アサヒグループホールディングス株式会社 統合報告書 2015
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● 国内ビール類の市場シェアNo.1(ビールのみの市場シェアは約50%)● 国内飲料の市場シェア第3位● カテゴリートップクラスの食品ブランド・事業を保有● オセアニア、東南アジア、中国での有力ネットワーク● 少子高齢化などによる酒類・飲料市場の成熟化● デフレ環境下で続いた厳しい競争環境● 国際事業の売上高構成比13.4%● グローバル大手企業による寡占化の進行● デフレ脱却や税制改正などによる消費の多価値化● 健康機能性カテゴリーなど高付加価値化の進展● 東京オリンピック開催や「和食」の文化遺産登録● 新興国を中心とした酒類・飲料市場の成長● グローバル再編などによる進出機会の拡大● 景気低迷などによる想定以上の市場縮小● 各種税制改正による競争環境の悪化● 進出地域(オセアニア、東南アジア、中国)の景気減速● グローバル大手企業の攻勢などによる競争激化事業ポートフォリオの「強み」を活かし、機会とリスクを捉えた成長戦略を推進事業ポートフォリオにおける主なSWOT ●:国内 ●:海外今後の中長期的な成長戦略を遂行していく上での主要なリスクとしては、景気低迷や各種の税制改正などによる想定以上の市場縮小、競争環境の悪化などが挙げられます。また、海外においては、事業を展開している地域の景気減速に加えて、グローバル大手企業の攻勢などによる競争激化などに備える必要があります。一方で当社は、これまでも市場の縮小やデフレによる価格競争などに対して、総合酒類化やM&Aによる「ブランド力」の強化、統合シナジーの創出といった収益構造改革により、15期連続で最高益を更新してきました。さらに、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催や「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、日本の食文化における「強み」の展開やグローバルな再編などにおいて成長チャンスは拡大してきています。「ブランド力」やバリューチェーン全般にわたる「コスト競争力」など、アサヒグループならではの「強み」に磨きをかけていくとともに、チャンスを捉えた国内外の成長投資により、リスクの低減に努めていく方針です。アサヒグループは、最大の事業ドメインである国内酒類事業において、ビール類の市場シェアはトップであり、特に『アサヒスーパードライ』を旗艦ブランドとしたビールのみのシェアは約50%となります。飲料事業においても、透明炭酸飲料トップシェアの『三ツ矢サイダー』や乳性飲料トップシェアの『カルピス』などを中心に、国内飲料トータルの市場シェアは第3位にまで高まっており、食品事業でも、タブレット菓子やベビーフード、フリーズドライ食品など、カテゴリートップクラスのブランドや事業を有しています。また海外では、オセアニアやマレーシアにおいてシェア第2位の飲料会社を傘下に持つなど、グローバルでも有力なネットワークを築きつつあります。一方で、国内ビール類市場は、少子高齢化やアルコール消費の多様化などにより1994年をピークに減少する中、国際事業の売上高構成比は13.4%にとどまっています。また今後の当社を取り巻く外部環境としては、20年来続いたデフレからの脱却が正念場を迎える中、来年以降には、消費税の再増税や酒税改正などが見込まれるなど、今後は、消費の多様化や多価値化がさらに進んでいくことが想定されます。また海外では、新興国経済の成長が鈍化する中、ビール事業におけるグローバルな大型再編が進行するなど、当社にとって、短期的にも中長期的にも多様な成長機会が顕在化してきています。 事業ポートフォリオの「強み」と外部環境 リスクへの対応Strengths(強み)Opportunities(機会)Weaknesses(弱み)Threats(脅威)SWOT企業価値創造プロセス21リーダーシップ(マネジメント)会社紹介財務・会社情報経営基盤

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