責任あるグローバル・アルコール・マーケティング原則
アサヒの責任あるアルコール・マーケティングとは
私たちの責任あるアルコール・マーケティングとは、商業コミュニケーションにおける規制を遵守しながら行う社会的、文化的、倫理的価値を支持することへのコミットメントです。これは、私たちのマーケティング活動が、誠実さ、透明性、消費者・社会・環境への尊重に根ざし、消費者が十分な情報を得た上で意思決定できるようにすることを意味します。本原則は、アサヒグループホールディングスの酒類マーケティングに関係する各事業（以下、「各事業」）において明確に設定されたコミュニケーションに関連する基準を通じて、私たちの責任ある価値観が私たちの行動の指針となります。
アサヒグループは、当社各事業における責任あるアルコール・マーケティングの一貫性を維持するため、「責任あるグローバル・アルコール・ マーケティング原則」 を制定しました。この原則は、当社グループの各事業において、それぞれの地域の事情や感性を尊重しつつ、アルコール飲料のコマーシャルコミュニケーションのポリシーを策定するための統一的な最低基準を定めたものです。これらのルールを遵守することで、当社のマーケティング・コミュニケーションは、当社の理念と合致し、消費者を尊重するものとなります。
責任あるアルコール・マーケティング原則
1.誠実な行動
私たちは、常にアサヒグループの価値と規制に則って行動し、誠実で良心的なコミュニケーションを実施します。
- 私たちは以下のような行動等を通じてコミュニケーションを常に合法的に、良識的に、正直に、真実に忠実に行います。
- 合法的な行動のみの使用。
- 過度の飲酒や不適切な行動のない健康的なライフスタイルの促進。
- アルコール飲料とソフトドリンクの混同を防止する措置の実施。
- アルコール度数やアルコールの影響について誤解を招かず、真実に忠実な主張。
- 私たちは、国際商業会議所（ICC）の関連行動規範や責任ある飲酒国際連盟（国際IARD）の基準などのグローバルな規範を尊重します。
- 私たちは各国地域における背景や事情を尊重します。各国地域において、本原則よりも厳しい規制がある場合は、常にその規制を優先します。
- 私たちのマーケティング・コミュニケーションは、常に革新と節度というメッセージを体現します。
- 私たちは、アルコールとの前向きな関係を促進し、 脆弱な立場にいる人を保護するという私たちの目的をさらに推進するために、コミュニケーションに関する技術革新に取組むよう努めます。
- 私たちのコミュニケーションは、以下のような内容を通じて常に安全と衛生を尊重し、強調します。
- 一人あたりの飲酒規定量に関するガイドラインに応じ、一人あたり二杯以上の飲み物を持っていないこと。
- 過度の飲酒を肯定的、健康的、あるいは正常な行動として扱わない。
- さまざまな製品のアルコール度数を明確にする等の措置を各国地域における法規制に遵守した形で実施。
- 精神的及び身体的な健康上の効果に関して、誤解や治癒効果があると捉えられかねない主張をしない。
- 妊娠中の女性による飲酒が表現されない。
- 運転行為や職場、高度な注意等が必要な環境等を除外した、安全に飲酒ができる環境のみを表現する。
- 各国地域の規制や基準に則った形で必要な栄養成分の表示規定に則った情報を含める。
2.消費者の尊重
私たちは、説明責任と社会的責任をもって行動することで、何よりも消費者を尊重したコミュニケーションを徹底します。
- 私たちは、ジェンダー、人種、宗教、性的指向、民族、障がい、富、職業に基づく差別や固定観念を示すことなく、包摂性と多様性を尊重します。
- 私たちは消費者のデジタルプライバシーを尊重します。
- 私たちは以下のような内容を踏まえて社会的責任を持って行動します。
- 責任あるアルコール消費の表現のみを使用する。
- 酩酊状態を肯定的かつユーモラスに描くことはしない。
- アルコールが社会、ビジネスやスポーツ、性的な成功に寄与することを示唆しない。
- 常に個人の飲酒の嗜好を尊重し、禁酒や節酒を否定的に描かない。
- 反社会的、暴力的、裸体、違法薬物などの違法行為を避け、ポジティブな行動の表現に限定する。
- デジタルメディア
私たちは、各種インフルエンサー使用を含めたデジタルメディアに関する関連ガイドラインに従いつつ、デジタルメディアに起用される人々は以下の要件を満たしていることを確認します。- 25歳以上である。
- アサヒグループ及び各国地域の規制に基づいたトレーニングの実施。
- アサヒグループの価値観と規制の内容に従い、遵守できなかった場合の対応方針が制定されていること。
- 責任ある飲酒に関するメッセージ、未成年者への転送に関する警告、不適切飲酒に関するコンテンツへの警告等を表示する。
- 認証マーク等を使い、すべてのページが公式であることを表示する。
3.法定購買年齢（LPA）を対象とする
当社のアルコール製品およびマーケティング及びコミュニケーションは、法定購買年齢（LPA）以上の方のみを対象としており、これが徹底されるように尽力します。
- 以下のような内容に取組みながら未成年者を保護します。
- マーケティングのコミュニケーションに起用される者は、常に25歳以上であると同時に25歳以上に見え、本原則に見合った行動をしているようにする。
- 未成年者をターゲットにしたテーマ、キャラクター、ストーリーを使用しない。
- 対象とする構成視聴者の範囲に関する各国地域の規制ガイドラインに従い（例：70％の成人視聴者を想定）、情報がその時点で可能な限り正確であることを保証するために十分な措置を講じる。
- アルコールを通過儀礼として表現しない。
- オンライン上の年齢確認を可能な限り設置し、未成年の場合は責任ある飲酒ページへ誘導、再アクセスを防ぐためのクッキーの利用、未成年者とコンピューターを共有する場合は「Remember Me」機能を使用しないようユーザーに注意を促す等の対応を実施。LPA対象者の視聴に限定されている環境下では、出演者は25歳未満であっても、LPA以上である必要がある。
- コミュニケーションが成人に届くように可能な限りターゲティング・ツールを活用する。
- 私たちは、以下の取組みを通じて、当社の幅広いノンアルコール及び低アルコール（NoLo）（アルコール度数3.5％以下のアルコール飲料）製品は、あらゆる飲酒嗜好やシーンに対応し、成人の責任ある飲酒を促進します。
- NoLo製品に関するすべてのコミュニケーションにおいて、未成年者を対象としない適切な措置を講じる。
- マーケティング・コミュニケーションの存在が25歳以上であり、25歳以上に見えることを確認し、未成年者を保護するために適切なデジタル上の対応策を設ける。
- 必要に応じて警告が確実に実施されるように継続する。
4.多量飲酒の撲滅
私たちは大量飲酒を助長することのないよう、以下の対策を講じます。
- 過度の飲酒を表現しない。
- 規定量のガイドラインに従い、それ以上の量を消費している姿を示さない。
- アルコールが問題を解決することや、人生において優先される事項であると表現しない。
- アルコールがない場合の依存や不安定な状態を描いたり、連想させない。
- 教育サイトへのアクセスを提供し、アルコールの影響、影響、適切な飲酒量、アルコールと闘っている場合の支援へのアクセス等への情報提供を実施する。
5.遵守と実施の徹底
前述の原則は、以下のような取組みを通じてアサヒの各事業で実践され、徹底されます。
- 従業員に対する定期的な研修を実施し、責任ある適切なマーケティング活動が実施・徹底される。
- 各国地域や国際的な関連規範を尊重し、各国地域の規制を遵守する。
- 当社グループが遵守する規範の情報のアクセシビリティと透明性を広く担保する。
- 当社グループのマーケティング・コミュニケーションが可能な限り最良の実践を体現した最新のものであることを保証するために、規範を守るだけでなく、どうすればさらに前進できるかについて継続的な対話に取り組むための自主規制団体および国際的な組織である規制機関や専門機関と積極的に関与する。
- マーケティング・コミュニケーションを監視する委員会がその体制と苦情処理メカニズムを明確にする。