- 若武者育成塾特別セミナー
- 環境課題をテーマとした高校生アクティブラーニングのご紹介
- 開催日時
- 2016年4月15日(金)18時~20時半
- 講師
- NPO法人「森は海の恋人」畠山 重篤さんのご講演と、若武者育成事務局のワークショップ
- このイベントは
終了しました
本日のイベントは、「若武者育成塾特別セミナー<指導者編>」です
アクティブラーニングや環境教育を実践する、またはご興味のある方が対象のイベントで、現役の教師の方などにお越しいただいています
本日の講師は、NPO法人「森は海の恋人」理事長 畠山重篤さんをお迎えしました。
畠山さんは、森・里・海の関わりを限りなく自然に近づけるため、海を守る森づくりを行う『森は海の恋人運動』に取り組んでいらっしゃいます
まずは畠山さんがこの活動に取組むことになったキッカケを、お話いただきました
先祖代々気仙沼のカキ漁師をされている畠山さん。
気仙沼湾は、古くから近海、遠洋漁業の基地として有名ですね。波静かな入り江は養殖漁場としても優れていて、江戸時代からノリ、大正時代からはカキ、近頃はワカメやホタテなどの養殖も盛んなのだそうです
しかし昭和40年~50代にかけて気仙沼湾の環境の悪化で、赤潮が大量に発生しました
実はカキは呼吸のため1日200リットルもの海水を吸い、水と一緒に吸い込んだプランクトンが餌なのだそうです。
赤潮プランクトンを吸ったカキの身は赤くなり、血カキと名付けられ、全て廃棄処分にせざるを得ない状況になりました
良いカキを育てるためには、良い植物プランクトンが必要です。良いプランクトンは、海に流れ込む「川」が運んで来てくれます。きれいな川を取り戻さなければ、きれいな海は戻って来ないのです
川の流域に暮らす人々と、「森」を「川」を「海」を守る価値観を共有しなければ、この先漁業は成り立たないと考え、気仙沼湾上流の室根山に、豊かな森、落葉広葉樹の森を創ろうと、有志で「牡蠣の森を慕う会」を結成されました
豊かな海を守るために森を大切にするという活動と、子どもたちへの教育が、徐々に全国に広がり、また次世代での新たな展開を考え、NPO法人「森は海の恋人」を設立されたそうです
現在の活動や今後の活動などを聞かせていただきましたよ
畠山さんのこの活動は、小中学校の教科書にも掲載され、また2012年国連森林フォーラム「フォレストヒーローズ」という名誉ある賞を受賞されています
大きな身振り手振りと優しい笑顔、海を守る熱い思いとお人柄が伝わってくるお話でした
実は、アサヒビールは、2006年から高校生を対象にした環境教育「日本の環境を守る若武者育成塾」を実施しています。
若武者育成塾は、環境問題に関心を持ち、環境保全のために自らも行動したいと考える高校生を対象に、学びと実践の場を提供するプログラムです
本日は、若武者育成塾事務局から、環境問題への関心を高めるための「考え方」「手法」をご紹介するワークショップです。グループごとに、アイデアソンを実施、体験していただきました
"皆で実現したくなる環境解決アイデア" をグループでディスカッションしていただきましたよ
いいアイデアは出ましたか? 「若者が面白いね」と感じるようなアイデアはありましたか?
地域で環境問題に取り組む大切さは、畠山さんからも教わったばかり。
若者を巻き込んで行くためにも、彼らの関心が向くようなアイデアが必要ですね
本日のイベントいかがでしたでしょうか。
若者が自ら考え、地域の環境課題に取組むことが出来れば、深刻な環境問題にも、明るい未来への礎が築かれるのではないでしょうか