岩手県コミュニティ助成事業
アサヒグループが助成している
岩手県コミュニティの団体をご紹介します。
概要
「いわて未来づくり機構」と協力し、「アサヒグループ・コミュニティ助成事業」を2014年から実施しています。
これは被災地域の郷土芸能の保存・発展に寄与する活動に助成するものです。アサヒグループ東北復興応援のテーマでもある「人が集う場をつくる」ために、震災直後から、伝統的に地域に根付く芸能や祭事の支援を行ってきました。
この取り組みを拡大・深化させる事を目的に2014年に開始した助成事業を継続実施し、2018年度は、沿岸12市町村の28団体に約1,600万円を助成しました。
郷土芸能は、地域愛を育み、世代を超えた交流につながるものです。この助成事業を通じて、地域活性化に貢献し、それぞれの地区の課題解決の一助となることを目指しています。
2018年
久慈市
霜畑民俗芸能保存会
この度は、当民俗芸能保存会の要望をご採択いただき、長年の念願でありました音響設備を整備することができました。誠にありがとうございます。おかげさまで、保存会の活動において有効に活用させていただいております。
また、地域における当保存会の活動は、自治会との共催事業が多いことから保存会活動時のみならず自治会イベントにおいても活用させていただいている現状もあり、整備した音響設備の素晴らしさや助成元でありますアサヒグループホールディングスに対しまして、地域の多くの方々から喜びの声と感謝の言葉を預かっております。
夏井大梵天神楽保存会
夏井大梵天神楽保存会では、今年度から夏井中学校の協力を得て、全校生徒での伝承活動の取り組みを実施することになったが、生徒の衣装や楽器などが不足しており、課題となっていた。
そこで、本事業を活用させていただき、夏井中学校での伝承活動に必要な衣装や楽器の整備を行った。
11月の岩手県中学校総合文化祭での発表を目標に、伝承活動を9月から開始し、11月までに計14回の練習を実施。
生徒たちは熱心に練習に取り組み、全員が舞を習得し、衣装の烏帽子も生徒が製作した。
11月22日に盛岡市の岩手県民会館で開催された岩手県中学校総合文化祭には舞手16名、囃子方7名が出演し、夏井大梵天神楽「鶏舞」の演目を発表することができた。
来年度以降も、今回整備した衣装や楽器を活用しながら全校生徒を対象とした伝承活動を継続して実施していく。
侍浜の地唄・神輿・お囃子を継承する会
この度の助成金活用と地域の皆様からの協力をいただき、篠笛・太鼓・手振り鉦の練習の場を当初予定していた回数以上、実施することが出来ました。
また、神輿の寄贈をいただいた方を招いての神輿組立・運行指導をいただき、夏祭りでのお披露目も成功することが出来、本当に良かったと感じております。
地区敬老会でのステージ発表・町内12地区での出前演奏披露や各祭事での奉納演奏も行い、町全体に「さむらい囃子」が響きわたり、侍浜地域の活気ある地域づくりに寄与できました。今後、篠笛・太鼓・手振り鉦・神輿舞が多くの町民に定着し、侍浜町の伝統芸能となるよう活動したいと思います。
岩泉町
小本地域振興協議会
小本地域振興協議会では、地域の代表的な郷土芸能である「七頭舞・七ツ舞」の活動を地元で発表する場を設け、伝承活動が継続されることを願い、さらに郷土芸能を通じて地域間交流と活性化を図り、真の東日本大震災及び台風10号豪雨災害復興への気運を高めることを目的に「七頭舞の里、おもと鮭まつり」を開催しています。
まつりを開催するにあたり、助成金の活用で県内の有名な郷土芸能団体を招待することができ、来場者に大いに喜んでもらうことができたと共に、地元団体には大きな刺激となりました。
また近年、活動休止していた「大牛内七ツ舞」も、このまつりの盛り上がりに刺激を受け、同保存会において活動の再開が決定されました。
このことにより、来年度のまつりでは小本地区に古くから伝わる「中野七頭舞」「中里七ツ舞」 「中島七ツ舞」「大牛内七ツ舞」の4団体すべてが、多くの観客の前で伝統の舞を披露できる見通しとなっています。
岩手県立岩泉高等学校 郷土芸能同好会
昨年度の岩手県高総文祭郷土芸能発表会での最優秀賞受賞により、今年度長野県伊那市で開催されました全国高等学校総文祭郷土芸能部門に、岩手県代表として出場しました。本校は7度目の全国大会となります。
参加した33名は、全国の舞台で最優秀賞を受賞し「最高の報告とともに元気を届けよう。」という岩泉町をはじめ、地域の方々からの御支援に対する恩返しができるよう練習に励みました。本番の舞台は細かいミスはあったものの、 演じきった生徒の表隋にはやるべき事はやり尽くした満足感がありました。
結果は残念ながら賞に入ることはできませんでしたが、 全国大会での演舞を貴重な財産の一つとし、今後も地元での活動を大切に、全国大会での最優秀賞受賞に相応しい演舞と心構えを目指して活動して行きたいと思います。
アサヒグループホールディングスをはじめ、御支援を頂きました皆様に感謝を申し上げます。
大槌町
向川原虎舞
今回で3回目の御支援をいただき、やっと震災前のような備品が揃ってまいりました。そのため、今年度の大槌祭りは、昨年度以上に盛会に終了致しました。
本団体の山車には、今までご支援いただいた団体の提灯を飾らせていただいており、来年度は、是非アサヒグループホールディングスの提灯を調達させて頂きたいと考えております。今まで頂いたご支援に心から感謝申し上げるとともに、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。
松の下大神楽
松の下大神楽は、江戸時代から活動している神楽の流れを継ぐ団体で、昭和37年に「松の下大神楽」と名前を改め今日まで活動しております。震災後は、町外へ避難や移住する者もおり、一時活動する者も大幅に減りましたが、7年半が経過し、参加者も少しずつ増え、町外で再建した者も大槌祭の機会に町に戻り、一緒に活動するようになってまいりました。
今年度、アサヒグループホールディングスの補助金を活用させて頂き、老朽化したバッテリーを刷新することができ、祭りも盛況に成功させることができました。またお弁当を購入させて頂き、子供から大人まで皆で一緒に食べることで、町内外の参加者の交流が促進され、今後の活動への大きな弾みとなりました。
釜石市
本郷御神楽保存会
本郷御神楽は、東日本大震災の津波により装束道具類を流出し、残っている道具でできる演目のみで活動しておりましたが、今回助成にて子供用の装束と大人用の装束を揃え、震災前の演目数を披露する事が出来ました。また再び子供達が参加出来る演目を復活する事により、次世代後継者の確保と団体を存続する事が出来ました。
また、郷土芸能の少ない本郷地区にて、本郷御神楽が震災前の姿に戻る事により、地域住民の活力と地域コミュニティの一つとなりました。今後も活動出来る様に、現保存会会員一丸となって活動して参ります。
釜石観光物産協会
9 回目の開催となる「全国虎舞フェスティバル」は、昨年オープンした釜石市民ホールTETTO にて開催をしました。市内団体は、かまいしこども園を含めた6団体、市外からは、大槌町の向川原虎舞、県外の青森県からは、日ヶ久保虎舞と長者山麓八戸虎舞、愛媛県松山市からは、古三津虎舞を迎え、計10団体の虎舞を披露しました。
また会に先だち、県立釜石高等学校SSH 地歴公民高橋ゼミの生徒による「南部藩の虎舞の起源を探る」というテーマの学習発表がありました。発表内容は全国高校生歴史フォーラムにて優秀校に選出され、知事賞を受賞した内容となり、各団体の演舞と併せ、虎舞文化の歴史を紐解き、各地の虎舞を堪能出来る一日となりました。
陸前高田市
七夕を復活させる会
平成27年に43年ぶりに復活した下矢作灯篭七夕は、今年で4年目の活動となりました。東日本大震災犠牲者の鎮魂の意味を込めて、下矢作地区内を山車が練り歩きました。特に大きな行事が無かった下矢作地区に、目玉となる伝統行事が復活したことにより、地域活性化に寄与しております。
また、43年前の灯篭七夕を経験したお年寄りがこの行事を楽しみにしているほか、お盆で帰省している方、地区外からの参加者も増えてきており、交流人口拡大につながっております。
七夕の山車等の制作やお囃子の練習に、地元老人クラブや小中学生も巻き込んだ形をとっており、世代間交流の場となっております。
今後は、地区内のより多くの皆様に参加いただけるよう、周知、工夫をしながらこの活動を伝承していきたいと考えております。
長部七福神舞保存会
湊七福神舞は、大正初め地元の小泉春吉が広田根崎から伝承され、長部の有志に教え伝えたのに由来する。村社・氏神の祭日に五穀豊穣・大漁祈願をし、あわせて家内繁盛・厄払いの行事として行われており、昭和56年6月3日陸前高田市指定の無形民俗文化財となる。
そんな中、 東日本大震災の津波により公民館に保管していた衣裳用具等が流失の被害を受けた。被災により衣裳用具等を再び買い揃えなければならないことに起因する資金不足と、世帯数半減による後継者不足の問題も深刻であり、活動中止せざるを得ない状態であった。
震災から7年、活動の場の公民館落成と湊地区民が月山地区と長円寺前地区に住宅再建の高台移転が完了したことにより、無形民俗文化財の伝統芸能を復活させようとの機運が高まり相談していたところ、今回、アサヒグループホールディングスより助成金を受けて、衣裳を購入することができ、地区民の願いであった伝統芸能が復活することができて、震災前のように日常生活のなかで、地区民の夢と希望そして活力を与えるよう伝承させていきたい。
赤磯太鼓-ARATA-
平成3年、和太鼓の普及を目指し発足。地元黒崎神社例大祭での奉納演奏を重ねています。
平成27年震災後初めての例大祭に、新たなメンバーでの演奏を機に名称を「-ARATA-」とし、心機一転、陸前高田に新しい風を吹き込む思いを込めて日々稽古に励み、心に響く一打一打、魂を込めて精力的に各地で演奏を続けています。
大町組
旧暦の七夕に開催される、古くから高田町内に伝わる夏の恒例行事となっており、各地区から華麗な山車が威勢のいいお囃子にあわせて町を練り歩きます。日没後は飾りも変わって灯が燈り幻想的な山車が華やかさを競います。
東日本大震災では12地区の祭組のうち8地区が津波によって壊滅してしまいました。
大町組もそのひとつです。震災後はコミュニティが事実上解体しているところです。
多くの方々からのご支援で再び祭りに参加することができました。
現在はバラバラの場所に暮らしているメンバー集まり、製作し、祭りを行っております。
今後、新市街地に新しいコミュニティが誕生し新しい祭組が誕生する可能性もありますが、大町組は続けられる限り、次世代に伝統をつなげる役として祭りを精一杯盛り上げていきたいです。
洋野町
大渡えんぶり保存会
私たちの大渡えんぶりは、八戸えんぶりの流れをくみ、旧大野村大渡を中心とする住民らによって受け継がれているものです。明治から大正期に一時消滅したものの、故・灰玉平福蔵さんを中心に、昭和25年に復活。何度か消滅の危機を迎えながら、地元の中学校や小学校、保育所において伝承活動を広げ、現在も踊り継がれています。
今回の助成対象事業は、小学校で使っている「烏帽子(えぼし)」の修復でした。
故・灰玉平福蔵さんが製作したものを中心に、30年間使い続けてきましたが、長年の使用で傷みがひどく、中には破けているものもありました。
購入するには、より高額な費用が見込まれるほか、継承に尽力してきた故・灰玉平福蔵さんの作品を保存する意味から、既存の烏帽子15個について、“たてがみ”や“ふさ”の付け替えや、本体の敗れている個所を修復しました。
修復は、青森県指定烏帽子製作師に依頼して行われ、きれいになった烏帽子をかぶった児童が、学習発表会で地域や家族の皆さんに舞を披露しました。
阿子木神楽保存会
阿子木神楽保存会では、アサヒグループ・コミュニティ助成事業で整備された備品より、披露できる演目も増え、また活動に参加できるメンバーも増え、活動に活気が生まれました。
アサヒグループ・コミュニティ助成事業で整備された備品より、披露できる演目も増え、また活動に参加できるメンバーも増え活動に活気が生まれました。小学生のメンバーやサポートしてくれる若い父母の世代も参加してくれるようになり、伝承活動を通じて世代間での交流や、地域での交流も定着してきました。
当町で行われる神社の例大祭の前夜祭、地域の行事、芸能祭など積極的に参加し、地域の方々や町の方々に大変喜ばれております。今後も町と地域を元気づけられるよう活動を続けていきたいと考えております。
野田村
野田下組
東日本大震災の大津波で、祭りに使用していたほぼ全てのものが流失したほか、地区の住宅や住民の生命も犠牲となったことで、愛宕神社例大祭(野田まつり)に奉納することができませんでした。
今では地域の住民は高台へ移転するなど生活再建を果たし、村のまちなみ再生も進み地域の将来像が見え始めてきていることから、住民の元気回復を図りながら、以前の地域コミュニティを取り戻し、山車の運行を継続させるため、この助成を受け山車の制作に係る小屋の機材を購入し整備することができました。
今までになく円滑に作業に取り組むことができ、万全の準備のもと山車を奉納することができ感謝しております。
野田上組若連
東日本大震災の大津波で、祭り用の資材(小屋組の部材やシート)を収納していた物置小屋が浸水し、流出や部材の腐食が進んでいましたが、財政的に更新できずに必要最小限の応急的な対応で済ませてきました。
今回、アサヒグループ・コミュニティ助成事業を活用できたことで、山車小屋の部材の一部が更新でき、安心・安全な運行管理が可能となりました。
普代村
ふだいまつり実行委員会
本委員会は、村民参加型のイベントを実施することで、まつりを通じた世代間の交流による地域の一体感の酸成を図り、地域の伝統文化、郷土芸能といった地域の特色を活かした賑わいを創出し、伝統文化の保存・発展及び活性化に寄与することともに郷土を愛する心を持った人材の育成に資することを目的として設立された団体です。
近年では、人口減少や少子高齢化、地場産業の担い手不足などでまつりの参加者も年々少なくなっており、震災以前にもまして活力に満ちた取り組みが求められておりました。
この度、助成金の活用により、普代駅前広場特設ステージを設置し「郷土芸能発表会」を開催し、「国指定重要無形民俗文化財鵜鳥神楽」、「中学生による中野流鵜鳥七頭舞」、「小学生による鵜鳥子ども神楽」など、郷土芸能の発表の機会を作ることができました。多くの村民や地元出身者のほか、村内外から多くの観光客が訪れ、所期の目的を大いに達成することができました。
海フェスタinふだい実行委員会
平成30年10月7日の開催に向けて様々な準備をしていましたが、台風25号の接近により中止となりました。
田野畑村
田野畑村芸術文化協会
平成30年11月4日、村内アズビィホールにおいて田野畑村芸能フェスティバルを開催。
所属団体の発表の他、育成団体の小中学生も日ごろの練習の成果を発表した。子供たちの緊張しながらも達成感が感じられる笑顔に、指導した大人たちも安堵し満足気であった。
特に今回、北上翔南高校の鬼剣舞部にゲスト出演を依頼したところ、「被災地支援の一環として協力します」と快諾してくださった。
当日の高校生の皆さんの、熱気あふれる、はつらつと迫力ある演技は、会場も圧倒されるほどの雰囲気が感じられ、感謝の拍手も一段と大きなものであり、観客がいかに感動しているかが良く伝わってきた。「感動をありがとう」と運営スタッフに握手を求める村民もあった。村民にこのような機会を与えていただいたアサヒグループコミュニティ助成に心から感謝したい。
菅窪鹿踊保存会
菅窪鹿踊は、武甕槌の尊(たけみかづちのみこと)が国造りの最中、鹿に助けられて、その御礼のために踊った鹿島鹿踊の流れをくむものといわれています。
田野畑村菅窪地区に伝わる「菅窪鹿踊・剣舞」を保存継承するため、昭和43年(1968年)に保存会を結成、小中学生に継続して踊りを指導すると共に、保存会踊組は県内外の公演活動を行うなど、活発な活動を行っています。
今回、アサヒグループ・コミュニティ助成事業の助成を受け、衣装の整備が出来た事は、非常に光栄な事であり保存会並びに地元関係者共々喜んでいるところです。
これを機に、地域の宝として残る「菅窪鹿踊・剣舞」を益々充実し、継続できるよう頑張るところです。
本当にありがとうございました。
宮古市
みやこ秋まつり実行委員会
『市民による市民のためのまつり』として開催してまいりました「みやこ秋まつり」は今年で第4回を迎えます。
これまでの伝統を継承しながらも、復興に向けて市民一丸となって明るく取り組んでいる姿を宮古市内外に発信できるよう、船山車パレードや郷土芸能団体の演舞を披露することにより、市民や観光客の皆さまの笑顔溢れるお祭りを目指して開催しています。
この度の助成事業により、照明設備や音響設備を整備することで、パレードコースをより明るく、聞きやすくすることができ、安全な運行はもちろんのこと参加団体のパフォ ーマンスの 向上や、観客の高揚感の創出に繋がり、「魅せる」 まつりとして皆さまをたくさんの笑顔にすることができました。
末角神楽保存会
末角神楽保存会は、小国地域で行われる行事の中核を担うとともに、震災復興行事などにも積極的に参加しています。また、地域の伝統芸能を継承するため、主催行事として「火伏せの神楽舞」(8演目)を地域住民へ披露し、地域のコミュニティ形成の一助となるよう活動しています。
この度の助成事業では、演舞用の道具や衣装などを整備することで、新たな上演の機会を創出し、魅力を発信するとともに、神楽の存続や若手後継者の育成に寄与することができました。
さらに、地域住民に笑顔溢れる場を提供することで、地域の一体感を生み、伝統芸能の大切さを若い世代へ伝えることができたと実感しています。
山田町
川向十二支会
川向十二支会は江戸時代より神幸祭を執り行ってきた八幡宮の神興へ御伴として江戸末期から巡行に参加してきた歴史ある団体です。
東日本大震災にて道具類、装束を流出し一時は活動を停止しましたが、各助成団体様より助成金をいただき、昨年の山田祭に参列いたしておりました。この度のアサヒグループホールディングスの助成により装束を揃えることができ、震災前の川向十二支の形に完全復活し、山田祭に参加することができました。
山ノ内剣舞保存会
山ノ内剣舞保存会は、船越山ノ内地区に伝わる郷土芸能を伝承し、古くから荒神社例大祭において神輿の随身として巡行に参加してきました。
東日本大震災において、地域は被災し、一部の用具を流失しました。会員の多くが漁業関係に従事していたため、生活も一変しました。
しかし、祭りへ参加することで会員の団結を深め、地域の復興に貢献したいとの思いから、この度のアサヒグループホールディングスの助成により装束を新調することができました。
さっそく会員に披露しましたが、真新しい装束を前にみんなの士気が高まりました。今年7月の例大祭が楽しみです。
大船渡市
吉浜鎧剣舞保存会
吉浜鎧剣舞は、天明年間に旧・日頃市村から伝えられたのが始まりとされ、藩政時代に飢饉で亡くなった人を供養するために始まったことに由来して「餓死(がし)剣舞」と呼ばれていたともいわれています。庭元だった渡辺善兵衛宅(明治期の吉浜村村長)が昭和8年の昭和三陸地震で類焼火災にあったため記録が焼失し詳細は不明です。
第二次世界大戦後しばらく活動が途絶えていましたが、昭和23年に地元の青年有志によって復活され今日に至っています。今回アサヒグループ・コミュニティ助成により、経年劣化が著しい刀や扇子などを更新することができ感謝いたします。今後も地元の吉浜小学校での指導と保存会独自の後継者育成を行いながら、祖先伝来の芸能を次世代に繋いでいきます。
甫嶺自治芸能部
甫嶺獅子舞は、山伏神楽系一種で、安政年間に三陸地方で相次いだ大津波や凶作による甚大な被害で住民の不安が言語に絶する中、山形の羽黒山に住む数多くの山伏たちが祈祷師として、三陸一帯に立ち入り、獅子頭を御神体として持ち入れた事が始まりと伝えられています。当地の獅子頭は赤獅子頭(雄獅子)といわれ、大津波や相次ぐ凶作に見舞われたときに住民たちが獅子頭を振り踊ることで、悪魔を払ったと言われています。
東日本大震災により装束・道具の全てを流失しましたが、各種助成を受けながら少しずつ整備を進め、今回のアサヒグループ・コミュニティ助成により、不足していた装束の整備を完了することが出来ました。。
今後も後継者の育成に取組み、地域の伝統を守り伝えていく決意を新たにしています。
浦浜民俗芸能伝承館
アサヒグループ・コミュニティ助成を受け、平成30年9月1日(土)大船渡市立三陸公民館を会場に「三陸ふるさと芸能交流会〜心つながれ芸能の輪」を開催しました。この芸能交流会には、東日本大震災で被災した岩手県沿岸の芸能団体と、復興支援で交流をつづけてきた埼玉県太鼓民舞サークル連絡協議会(埼太連)の6団体が参加し一般公開しました。
開催当日の午前中は埼太連の一行50人を迎え、「被災地浦浜探訪」として、被災した三陸町越喜来浦浜地内を地元団体が案内・説明した後、「岩手の芸能体験」として、剣舞や獅子躍などの体験会を実施しました。
また、午後は、特別講演「郷土芸能の現状と課題」後、地元の金津流浦浜獅子躍と浦浜念仏剣舞、埼玉のぶちあわせ太鼓、釜石市の鵜住居虎舞、大槌町の吉里吉里鹿子踊り、岩泉町の中野七頭舞による芸能交流を行いました。今も暮らしの中に生き続ける民俗芸能の継承機運を高める交流会となりました。