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ニュースリリース

アサヒグループホールディングスのニュースリリース

ニュースリリース

2016年12月5日
アサヒグループホールディングス株式会社

最先端の腸内フローラ解析技術による新知見
「枯草菌C-3102株」が
腸内フローラの多様性を高め、軟便症状を改善

アサヒグループホールディングス株式会社(本社 東京、社長 小路明善)コアテクノロジー研究所*1は、アサヒグループ保有の微生物「枯草菌C-3102株」*2の継続摂取により、腸内フローラ*3を構成する菌種の多様性が高まる可能性を確認しました。また、軟便者の胃腸の自覚症状が改善することを確認しました。本研究成果を第19回日本補完代替医療学会学術集会(2016年11月26日〜27日、金沢)にて発表しました。

【研究背景】

これまで確認されている「枯草菌C-3102株」のはたらき アサヒグループが保有する微生物「枯草菌C-3102株」はこれまでの研究から、継続摂取により腸内フローラに影響を与えることや、便秘症状、機能性胃腸症の自覚症状を改善することが確認されています*4。 今回、「枯草菌C-3102株」の軟便者への効果を調べる中で、最先端の腸内フローラ解析技術により、「枯草菌C−3102株」が腸内フローラの多様性に与える影響について新たな知見が得られました。

【主な研究結果】

「枯草菌C-3102株」の継続摂取により、軟便者の腸内フローラを構成する菌種の多様性が高まり軟便の自覚症状が改善すること、また、特に軟便傾向の強い人(便中水分量80%以上)において下痢などの自覚症状が改善することを確認しました。

【社会的意義・今後の研究】

社会的意義・今後の研究 肥満やアレルギー、大腸がん、糖尿病、自閉症の患者は、健康な人に比べて腸内フローラの多様性が低いことが報告されていることから、健康の維持には腸内フローラの多様性が高いことが重要であると考えられています。今回、「枯草菌C−3102株」による胃腸症状の改善に関する新たな知見が得られたとともに、これまでほとんど報告されていなかった、特定の菌(「枯草菌C−3102株」)を摂取することにより腸内フローラの多様性が変化することが確認され、腸内フローラを通じて健康増進を目指す試みにおいて、重要な知見が得られました。今後は、「枯草菌C-3102株」の摂取と腸内フローラの多様性の変化との関係を明らかにしてまいります。アサヒグループでは、本研究成果を食品分野で活用することで、日々の食習慣を通じた健康寿命延伸に貢献していきたいと考えています。

【試験内容】

軟便気味の20歳から79歳の男女37名を2群に分け、「枯草菌C−3102株」を含むタブレット(「枯草菌C−3102株」摂取群)または含まないタブレット(プラセボ群)を1日3粒、8週間摂取してもらいました。摂取前後に糞便を採取して高速シーケンサー*5により腸内フローラを網羅的に解析するとともに、胃腸症状に関するアンケート(GSRS*6)を実施しました。

【結果の詳細】

1.「枯草菌C−3102株」摂取群はプラセボ群と比較して、腸内フローラを構成する菌種の多様性が高まりました(図1)。

図1 腸内フローラを構成する菌種の多様性の変化

2.「枯草菌C−3102株」摂取群は摂取前後を比較して、GSRSの『軟便』の項目で、自覚症状が有意に改善しました(図2)。また、GSRSの各項目と菌種の多様性の相関解析から、菌種の多様性が高い人ほど『軟便』の自覚症状が軽いことが明らかになりました。

図2 軟便の自覚症状の変化

3.摂取前の便中水分含量80%以上の方(21名)において、摂取前後の変化量の比較により、「枯草菌C−3102株」摂取群はプラセボ群と比較して、GSRSの『下痢』の項目で、自覚症状が有意に改善しました。

図3 下痢の自覚症状の変化

【用語説明】
  • *1 コアテクノロジー研究所
    アサヒグループの研究所に旧カルピス株式会社発酵応用研究所が加わり、酵母、乳酸菌、腸内フローラ、素材をコア技術として、革新的な技術や商品を提供するため、2016年4月にコアテクノロジー研究所として発足しました。
  • *2 「枯草菌C−3102株」
    「枯草菌C-3102株」は、正式にはBacillus subtilis C-3102株(「バチルス・サブチルスC-3102株」)と呼びます。バチルス・サブチルスは、バチルス属の微生物の一種で、一般的によく知られているものでは、納豆菌も同種に分類されます。
  • *3 腸内フローラ
    ヒトや動物のおなか(腸)の中には、多種多様な細菌が住んでおり、顕微鏡で見ると、まるで叢(くさむら)のようにグループを形成しているため、腸内フローラ(細菌叢)と呼ばれています。
  • *4 「枯草菌C−3102株」のこれまでの研究
    これまでの研究成果は以下のリリースをご参照ください。
    ・「枯草菌C−3102株」のビフィズス菌増加作用とそのメカニズムをヒト胃腸管モデルで確認
    http://www.asahicalpis-w.co.jp/company/press/2015/201206/
    ・「枯草菌C−3102株」の摂取により機能性胃腸症の自覚症状が改善することを確認
    http://www.asahicalpis-w.co.jp/company/press/2015/20151202/
    ・「枯草菌C−3102株」が中高齢者の腸内環境を整え、 便秘症状を改善し、活力や心の健康度が高まることを確認
    http://www.asahicalpis-w.co.jp/company/press/2015/20150930/
  • *5 高速シーケンサー
    生物の遺伝子情報を一度に網羅的に解析することができる装置です。本試験では、腸内フローラの遺伝子を解析し、腸内フローラを構成する菌の種類およびその腸内フローラに占める割合を調べました。
  • *6 GSRS
    Gastrointestinal Symptom Rating Scaleの略で、胃腸症状を評価する問診票です。過去1週間分の体調について、酸逆流、腹痛、消化不良、下痢、便秘に関する質問事項を含み、点数1点の「ぜんぜん困らなかった」から、7点の「がまんできないくらい困った」まで、7段階に分類します。

箱ひげ図(ボックスプロット)の読み方のイメージ図

<参考>箱ひげ図(ボックスプロット)の読み方
箱ひげ図は複数のデータのばらつきを比較する際に用います。「腸内菌が何種類いるか」は人それぞれ異なっており、今回の試験結果の箱ひげ図は、「腸内菌が何種類いるか」の分布を示しています。