アサヒグループホールディングス株式会社 統合報告書2016
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『中期経営方針』の重点課題への取組みROICの向上ホールディングス各事業会社財務レバレッジ売上収益利益率資本回転率株主資本コストの低減ROEの維持・向上̶・リターンを重視した成長投資の促進・グループ横断的なSCMの効率化・最適人員配置など人的生産性の向上・ 高付加価値化、 差別化を軸としたブランド強化・事業、商品ポートフォリオの見直し・ 事業内統合などの収益構造改革 (3ヵ年の効率化効果200億円~300億円)・事業ポートフォリオの「選択と集中」・IFRS適用を活かす資産効率、経営管理・投資資産の見直し、圧縮・運転資本圧縮(CCC、棚卸資産の圧縮)・事業統合などによる設備稼働率の向上・ノンコア、不稼働資産圧縮・最適資本構成を踏まえた金融債務活用・安定的増配などによる株主還元の充実・中長期的な経営戦略や資源配分などの非財務情報を含む、公平かつ適切な情報開示・適切な情報開示に基づく、株主・投資家との「建設的な対話」による信頼関係の構築エクイティスプレッド(ROE-株主資本コスト=企業価値の創造)を重視した資本効率の向上『中期経営方針』では、資産・資本効率の向上を重点課題のひとつに掲げ、株主・投資家の皆様の期待利回りである株主資本コストとROEの差である「エクイティスプレッド」を企業価値の源泉として、その拡大に努めております。具体的には、ROEをROIC(投下資本利益率)と財務レバレッジに分けて、それぞれホールディングスと事業会社の取組みに落とし込んでいくことで、グループ全体のベクトルを合わせています。まず事業会社は、重点課題に掲げる「稼ぐ力」の強化に最優先で取り組む一方で、商品ポートフォリオの選択と集中、収益構造改革や運転資本の圧縮などをKPIとして、ビジネスモデルの高度化に活かしています。またホールディングスとしては、リターンを重視したM&Aや事業ポートフォリオの再構築に取り組むとともに、成長投資と株主還元のバランスなど、適切な資本構成を踏まえた財務戦略を遂行しています。2016年は、欧州ビール事業において大型投資を実行する一方で、中国の持分法適用会社の株式や遊休不動産を売却するなど保有資産の見直しにスピードを持って取り組むことにより、着実に成果を上げております。一方で株主資本コストの低減については、株主や投資家の皆様との信頼関係を構築していくことが最も大切だと考えています。引き続き適切な情報開示と建設的な対話を継続していくことにより、資本コストの低減に努めていく方針です。資本コストを踏まえた資産・資本効率の向上33統合報告書 2016

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