- アートをつまみにお酒を楽しむ「浮世絵にみる江戸時代の食模様」
- 江戸時代の食模様を、浮世絵を通しお酒とともに紐解きます
- 開催日時
- 2018年1月23日(火)18:30~20:00
- 講師
- キュレーター 林綾野
- このイベントは
終了しました
本日は、以前3回シリーズ開催でご好評をいただきました
「アートをつまみにお酒を楽しむ」を開催いたしました!
テーマは、「浮世絵にみる江戸時代の食模様」。
お酒を楽しみながら、江戸の食模様が描かれた浮世絵作品をじっくり味わい
江戸時代の食文化のお話や、さらに浮世絵の楽しみ方もレクチャーいただきますよ
本日も多くの方にお越しいただきました
講師は、アートの楽しみ方を「食」を通して提案するキュレーター、林綾野さんです。
絵画と食についての本をたくさん執筆していらっしゃいます
今回は、浮世絵に描かれた東海道の食模様についてのお話でしたよ
当時、江戸では1802年に出版された「東海道中膝栗毛」が大人気となり
一生に一度は、伊勢にいってみたいと!お伊勢参りブームが巻き起こっていたそうです
さらに1883年、歌川広重による「東海道五十三次」シリーズなどが出版され
続々と「東海道モノ」が出されるようになったのだそう。
今回は「東海道五十三次」などを見ながら、旅の食にも触れながら
江戸・日本橋から京・三条大橋までの東海道の中から作品を紹介していただき
お話してくださいました
例えば、品川ではあなごを食べさせる店がたくさんあり、
旅人はまずはあなご丼を食べて力をつけたとか、
品川には屋台も出ることがあり、、とても活気があったんですって
それからお蕎麦。
東京でお蕎麦と言えば「二八蕎麦」。
この二八の由来ですが、小麦粉2:蕎麦粉8だったからという説や
その価格が16文(二かける八)だったからという説など
まだはっきりとはわかっていないそうです
そしてお蕎麦は、江戸、東京のものというイメージがありますが
実は大阪が元祖でもあるそうです
また、由井では富士山がきれいに見えるだけではなく
さざえが絶品だったそう。
広重のほか同時代の浮世絵師、歌川国芳も、
貝を採る海女を題材にした作品を描いています
さて、中休みの時間です
アサヒスーパードライと、おつまみにはクラッツでちょっとひといき
休憩時間もお楽しみいただきました。
後半も、食を楽しむ旅人達が描かれた作品を
たくさんたくさん楽しみましたよ
ますますお腹がすいてきますね
また、歌川国芳「猫飼好五十三匹」。
さまざまな猫の様子を、東海道の宿場名をだじゃれにして描いています
たとえば桑名の宿なら、をあわびを目の前に「くうな」とおあずけをくらう猫の姿など。
ユニークでかわいくて、本当に面白い作品ですね
ご参加の皆さんは、たくさんメモをとられるなど本当に熱心にお聞きいただいていました
絵画を鑑賞する時は、その絵の中の季節はいつか
また、もしその絵を模写するとしたらどれだけの時間がかかるのか、など
想像力を巡らせて見るのもおすすめですよ、と林さん。
そういったことを考えながら見始めると、もっと絵の鑑賞が楽しくなってきますよね
そして絵を見るときは
また同じ絵に会えるとは思わないでくださいね、
そして本物を見る時などは特に、細部までじっくり鑑賞して下さいね、と
熱いメッセージをくださいました
本日のイベントはいかがでしたでしょうか?
浮世絵と食。
みなさまがまたひとつ、絵画を楽しむ新たな切り口を見つけて頂けましたら幸いです