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青山ハッピー研究所 ハピ研

「人がしあわせを感じるモノやコトって、何だろう?」衣・食・住・美など生活に密着したテーマでその答えを考える“しあわせ探しの情報サイト”

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ポイント生活していますか?

節約生活が定着した昨今、賢いお買い物術の一つとして注目されているのが「カードポイント」の貯蓄ではないでしょうか。百貨店やスーパー、コンビニなど購入店舗によって、複数の異なるカードを巧みに使い分けているという人もきっと多いことでしょう。そこで今回は、日ごろの皆さんのポイント貯蓄や利用について聞きました。

全体の9割以上が「ポイントカードを利用している」と回答

「ポイントカード」を利用している?

SA(単回答)

日ごろ、買い物時にポイントカード(スタンプ、磁気、ICカード等)を利用されている人はどの位いるのでしょうか。「ドラッグストアのポイントカードは重宝している。週に2度ほど、ポイント2倍や3倍の日があるので、その日にまとめて買い物するようにしている」(女性40代)など、「積極的に利用している」と回答した人は56.6%。さらに「まあまあ利用している」という声も35.9%を数え、全体の9割以上の人がショッピング時にポイントカードが手放せない状態となっていることが明らかとなりました。自由回答の中には「ポイント○○倍!のときは、たいして欲しくなくとも、買ってしまう。ポイントを貯めたいがために…」(女性30代)など、ショッピングよりも、むしろポイント集めが楽しみとなっている人もいました。また性別で「積極的に利用している」という声を見てみると、男性回答では43.7%と半数を下回ったものの、女性回答では66.7%を占め、ポイントを利用しながら、家計を上手にやりくりする主婦の姿が見受けられました。

ポイントカードの不満は「嵩張る」「貯まらない」「有効期限が短い」

その一方、「あまり利用していない」(6.0%)、「全く利用していない」(1.5%)という声も全体の7.5%を占めました。一見、お得なポイントカードですが、ではなぜ利用しない人もいるのでしょうか。次に利用している人、していない人も含めて、現在のポイントカードに対する不満を聞きました。最も回答が多かったのは「様々なショップで個別にカードが増えて、財布が嵩張る」(72.3%)でした。「カードが多すぎて財布が重くなる」(男性40代)、「カードが分厚い」(女性60代)など、氾濫するポイントカードの整理や収納に手を焼くという声が多数寄せられました。中には「財布に入りきらずに、財布とは別にカード入れを持ち歩いている」(男性30代)など、ポイントカード専用ケースを携行している人もいました。またその反面、「持ち忘れていて『ハッ!』とすることがある。何だか持っていないと損している様な強迫観念がある」(女性50代)など、5位にも「持ち歩くことを忘れてしまい、ポイントをもらえず損することが多い」(19.2%)という声も目立ちました。カードの嵩張りから常時持ち歩くことを避けがちになる一方、それが裏目に出てポイント加算を逸してしまうという、ジレンマに陥る人も案外少なくないようです。

■「ポイントカード」に対する不満、もしくは利用しない理由は?

1 様々なショップで個別にカードが増えて、財布が嵩張る 72.3%
2 ポイントがなかなか貯まらない 46.5%
3 ポイントを貯める期間が短い(すぐ期限が切れてしまう) 36.8%
4 ポイント還元率が低く、あまりメリットを感じない 25.2%
5 持ち歩くことを忘れてしまい、ポイントをもらえず損することが多い 19.2%

MA(複数回答)


続いて、回答が多かったのは「ポイントがなかなか貯まらない」(46.5%)。「買い物200円で1ポイントとかなり低めだったりすると、なかなか貯まらない」(女性20代)、「1回の買い物で1個しか押してもらえないのでなかなか貯まらない。もし貯まっても、(値引きが)100円くらいなので本当に得しているのか分からない」(女性30代)など、日々のショッピング頻度とは裏腹にポイントの加算がイマイチという声。「有効期限が短期間のため、せっかく集めたものが台無しになる」(女性30代)など、同様3位に「ポイントを貯める期間が短い(すぐ期限が切れてしまう)」(36.8%)、4位にも「ポイント還元率が低く、あまりメリットを感じない」(25.2%)が挙げられ、ポイントに対する満足感やお得感が思った以上に薄いと感じている人が多いことがうかがえます。

全体の3割近くが「10枚以上」のポイントカードを常時持ち歩いている

ポイントカードに対する不満のトップは「様々なショップで個別にカードが増えて、財布が嵩張る」でしたが、では皆さんのお財布の中には、現在、何枚くらいのポイントカードが収納されているのでしょうか。「スーパーやコンビニ、飲食店、本屋などで使えるカードが8枚ほど入っている」(女性20代)など、「5枚」(14.2%)、「6〜9枚」(28.0%)と回答した人は4割以上。さらに「10枚以上」(29.2%)という声も全体の3割近くを数え、全体の7割以上の人が少なくとも「5枚以上」のポイントカードを常時持ち歩いていることが判明しました。中には「100枚以上。財布には入りきらず、カード入れを5つ持ち歩いている」(女性30代)という声も寄せられました。ちなみに1枚のカードの厚さを仮に1mmとした場合、5枚で5mm、10枚で1cm。さらにクレジットや診察券などのポイント以外のカード類も含めた場合、その厚みは数cmにも達し、カードの携帯や管理が一筋縄ではいかないことがうかがえます。キャッシュレス化が進み現金を持ち歩かなくても良い時代になりつつある一方、大量のポイントカードに悩まされるというなんとも不思議な矛盾を抱えています。

財布の中に「ポイントカード」が何枚ある?

SA(単回答)


また世代別で「10枚以上」の所有者を見てみると、20代では30.8%、30代で36.4%と3分の一を占めたものの、40代で29.1%、60代で14.1%と徐々に減少。さらに70代以上では5.7%に留まり、世代が高くなると共にポイントカードの所有枚数が少なくなる傾向が見受けられました。一方、「お財布の中に60枚以上あり、パンパンになっているが、ちゃんと全て使い分けている(女性30代)など、若い層では複数枚のカードを巧みに使い分けている様子がうかがえます。

世代別:財布の中に「ポイントカード」が何枚ある?

SA(単回答)

所有率トップは「スーパー」−衣・食・住・美を中心としたカードが上位に

■財布にあるのは、どんなお店のカード?

1 スーパーマーケット 71.5%
2 ドラッグストア 69.6%
3 家電量販店 68.6%
4 クレジットカード会社 47.8%
5 飲食店・ファストフード 38.7%
6 CD・DVDショップ 37.3%
7 コンビニエンスストア 36.2%
8 美容室・理髪店 33.1%
9 ガソリンスタンド 28.4%
10 書籍店(古本屋含む) 26.6%

MA(複数回答、n=4256人)

全体の7割以上が「5枚以上」のポイントカードを所有していることが判りましたが、さて皆さんは具体的にどんな業態のポイントカードを持っているのでしょうか。最も回答が多かったのは「スーパーマーケット」(71.5%)でした。「スーパーマーケットだけで10枚は持ち歩いている」(女性30代)など、同じスーパーマーケットとはいえ、複数店舗のカードをその都度使い分けているという声が多数寄せられました。同様2位に「ドラッグストア」(69.6%)、7位に「コンビニエンスストア」(36.2%)が挙げられ、食料品・日用雑貨・医薬品など私たちの毎日の暮らしに大きく関わってくる小売業のカード所有率の高さが目立ちました。そのほか、3位に「家電量販店」(68.6%)、5位に「飲食店・ファーストフード」(38.7%)、8位に「美容室・理髪店」(33.1%)が続き、趣味・娯楽に関連するものよりも「衣・食・住・美」を中心としたショップカードが上位を占めました。

「スーパー」「ドラッグストア」のポイントカードは家計の強い味方!

では、実際に利用頻度の高いポイントカードとは、どんな業態のカードなのでしょうか。利用度の高いカードのナンバーワンは、所有率の高かったカードと同様に「スーパーマーケット」(58.7%)でした。「地元のスーパーマーケットのポイントカードは、5倍デー、7倍デーなどを利用するとポイントがよく貯まる。現金に換えてもらえるので、ついポイントを意識して買い物している」(女性40代)など、利用頻度の高い「スーパー」のポイントカードは、私たちの家計を助ける強い味方となりつつあることがうかがえます。さらに「ドラッグストアとスーパーを中心に14〜15枚」(女性40代)など、スーパーに続いて同様2位にも「ドラッグストア」(42.6%)が挙げられました。生鮮食料品以外はほぼスーパーと同じものを販売するドラッグストアが増えてきたことから「価格」と「ポイント還元」を常時比較しながら、1円でも、1ポイントでも買い得感の高いものを選択する消費者の姿が見受けられ、実生活に直結するカードに人気が集中しました。

ポイントカードの所有と利用度の比較

MA(複数回答)

不用意に財布から抜けないカードは「家電量販店」「飲食店」「美容室」など

その一方、所有カード率の高さに比べて、実質の利用頻度が低いカードとは一体何でしょうか。最も格差が大きかったのは「家電量販店」(所有=68.6%、利用=21.7%)でした。「家電量販店はPC関連品にテレビ、洗濯機…」(男性70代)など、スーパーやドラッグストアのように毎日購買する商品ではないものの、高額な商品が多くポイント還元率も高いため、カードなくしてショップを訪れることは考えられない商品群と言えるかもしれません。中には「家電量販店はいつ使うか分からないので常に持っている」(女性40代)という声も寄せられ、利用頻度の割に常時携帯する傾向が高いポイントカードとなっているようです。さらに「飲食店・ファーストフード」(所有=38.7%、利用=8.5%)、「美容室・理髪店」(所有=33.1%、利用=4.8%)といった業態でも同様な声が目立ち、不定期ではあるものの、思いがけず利用する可能性も否めないことから不用意に財布から抜けない業態のカードとなっていました。

「大きく使う喜び」「貯める楽しさ」などの理由から「貯める派」に軍配!

ポイントを「貯める派」?、「すぐ使う派」?

SA(単回答)

最後に貯まったポイントの使い方について見ていきましょう。さて皆さんは「(ポイントを)貯める派」でしょうか、それとも「(ポイントを)すぐに使う派」でしょうか。集計の結果、「ポイントを貯めて、大きな買い物を一気にする『貯める派』」が55.9%に対して、「毎回ポイントを使う『すぐ使う派』」は37.4%に留まり、17%以上の差を付けて「貯める派」に軍配が上がりました。では、半数以上を占めた「貯める派」の主な理由を見ていきましょう。「ポイントを貯めて大きな買い物をするのが楽しい。すぐに使ってしまうと、先の楽しみもない。ポイントは買い物のおまけ、お楽しみだと思っているので…」(男性50代)など、貯まったポイントで高額商品と入手し、お得感や喜びを十分に満喫したいという声。「お給料日前でお財布の中が寂しくなった時用にポイントはある程度貯めておく。何度かそのポイントに助けられたことがあるので…」(女性40代)など、イザという時の備えとして役立てたいという声や、さらに「ポイントを見るのが楽しいのでなかなか使えません」(女性20代)など、徐々に貯まっていくポイントを見てほくそ笑む人もいました。


その一方、「すぐ使う派」の意見はいかがでしょうか。「1円でも安く買いたいから」(女性30代)など、その都度、小さなお得感を積み重ねたいという声。「使用期限を過ぎてしまい使えなくなったことがあったので…」(女性50代)、「折角貯めたのに、その店が無くなったりした事があったため」(女性40代)など、過去に苦い経験をしたことから「貯める派」から「すぐ使う派」へ移行したという声。さらに「1円単位の端数はポイントで支払い、残りを現金でということがある。財布の中に小銭がないときに便利」(女性30代)など、大きな買いものではなく、小銭払い用にポイントを利用するという声や、「人間いつ何があるかわかりませんから、使えるときに使っておかないと」(男性40代)など様々な声が寄せられ、「貯める派」と「すぐ使う派」で賛否が分かれました。


今回は、ショッピング時のパートナーとして欠かせない「ポイントカード」の貯蓄と利用について、皆さんのご意見を聞いてきました。「(ポイントカードを)積極的に利用している」(56.6%)、「まあまあ利用している」(35.9%)という声は全体の9割以上に達し、もはやポイントカードが私たちの日々の暮らしに欠かせない存在となりつつあることが明らかとなりました。「1円、1ポイントでもお得感を得たい!」という消費者も少なくなく、特に食料品・日用雑貨を扱う「スーパー」「ドラッグストア」などのポイントカードの利用が顕著でした。とはいえ、その一方で「カードが嵩張る」「ポイントがなかなか貯まらない」「ポイントの有効期限が短い」などといった不満も寄せられ、企業と消費者の思惑が一致しない現状も少なからず垣間見られました。各ショップの提携カードを上手に利用して一元管理化したり、携帯電話と連携してカードレスでポイントを管理するなど、企業も消費者も一工夫して、カードで膨れ上がった財布をなるべくスリムにしていくことがそろそろ必要かもしれませんね。