研究レポート
人にとって「食と健康」ってナニ?
〜首都圏男女1000名にインターネットで調査した
『第三回 食と健康のセンサス』〜
健康ブームといわれる世の中、「人にとって『食と健康』ってなんだろう?」。健康と食事の関係や男女間での健康意識の差など、総合的に調査したこのセンサスも今年で3年目を迎えました。
※センサスとは国勢調査などで行われるような調査をさし、日本の縮図を表しているといえます。
調査概要:
調査対象:首都圏に在住する15〜69才の男女 (有効回収)合計1000人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2003年7月14日〜21日
発見1.健康意識の十人十色は、『七人七色』!
発見2.3年間のセンサス調査で浮き彫りになる『食と健康の社会事情』
発見1.健康意識の十人十色は、『七人七色』!
 2003年センサス調査によると、“健康に関心がある”人は約9割。しかし各々が抱いている『健康』の定義という部分まで掘り下げて見ると十人十色になるのでは?そんな考えで『健康意識・行動』に焦点をあてて生活者のグルーピングしてみると『七人七色』になりました。
不摂生パラサイトくん
(構成比:14.1%)
若年男性がやや多く、肥満以外の自覚トラブルがないため健康に対する意識は希薄。食事の支度は他人まかせで自分は何もしない。
食事の支度は妻や母まかせ、外食がちで、食生活に無頓着である。そのためか肥満体で、生活習慣病に対する不安を抱えている。
「やせたい」という願望はあるものの、食生活・運動など、生活の中で配慮することはない。
将来の「自分像」(目標)もなく、体力増強や健康維持に役立つ食品や飲み物にも無関心である。
カラダコンシャスお姉さん
(構成比:11.2%)
若年女性が多く、関心事は健康より容姿。美しい容姿への願望が強いものの、ライフスタイルを変えるほどの行動には至らず、健康食品などでお手軽に対処。
女子高生〜未婚社会人が多く、健康よりも容姿重視。まだ若く大病への不安がないため、健康や体力などの衰えは気にせず、容姿を磨くことに注力。
コンビニ弁当やカップ麺、ファストフードなどを日常的に食べるが、「カロリー」には気を配っている。
新製品や健康情報に関心が高く、ドラッグストアや通販での健康グッズ・サプリメント等の購入も多い。
悩みなきボンヤリヤング
(構成比:12.6% )
若年男性が多い。今のところは健康・容姿・心を含めた生活全般が充実していると思っており、現時点で気になるトラブルや将来への不安はない。
未婚の男性社会人が多く、世帯年収も小遣いも中間的位置。
現在の自分の健康状態に自信を持っており、このままの自分を維持することが目標である。
現在の生活が充実しており、ストレスも感じていない。将来に対する不安はないが、夢もなく、生活全般に無関心。
健康ナルシス実践おばさん
(構成比:15.4%)
中高年の女性が多く、比較的裕福な層。容姿・健康・食事・運動、情報授受など健康に関するあらゆる行動について非常に積極的。
男女50代が多く、世帯年収、小遣いとも最も高い。子どももそろそろ独立の時期を迎えている。
健康・美容に関心が高く、積極的に情報を入手し、実践する。家族や友だちにも健康法や食べ物についての情報を伝授している“情報リーダー”。
現状の自分の健康・体力に自信があり、それを維持するための労力や出費を惜しまない。ジムやスパに通ったり、サプリメントや健康食品等を購入。
料理は手づくりを心がけ、自然食品や水にこだわる。
こつこつ健康おじさん
(構成比: 15.1% )
中高年の男女が中心。容姿より健康に関心を持ち、健康的な食生活を心がけている。
50〜60代の既婚者が多く、平均年齢が最も高い層。女性は専業主婦が中心。男性は管理職や経営者・役員など社会的地位が高く、定年まで勤め上げたいとの気持ちが強い。世帯年収も高いほうである。
身体機能や体力の衰えを感じており、今の健康状態に自信がない。積極的な体力・健康づくりはしていないが、健康診断を定期的に受ける、規則正しい生活を送るなど、不健康にならない努力はしている。
健康に良くない食品などを控え、和食中心の食生活を心がけるなどの気配りをしている。
理想と現実ジレンマさん
(構成比:15.1%)
若年男女がやや多い。健康、体力、心の充実など全般的に自信がなく、そのことに問題を感じつつも対処するための行動には移れないでいる。
20代が多く、自分を成長させたい、経済的に豊かで安定した生活を送りたい、という意識が強い。
健康にも体力にも容姿にも自信がないが、きれいになりたい、健康になりたいという気持ちは強い。努力しなければそうはなれないと頭では理解しつつも、行動は伴っていない。
環境問題についても同様で、関心はあるが行動が伴わない。
テレビの健康情報番組をよく見る、インターネットショッピングを利用するなど、情報やIT感度が高い。
体力勝負のストレスパパ
(構成比: 16.5% )
男性の20〜40代が中心。体力に自信はあるが、現在の生活は不規則で、肉体的・精神的なストレスを感じている。
有職者の割合が最も高い。子ども(末子)は小学生以下が多く、世帯年収は中間的だが小遣い額は最も多い。また、喫煙率が高い。
不規則な生活で疲労やストレスがたまっているが、体力だけには自信があり、健康には無関心・無頓着。体力維持を考えてか、体を動かす努力はしている。
自分の個性や能力の発揮を重視し、今のところは健康や家族より“仕事一直線”。
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発見2.3年間のセンサス調査で浮き彫りになる『食と健康の社会事情』
 2001年から実施しているセンサス調査の時系列データから特徴的な傾向のあるものをピックアップし、ポイントとして2つにまとめました。
(1)『食』への安全性や健康意識の高まり、反して不規則化する食事時間
(2)経済状況や社会環境への不安が、生活の質の低下に影響あり!?
(1)『食』への安全性や健康意識の高まり、反して不規則化する食事時間
 『日常生活における環境意識(複数回答)』を見ると、「水の安全性や水質が気になる」47%(昨年45%、一昨年43%)、「食品の原材料表示をよく見て買う」36%(同33%、31%)など、食の安全性への関心が高まっている様子が窺えました。

 また、『健康的な生活を送るために、実際に実行していること(複数回答)』として、「カロリーのとりすぎに気をつける」43%(同39%、35%)、「糖分を控える」30%(同29%、23%)などが増加傾向にあり、食生活において健康に気遣っている様子も垣間見えます。

 しかし一方、『食事の時間帯(平日:複数回答)』を見ると、午後10時以降に食事をしている人が27%(同19%、16%)と比率が高まっており、食事時間が遅めになってきていることが窺えました。理想とされる健康的な食生活を実践することは、なかなか難しくなってきているのかもしれません。
(2)経済状況や社会環境への不安が、生活の質の低下に影響あり!?
 『現在の生活や健康にとって、気になることや悩み(複数回答)』として、「医療や年金などの社会保障」73%(昨年66%、一昨年61%)、「経済問題」56%(同55%、52%)、「大気汚染」56%(同55%、51%)など、経済や社会環境に関わる数値が増加傾向となりました。

 その一方、『自分らしく快適に生活するために重視していること(複数回答)』では、「マイペースでのびのび過ごすこと」60%(同62%、63%)、「友人との時間を楽しく過ごすこと」51%(同51%、54%)、「レジャーや趣味に打ち込むこと」49%(同51%、55%)、「新しい刺激を求めたり、新しいものに挑戦すること」40%(同42%、47%)、「自然と触れ合うこと」31%(同32%、39%)などが減少傾向となりました。

 それらを表しているのか、『「ココロの充実度」の自信』についても、「自信あり」と答えた人は42%(同45%、46%)と減少傾向にあり、経済状況や社会環境への不安が、人々の生活の質に影響を与えているようにも窺えます。
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