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ニュースリリース

アサヒグループホールディングスのニュースリリース

ニュースリリース

2013年04月25日
アサヒグループホールディングス株式会社

アサヒグループ学術振興財団 30周年記念特別シンポジウム
『腸の驚異』
開催のお知らせ


 公益財団法人アサヒグループ学術振興財団(所在地 東京都墨田区、代表理事 川面 克行)は、5月29日(水)に、30周年記念特別シンポジウム『腸の驚異』をアサヒ・アートスクエアにて開催します。このシンポジウムへの参加者200名様を募集します。

 アサヒグループ学術振興財団は、1984年の財団設立以来、人と社会の未来を展望し、学術研究の発展と国民生活の向上に寄与することを目標として、日本国内の大学・研究所等に所属する研究者、または学識があると認められる個人およびグループを対象に、主として食に関わる「生活科学」「生活文化」及び「地球環境科学」「サスティナブル社会・経済学」の4部門に関する研究活動の助成をおこなうとともに、各種研究に関する発表やシンポジウムなどを開催しています。

 今回、アサヒグループ学術振興財団では、財団設立30周年となる2014年に向けて、昨年に続き「30周年記念特別シンポジウム」を開催します。

 2回目の開催となる本年の30周年記念特別シンポジウムの第一部は、栄養を吸収する機能ばかりでなく、第二の脳として人の心や行動に大きな影響を及ぼす「腸」に関する講演を行います。
 東京大学名誉教授の上野川 修一氏の“知られざる腸のはたらき”をテーマにした講演を皮切りに、東北大学大学院医学系研究科教授の福士 審氏、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授の八村 敏志氏、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授の服部 正平氏、カルピス株式会社研究戦略部長の山本 直之氏による講演を行います。
 第二部は、「心と体の健康と幸せに導く『食と腸の関係』」をテーマに、講演者がパネリストとなりパネルディスカッションを行う構成となっております。

その他、講演内容の概要については末尾【講演の要旨】をご参照ください。

【アサヒグループ学術振興財団 30周年記念特別シンポジウム『腸の驚異』概要】

タイトル 『腸の驚異』
日時 5月29日(水)13:00〜17:30
場所
アサヒ・アートスクエア
(アサヒグループ本社ビル隣、スーパードライホール4階)
スケジュール
概     要

12:30
開場・受付開始
13:00〜13:10
主催者挨拶 竹田 義信(アサヒグループ学術振興財団業務執行理事)
第一部 13:10〜16:20
【講演】
13:10〜13:30

東京大学 名誉教授 上野川 修一氏 
  「はじめに」−知られざる腸のはたらき−
13:30〜14:10

東北大学大学院 医学系研究科 教授 福士 審氏
  「脳と腸」
14:10〜14:50

東京大学大学院 農学生命科学研究科 准教授 八村 敏志氏
「腸と免疫、アレルギー」−腸は最大の免疫器官−
15:00〜15:40

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授 服部 正平氏
「腸と腸内細菌」−日本人の腸内細菌叢の特徴−
15:40〜16:20

カルピス株式会社 研究戦略部長 山本 直之氏
「腸と食事」−腸環境と食品開発−
第二部 16:35〜17:30
【パネル討論・質疑応答】
16:35〜17:30

テーマ「心と体の健康と幸せに導く『食と腸の関係』」 パネリスト:上記講演者
コーディネーター:上野川 修一氏
参加費

無料 (事前の申し込みが必要)

定員

200名様(定員を超えた場合は抽選)

応募方法

Webサイトからの応募のみ受付
http://www.asahibeer.co.jp/30kinen

応募締切

5月22日(水)10:00まで

発表

当選者には、Eメールにてお知らせ。

主催

公益財団法人アサヒグループ学術振興財団

後援

墨田区、公益社団法人日本医師会、公益社団法人日本農芸化学会

講師

福土 審(ふくど しん)
1983年東北大学医学部医学科卒業、医学博士。1987年東北大学医学部附属病院心療内科 助手、デューク大学医学部 研究員などを経て、1998年東北大学心療内科 助教授、1999年行動医学分野 教授、2011年心療内科長。専攻は心身医学・行動医学。機能性消化管障害国際ローマ委員会委員。書籍に「ローマIII: 機能性消化管障害」(分担、デグノン協会)「内臓感覚─脳と腸の不思議な関係」(単著、NHKブックス)など。日本心身医学会石川記念賞、アメリカ心身医学会若手研究者賞、東北大学沢柳賞、文部科学大臣表彰科学技術賞研究部門、アメリカ消化器病学会マスターズ賞などを受賞。

八村 敏志(はちむら さとし)
1987年東京大学農学部農芸化学科卒業。1989年東京大学大学院農学系研究科農芸化学専攻修士課程修了。1991年東京大学農学部 助手。1998年東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻 助教授。2008年東京大学大学院農学生命科学研究科食の安全研究センター 准教授。現在に至る。研究テーマ等は腸管免疫系の応答機構、特にIgA抗体産生および経口免疫寛容(経口摂取されたタンパク質による免疫抑制)の機構解明。食品成分による免疫・アレルギー反応の調節。2009年度日本食品免疫学会賞受賞。日本食品免疫学会学術委員会世話役幹事、日本ビフィズス菌センター 評議員・学術委員会委員。

服部 正平(はっとり まさひら)
1979年大阪市立大学大学院工学研究科修了(工学博士)。化学系企業(接着剤の開発研究)、九州大学遺伝情報実験施設 助手、米国スクリプス研究所及びカリフォルニア大学サンディエゴ校 研究員、東京大学医科学研究所ヒトゲノムセンター 助教授、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター チーム長、北里大学生命科学研究所 教授を経て2006年より現職。研究テーマは、ヒトゲノム計画(1991〜2004年)に従事し、11番や21番染色体の完全解読などの論文がある。最近では、次世代シークエンサーを用いてヒト腸内菌叢を中心に常在菌叢のメタゲノム研究を進めている。

山本 直之(やまもと なおゆき)
1984年東京工業大学大学院終了、東京工業大学理学博士号、カルピス株式会社入社後、乳酸菌発酵乳の機能性成分の開発を進め血圧降下ペプチドの開発を担当、平行して抗アレルギー乳酸菌の開発も担当。2011年7月発酵応用研究所 所長、2012年7月より研究戦略部 部長。

上野川 修一(かみのがわ しゅういち) (コーディネーター)
1942年東京生まれ、東京大学名誉教授。農学博士。東京大学農学部農芸化学科卒業。東京大学 助手、助教授を経て2003年まで東京大学大学院農学生命科学科 教授。その後2013年まで日本大学生物資源科学科 教授。食品アレルギーおよび腸管免疫のしくみ、腸内細菌のからだへの影響などの研究を行った。これまで、日本農芸化学会 会長、内閣府食品安全委員会専門委員会 座長を歴任。現在、日本食品免疫学会 会長、日本ビフィズス菌センター(腸内細菌学会)理事長。研究業績に対して紫綬褒章、国際酪農連盟賞、日本農芸化学会賞等を受賞。


【講演の要旨】

第1部:講演

「はじめに」−知られざる腸のはたらき−
上野川 修一氏(東京大学 名誉教授)
 腸は食を消化吸収して“いのち”に変える器官です。そのため独立した神経系を有し、腸が最適状態で働くよう自らをコントロールできる「考える器官」であります。このことからセカンドブレインと呼ばれることもあります。さらに、腸はからだへの病原微生物の侵入を防ぐ、からだ最大の免疫器官でもあり、わたくしたちのからだを守ってくれています。さらに、そこには100 兆個ともいわれる腸内細菌が生息し、わたくしたちのからだに重要な影響をあたえています。わたくしたちが日常とっている食によっても腸の環境は左右されるため、これを健康に保つための食品の開発も積極的に行われています。しかしながら、このように高度で複雑な働きが集中している腸について知られていないことが多く、今回はそれぞれの分野の第一人者によって、その知られざる部分を明らかにしていただけるものと大いに期待しています。

「脳と腸」
福士 審氏(東北大学大学院 医学系研究科 教授)
 動物はたった1個の細胞である受精卵から発生します。受精卵が分割を繰り返し、器官を作れる程度に細胞が増えると、内側に細胞が管を作りながら伸びて行き、身体の腹側に1本の管状の体を作ります。これが腸であり、脊髄は進化とともに、口側にふくらみを作りました。これが脳です。動物の進化につれて、脳は脳幹からはじまり、小脳、間脳、大脳辺縁系、大脳新皮質とその構造物を増やしていきました。われわれの体では、まず腸が発生し、後に脳が発生したことをよく理解しておく必要があります。過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome: IBS)においては、腸と脳のストレス応答が病態生理の中核をなします。腸と脳の関係には多くの科学的普遍性が隠れていると考えられ、それをどのように見つけ出すかが今後重要であると考えます。

「腸と免疫、アレルギー」−腸は最大の免疫器官−
八村 敏志氏(東京大学大学院 農学生命科学研究科 准教授)
 我々の免疫系は、病原体、異物を認識して排除することにより体を守るしくみですが、腸は、その最前線として、最大の免疫器官となっています。また、食品や腸内共生菌も、異物であるため、腸管免疫系に認識されるが、これらに対する応答は、病原体に対する応答とは異なる特徴を有しており、過剰な免疫応答が起こらないしくみが備わっています。このような腸管免疫系の反応は、特徴的な免疫担当細胞により担われており、この興味深いはたらきについて、紹介します。

「腸と腸内細菌」−日本人の腸内細菌叢の特徴−
服部 正平氏(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授)
 近年その技術革新が著しい次世代シークエンサーの活用により、これまで難攻不落であったヒト常在菌叢の全貌が明らかになりつつあります。たとえば、ヒト遺伝子の数十倍の遺伝子を有する腸内細菌叢、大きい個人差、日本人に特徴的な遺伝子の存在等、多くの新知見が次々と明らかにされています。とくに最近では、腸内細菌が消化器系疾患のみならず1型糖尿病、肥満、メタボリック症候群等の消化管以外の疾病の発症と関連することが明らかになり、腸内環境の異常が全身的な疾患発症の根幹に存在するという考えが浸透してきています。本講演では、細菌叢の解析技術、日本人の腸内細菌叢、欧米人との比較、疾患細菌叢、機能性腸内細菌等について解説します。

「腸と食事」−腸環境と食品開発−
山本 直之氏(カルピス株式会社 研究戦略部長)
 腸内環境を適正に保つことは健康を維持する上で極めて重要と考えられていますが、いったい我々の腸の中の状態はどのように健康と関係しているのだろうか?さらにその状態を正しくコントロールするには具体的にはどうすればよいのか?今回は、腸内に存在する細菌群の役割を生体との関わりという視点でわかりやすく概説します。その上で、食品を通して腸内を健康に維持するための工夫やそれに向けての食品の開発に関して、我々の取り組み内容を含めて紹介します。

第2部:パネル討論 「心と体の健康と幸せに導く『食と腸の関係』」

パネリスト:福士 審・八村 敏志・服部 正平・山本 直之
コーディネーター:上野川 修一


【申込方法、お問合わせにつきましては、下記までご連絡願います。】

アサヒグループ学術振興財団 事務局
TEL:03-5608-5202  FAX:03-5608-5201
受付時間 9:00〜17:30(土・日・祝を除く)