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海外旅行への渡航が珍しくなくなった今日、世界各国の「食文化」もとても身近なものになりました。「今日はイタリアンにする?メキシカン?それとも韓国料理?」など、家族や友人との会話の中でも、こんなシーンがしばしばあるのではないでしょうか?そこで今回は日本人の食文化がグローバル化する中で、皆さんの「外国料理」の好みや意識について聞きました。
全体の9割近くが「外国料理が好き」と回答、50代を境に敬遠する声も

SA(単回答)
日ごろ、皆さんは「外国料理」を好んで食べているのでしょうか。「イタリア料理が好きで、週末はイタリア料理とワインで楽しみ」(女性50代)、「チーズ料理など、こってり系が好き」(男性40代)など、「大好き」と回答した人は28.8%。さらに「まあまあ好き」という声も59.7%を数え、全体の9割近くの人びとが「外国料理」を違和感なく好んで食べていることが明らかとなりました。中には「意識しないで食べると外国料理になっている」(女性50代)など、昨今では「外国料理」「和食」という特別な区別はなく、毎日の食生活の中で自然と「外国料理」を食す機会が増えていることがうかがえます。
世代別で「大好き」「まあまあ好き」という声を見てみると、20代で92.3%、30代で92.5%、40代で90.3%と20〜40代の層で「外国料理」人気の高さが目立ちました。その一方、50代を境に「大好き」「まあまあ好き」という声は徐々に減少し、70代以上では70.8%まで落ち込み、世代と共に「外国料理」から遠ざかる状況が見受けられました。主な理由では「カロリーが高くなり、味が濃すぎる点が苦手」(男性50代)、「脂肪分が多く含まれ、体が嫌がる」(男性60代)など、カロリーが高く健康が気になるという声。また「香辛料とかハーブの香りが…」(女性50代)など、独特な香草や香辛料が口に合わせないという声や、さらに「ご飯に味噌汁、煮物に焼き魚など、箸で食べられる和食が一番好きなので…」(女性50代)という声まで、和食以外を敬遠するシニア層も目立ちました。

SA(単回答)
全体の6割以上が「週1回以上」の頻度で外国料理を食べる

SA(単回答)
「外国料理」を食べる頻度はいかがでしょうか。「週2〜3回、週末はほぼ洋食。同じカレーにしても、日本のカレーだけじゃなく東南アジア、インド風とバリエーションが広がるのが楽しい」(女性30代)など、「週2日以上」と回答した人が38.6%。さらに「週1回」という声も22.4%を数え、全体の6割以上の人びとが「週1回以上」の頻度で何らかの「外国料理」を家庭料理として、または外食で食していることが明らかとなりました。自由回答の中には「毎日、ランチにパスタ、中華、タイ料理などへ通っている。今夏は暑かったので、辛いタイ料理、インドカレーなどをよく食べた」(女性30代)など、「ほぼ毎日」(2.1%)という声も少なからず寄せられ、日替わりで世界中のレストランを巡るグルメもいました。
また性別で「週1回以上」という声を見てみると、男性は53.9%。その一方、女性はそれよりも10%以上も高い67.5%を占めました。こうした背景には「パスタ系など、和食と比べメインの一皿料理にしやすく楽」(女性40代)、「和食と交互になるように、中華、イタリアン、洋食、韓国料理など織りまぜている」(女性40代)など、女性ならではの「食」に対する好奇心の高さに加え、料理のしやすさや食生活のバリエーションも考慮し、積極的に外国料理を取り入れている様子がうかがえます。
人気ナンバーワンの外国料理は「中華料理」、
和製中国料理として一般家庭に定着

では実際、各ご家庭でよく作る「外国料理」とは一体なんでしょうか。次にランキング形式で人気料理を見ていきましょう。堂々の人気ナンバーワンは「中華料理」(89.5%)でした。「マーボー豆腐、エビチリ、ホイコーローなど…」(女性30代)、「家では餃子、春巻き、酢豚をよく作る。具材は冷蔵庫にあるもので」(女性40代)など、 中華料理のレパートリーは案外多く、最も日本人に親しまれている外国料理として一般家庭に広く定着をしていることがうかがえます。ちなみに電話帳などでは、料理のジャンルとして「中国料理」と「中華料理」を明確に使い分けていますが、その違いはどこにあるのでしょうか。チャーハン、餃子、ラーメンなど、日本人の口に合うように味付けを工夫した料理を「中華料理」。一方、水餃子や小龍包、北京ダックなど中国本来の料理を「中国料理」と区別。いわば、私たちに馴染みのある一般家庭の料理や、近所のラーメン屋、大衆食堂で食べられる料理は「中華料理=和製中国料理」と言えます。
■「家庭料理」でよく作る外国料理は?
1 | 中華料理 | 89.5% |
---|---|---|
2 | イタリアン | 73.1% |
3 | 韓国料理 | 37.9% |
4 | フレンチ | 14.2% |
5 | インド・ネパール・パキスタン料理 | 8.2% |
6 | タイ料理 | 7.4% |
7 | スペイン料理 | 6.3% |
8 | ドイツ料理 | 3.5% |
9 | ベトナム料理 | 3.4% |
10 | インドネシア・東南アジア料理 | 2.8% |
MA(複数回答、n=4049人)
(「ここ数年、外国料理を食べていない」と回答した人を除く)
さらに「トッポキ、チャプチェ、チヂミ、サムギョプサル、ナムル、ワカメスープなど韓国料理」(女性50代)など、同様3位にも「韓国料理」(37.9%)が挙げられ、主食の「白飯」に合うおかずとして中華・韓国料理に人気が集まりました。中には「韓国ドラマを見ていてドラマの中で美味しそうで簡単に作れそうな感じで映っていたので、作ってみようかな、と思った」(女性30代)という声も寄せられ、昨今の「韓流ブーム」が食にも多大な影響を与えていることがうかがえます。
ソースを変えれば、バリエーションも膨らむ「パスタ」に高い支持!
レシピは「テレビ」「ネット」から
続いて、人気の第2位は「イタリアン」(73.1%)。「トマト缶を使ったパスタをよく作る。スパイスソルトなどを使い、スパイスを効かせると美味しい」(男性40代)、「オリーブオイルのビンにつぶしたニンニクやバジル、鷹の爪を入れて、香り付きのオリーブオイルを数種類作って置いている。ペペロンチーノや魚介を使ったパスタにかけると良い」(女性20代)など、ソースに変化を持たせればメニューのバリエーションが膨らむという声が多数寄せられ、そば、うどんと同じく、パスタは日本人に愛される麺類の一つとなっているようです。そのほか「夏は野菜を沢山使ってラタトゥユをつくる」(女性40代)など、4位に「フレンチ」(14.2%)、カレー、タンドリチキンなど5位に「インド・ネパール・パキスタン料理」(8.2%)、タイ風春巻き、グリーンカレーなど6位に「タイ料理」(7.4%)、パエリアなど7位に「スペイン料理」(6.3%)が続きました。また自由回答の中には「バーニャカウダをよく作る。テレビを観て、ネットで調べて作ったらハマった」(男性30代)という声も寄せられ、たとえ馴染みのない料理でも、テレビ、ネットからレシピを仕入れて果敢に挑戦する姿も見受けられました。
「中華」「イタリアン」「韓国」は外食でも大人気!
家庭で味わえない「プロの味」に期待
その一方、外食でよく食べに出かける「外国料理」とは何でしょうか。堂々のトップは、家庭でよく作る料理と同じく「中華料理」(76.0%)でした。「家庭で出せない味があるので、外食で中華を食べることが多い」(女性30代)など、同じ「中華料理」とはいえ、外食ではプロならではの本格的な「中国料理」の味に期待する声が多数寄せられました。同様2位に「イタリアン」(68.3%)、3位に「韓国料理」(34.7%)、4位にも「フレンチ」(24.4%)が続き、家庭で作る「外国料理」と、外食で食べる「外国料理」の人気ランキングの順位に相違がないことが明らかとなりました。いわば、「外食」に望むものは、珍しい外国料理というよりも、むしろ日ごろ各ご家庭で慣れ親しんだ外国料理を「本場の味」「プロの味」で味わってみたい、と思う人が意外に多いのかもしれません。
■「外食」でよく食べに行く外国料理は?
1 | 中華料理 | 76.0% |
---|---|---|
2 | イタリアン | 68.3% |
3 | 韓国料理 | 34.7% |
4 | フレンチ | 24.4% |
5 | インド・ネパール・パキスタン料理 | 12.1% |
6 | タイ料理 | 10.3% |
7 | スペイン料理 | 6.8% |
8 | ベトナム料理 | 5.3% |
9 | インドネシア・東南アジア料理 | 3.4% |
10 | メキシコ・中米料理 | 2.8% |
MA(複数回答、n=4049人)
(「ここ数年、外国料理を食べていない」と回答した人を除く)
「中華」「イタリアン」「韓国」は家庭料理でもOK
「フレンチ」「インド」「タイ」などは本場の味を求める傾向が高い
次に「家庭でつくる外国料理」と「外食で食べる外国料理」を比較しながら、その違いを見ていきましょう。上位の「中華料理」(家庭=89.5%、外食=76.0%)、「イタリアン」(家庭=73.1%、外食=68.3%)、「韓国料理」(家庭37.9%=、外食=34.7%)は、いずれも「外食で食べる」よりも「家庭でつくる」という声が優っており、どちらかといえば「プロの味」よりも「家庭の味」が似合う外国料理と言えそうです。

MA(複数回答、n=4049人)
(「ここ数年、外国料理を食べていない」と回答した人を除く)

その反面、「外食は自分では作れない手の込んだフレンチ。子羊や鴨の肉など、自分では調理出来ない料理を食べる」(女性30代)など、「フレンチ」(家庭=14.2%、外食=24.4%)は「外食で食べる」が大きくリードし、家庭では真似できない「プロの味」を堪能したい外国料理の代表格となっていることがうかがえます。中には「フレンチコースなど、贅沢気分を味わうようにしている。払った分の美味しさと、高級な雰囲気感を求める」(女性20代)など、外食では「本格的な味」ばかりではなく、本場さながらの空間演出や雰囲気、正式な作法(マナー)等にもこだわって欲しい、という声も寄せられました。そのほか、「インド・パキスタンカレーのお店。スパイスの効いた、ナンで食べるカレーが最近のお気に入り…」(女性30代)など、フレンチ同様に「インド・ネパール・パキスタン料理」(家庭=8.2%、外食=12.1%)、さらに「タイ料理」(家庭=7.4%、外食=10.3%)、「スペイン料理」(家庭=6.3%、外食=6.8%)、「ベトナム料理」(家庭=3.4%、外食=5.3%)も「外食で食べる」が上回り、専門レストランで「本場の味」を求める傾向が目立ちました。
今回は食のグローバル化が進む中で、日ごろの「外国料理」との付き合い方についてアンケートを実施してきました。「(外国料理が)大好き」(28.8%)、「まあまあ好き」(59.7%)という声は9割近く。さらに「(食べる頻度が)週1回以上」という声も全体の6割以上を占め、家庭、外食を含めて「外国料理」が広く日本の食文化に浸透していることが明らかとなりました。中でも「中華料理」「イタリアン」「韓国料理」は外国料理というような特別なものではなく、むしろ和食同様に日本人の食生活を担うメニューの一部と言えるのではないでしょうか。また「郷に入っては郷に従え」の考えを持つ日本人は、海外旅行に出かけても比較的に外国の文化の受け入れに寛容で柔軟な民族といえます。こうした国民性こそが、コロッケ、エビフライ、ハンバーグ、ハヤシライスなどの「洋食=和製西洋料理」を生み出し、さらに「世界一のグルメ国」とミシュランなどで評される所以と言えるかもしれません。さて今週末、海外旅行気分で「新しい外国料理」にチャレンジしてみてはいかがでしょう。いつもとは一風変わった家族との食事が楽しめるのでは…。
最後に外国料理(メニュー)と相性の良いお酒、とっておきの組み合わせについて、皆さんのオススメをいくつかご紹介します。
■外国料理とお酒との相性は?
ラムステーキ&カヴァ |
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グリーンカレー&ビール |
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アサリパスタ&白ワイン |
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チヂミ、ラー油&ビール |
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中華料理&辛口白ワイン |
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インドネシア料理&アラック |
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トナカイ&アイスワイン |
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メキシカン料理&テキーラ |
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キムチ&マッコリ |
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ぺペロンチーノ&カクテル |
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タイ料理&チューハイ |
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グラタン&白ワイン |
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