森の恵み
適切な森林の管理が
より多くの自然の恵みを
生み出します。
自然の恵みを生み出す「アサヒの森」
アサヒの森は自然の恵みを育んでいます。森を適切に管理していくことで、よりたくさんの恵みを生み出すことができます。
私たちはアサヒの森をこれからも適切に管理することで、自然の恵みを社会と共有し活用することを目指します。
アサヒの森の「自然資本としての価値」の定量化
森は木材だけではなく、さまざまな自然の恵みを生み出して私たちの暮らしを支えています。
自然資本としての価値の定量化の例(外部の専門家による評価)
原則として、生物多様性及び生態系サービスの総合評価報告書※に準拠して評価しています。
※『生物多様性及び生態系サービスの総合評価報告書』(環境省、2016)
- 物理量:
- 997万m3(蒸散)
- 備考:
- 100km2の範囲を
2℃低下させる
- 物理量:
- 12,200トン
- 備考:
- 工場排出の6.2%
- 物理量:
- SO2 184kg
NO2 992kg
- 備考:
- 工場排出の4.3%
工場排出の1.0%
- 物理量:
- 窒素 69トン
リン1.0トン
- 物理量:
- 9.2万トン
「環境ビジョン2050」の取組み
アサヒグループでは2019年2月に自然の恵みを次世代へとつなぐことを目的とした『環境ビジョン2050』を策定しました。その中の「持続可能な水資源」取組みの一つとして、「アサヒの森」では適切な森林管理を行い、水涵養による地域の水資源の保護をしています。
持続可能な水資源への貢献
アサヒグループでは、森の多面的機能を考慮し、「アサヒの森」の地下水になる水の量(=水涵養量)を、「地下水として安定的に供給され、地域の人や動植物が活用できる水の量」として新たに定義し、専門家のご意見も踏まえた上で、定義に基づく水涵養量を検証しました。その後管理面積を拡大させ、2021年からの「アサヒの森」の水涵養量は、「1,101万m3」となっています。
2021年の国内ビール工場の水使用量は「約963万m3/年」となり、現在100%以上の水使用量相当を「アサヒの森」で地球に還元できることになりました。この結果に満足することなく、今後さらに工場での水使用の効率化を推進するとともに、「アサヒの森」の水涵養を継続することで持続可能な水資源の確保に取り組みます。
※2018~2019年にかけて実施した調査の結果
有識者からの評価
アサヒの森は、中国地方の清流江の川の源流域である。今回そこでの水源涵養機能が定量的に評価され、この森で多くの水が育まれていることが把握された。これは、水量の安定化とともに水温や水質の平準化にも寄与することから、水質源だけでなく生物多様性の保全にとっても有益である。今後も、この森が管理・保持され、人々にとっての癒しの場としても機能していくことを望む。
- 小野寺真一先生
- 1964年生まれ。広島大学大学院先進理工系科学研究科教授。筑波大学第一学群、千葉大学大学院理学研究科修了(博士・学術取得)。専門は、水文地形学、水文化学等。現在は、国内外の流域水・物質循環研究に取り組む。2019年瀬戸内海研究フォーラムin広島「里水と里海の連携」を主催した。
計画的な間伐によりCO2の吸収量を増やす
木は光合成により、大気中のCO2(二酸化炭素)を、C(炭素)とO2(酸素)に分け、炭素は木の幹、根、枝葉となり、使われなかった酸素は大気中に放出されます。アサヒの森では、木の成長を良くするために、密集した木々を間引き、森の中にすき間を作り、日光を入れる「間伐」をしています。間伐を計画的に行うことで、一本一本の成長率が良くなり、森全体のCO2の吸収量が増やすことができるのです。
アサヒの森 カーボンオフセット
カーボン・オフセットとは、日常生活や企業等の活動で、どんなに努力をしても発生してしまうCO2(=カーボン)を、森林による吸収などにより創出された他の場所の削減分で埋め合わせ(=オフセット)する取組みです。環境省は、温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として認証しています。アサヒの森では、計画的な間伐を実施することで、2011年に1,375t-CO2のクレジットを環境省(J-VER制度※1)より発行されました。これを他企業や団体に販売することで資金を得て、アサヒの森の様々な活動に役立てることができます。私たちはアサヒの森J-VERプロジェクトを通して、自然の恵みを社会と共有し活用することを目指しています。
アサヒの森 J-VERプロジェクト詳細 |
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