワインを」とご指定を頂きました。それにぴったり合うワインを選ぶのは緊張しましたが、私が選んだ「プリヴァーダ」というワインを島本さんも気に入ってくださったので、ホッとしました。

ナビゲーター
ライター 山内宏泰さん

―参加したお客様の反応はいかがですか。

佐野:イベント後にアンケートをとっていますが、「ワインもお話も最高でした」「とても充実した時間でした」といった、こちらが嬉しくなるような感想をたくさん頂いています。もともとエノテカは、店頭でのイベントを積極的に行っていますが、その多くはワインの生産者を招いての試飲会だったり、チーズとワインのマリアージュを学ぶ会だったりと、テーマはあくまでも「食」の範囲内。文学というまったく異なるジャンルのイベントを開くのは初めてで、手探りの部分も多かったのですが、今は本当にやってよかったと感じています。
山内:先ほど「作家の本音を聞く」という意味を込めたと言いましたが、やはりお酒の力なのか、作家の方々も非常にフランクに語ってくれる。そこも聞いている人は面白いんじゃないでしょうか。
佐野:アンケートでも「作家さんの意外な一面が見られてよかった」という声は多いです。私が驚いたのは、「エノテカに初めて来店した」というお客様が多いこと。弊社からもホームページやSNSでイベントの告知をしますが、アンケートを見ると各作家のツイッターやファンサイトで知ったという方が圧倒的多数です。通常行っているワインのイベントでは、もともとエノテカをよく利用してくださっているお客様が大半なので、店舗からも「新規のお客様の獲得につながった」と喜ばれています。エノテカは一店舗あたりのスタッフ数も多く、一人一人のお客様にご要望やお好みを伺いながら丁寧な接客販売をするコンシェルジュサービスをモットーとしていますので、店舗へ足を運んでくださるお客様が増えるのは、私たちとしても非常に嬉しいこと。このイベントが一冊の本になったことで、さらに多くの方にエノテカを知って頂けるのではないかと期待しています。
山内:この本を読めば、「この作家さんが好きなワインなら、私も飲んでみようかな」といったワインの選び方ができるんじゃないでしょうか。ワインのガイドブックはたくさんありますが、お勉強みたいでなかなか頭に入らないという人も多い。だからこの本が「自分が好きな作家や小説からセレクトする」という、新しいタイプのワイン入門書になればいいですね。
佐野:イベントでお出ししたワインのリストも書籍に収録されていますので、ぜひご覧になってください。ワインは歴史的・文化的な背景から語られることの多いお酒ですが、「文学」という切り口からも楽しめることがたくさんの方に伝われば嬉しく思います。

イベントの様子

☆★☆★☆★☆★読者キャンペーン☆★☆★☆★☆★
ワインショップ・エノテカ銀座店にて計10回開催してきたトークイベント、文学ワイン会「本の音 夜話(ほんのね やわ)」が、『文学とワイン』というタイトルで(株)青幻舎より発売されました。共通点の多い文学とワインを、気鋭の作家10名が語らいます。文学とワインの魅力を1冊にまとめた書籍を、10名様にプレゼントいたします。

本キャンペーンは2017年1月19日(木) 午前10時をもちまして応募受付を終了いたしました。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

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