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青山ハッピー研究所 ハピ研

「人がしあわせを感じるモノやコトって、何だろう?」衣・食・住・美など生活に密着したテーマでその答えを考える“しあわせ探しの情報サイト”

ハピ研について

気まぐれ図書館 | ハピ研の蔵書から、館長がその日の気分で選んだ本を紹介!

食べかた上手だった日本人

書名
食べかた上手だった日本人
編著者
魚柄仁之助
出版社
岩波書店
発行年月日
2008年10月29日
ISBNコード
978-4000237796

内容

日本の台所が激変した70年前、卓袱台にはシンプルな豊かさが並んでいた。食料クライシスを生き抜く知恵と技術の宝庫。

ハピ研レビュー

日本における食の変化が気になっていたときに見つけた本ですが、日本の台所が激変したのは70年前ということに、まず驚きました。単純に、戦後の生活の変化によって食の周辺も変化したと思っていました。著者は食文化研究家で、明治、大正、昭和と料理本を集めて調べた結果、70年前(昭和10年前後)に変化を見出したそうです。それまでは男性のための本だったものが、女性対象に変わったためとか。細かい分量と平易な解説で、今の料理本と同じように読めそうです。

著者がピックアップした献立をみると、とても昭和初期とは思えない洋風なものや贅沢なものが、いくつも出てきます。カレーライス、サンドイッチ、豚肉のカツレツなど現代と変わらない一方で、松茸や数の子が手に入りやすい食材として複数のレシピが紹介されているあたり、少し不思議な感じです。現代と違うのは1人前の肉や魚の分量。牛肉が5人で200gだったり、鶏卵1個が5人分だったりと、今のようにガツガツは食べていないこと。あるいは、食料の調達事情が違って、当時はアカマツが多く生えていたため松茸が入手しやすく、数の子も北海道に鰊御殿が建つほど鰊が大漁だったというように、環境の変化で日常的な食材だったものが高価になったことも、昔の料理本から読み取れるようです。

家庭にあった調理道具の違いも非常に興味深いです。電化されていないながらも泡だて器があったようですし、肉挽器やマヨネーズを作る道具もあって、何でも家庭で手作りしている雰囲気が伝わってきます。中には怪しい、「生葡萄ジュース」と言いつつ「葡萄酒」や、「甘酒」としながら最終的には「どぶろく」になってしまう作り方を伝授するものもあり、何でもかんでも家庭で手作りしてしまうのかと苦笑いしてしまいました。冷蔵庫が一般的でないため、干物、佃煮、瓶詰め、ソーセージの作り方など保存方法を伝えるものもあったようです。

何かこれだけバラエティに富んだ内容をみていると、今よりもかえって贅沢かもしれません。無駄にできるものは無く、飽食と運動不足でメタボリック症候群を気にする必要も無い。食料自給率は高く、地産地消だフードマイレージだといわなくても、限られた範囲にあるもので暮らし、十分楽しく豊かな食卓を作っていた時代です。これから来るであろう食糧危機に備え、この豊かな食卓が実現されていた当時を見習って、上手に暮らす時期がそろそろ来ています。

気まぐれ図書館 評価

なみだ度 □□□■□ わらい度

ちしき度 □■□□□ しゅみ度

なごみ度 ■□□□□ すっきり度

この本について



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