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取組み気候変動

カーボンゼロに向けた取組みの概要

アサヒグループは、バリューチェーン上におけるカーボンゼロを達成するため、Scope1、2、3に対してさまざまなCO2排出量削減対策を講じています。GHGプロトコルに基づいて算出したバリューチェーン各段階でのCO2排出量割合は以下のとおりです。

バリューチェーンでのCO2排出割合

バリューチェーンでのCO2排出割合図

取組み

サプライヤーの方々とのコミュニケーションと働きかけ

アサヒグループでは「サプライヤーCSR質問表」によってコミュニケーションを図り、サプライヤーの皆様との強固な信頼関係と長期的な協力関係をより確実なものとすることを目指しています。

アサヒヨーロッパインターナショナルでは、2030年までに全ての醸造所内においてカーボンニュートラルを実現することを計画しています。また、サプライチェーン全体で製品のCO2排出量を2030年までに2019年比で30%削減することを目指し、サプライヤーの方々に対しても働きかけを行っています。
 さらに、製品の全体的な影響を理解するためにライフサイクルアセスメントを行い、サプライヤーやお客様と積極的に協力して、包装・輸送・販売中のビールの冷却などの分野で排出量の削減も加速していきます。

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容器軽量化の促進

アサヒグループでは容器軽量化による購入原料の削減により、輸送(上流)にともなうCO2排出量の削減を推進しています。

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環境・省エネルギー設備の導入

アサヒグループの工場では、製造段階でのCO2排出量削減に向けてさまざまな取組みを行っており、環境・省エネルギー設備の導入を継続的に進めています。

コージェネレーションシステムや嫌気性排水処理システムの設置

アサヒグループでは、燃料の燃焼により発電を行うと同時に、燃焼排出ガスを利用して蒸気をつくることでエネルギーを有効利用するコージェネレーションシステムや、排水中のメタンガスを有効利用できる嫌気性排水処理設備の設置を進めています。嫌気性排水処理設備から発生したメタンガスはカーボンニュートラルな燃料(バイオガス)であるため、ボイラー燃料に利用することで、グループのCO2削減に貢献しています。

製造および物流拠点の省エネルギー

アサヒホールディングスオーストラリアでは、製造および物流拠点にエネルギー効率の高い照明を導入しています。Prospect Distribution Centreでは、2018年にエネルギー効率の高いLED照明に更新し、100kWの屋上太陽光発電システムを設置しました。Laverton・Tullamarine・Alburyの各工場で1,200個以上のハイベイライトに交換し、CO2排出量を2,600トン削減しました。

新たなクリーンエネルギーモデルの開発

バイオメタンガス燃料電池発電システムのテスト運転

アサヒグループでは、ビール工場の嫌気性排水処理設備から得られたバイオガスに含まれる不純物を除去するための精製プロセスを構築し、高純度かつ低コストで導入可能なシステムを開発しました。
この発電は、アサヒグループと九州大学が共同で開発した試験用SOFC発電装置で実験したもので、2019年に実験室で10,000時間の連続発電に成功。この結果を受けて、環境省の補助事業に採択され、アサヒビール(株)茨城工場にバイオメタン設備および燃料電池を建設。2020年にテスト運転を開始し、バイオメタンガス燃料電池発電に成功しました。2021年には安定した連続稼働を開始する予定です。

バイオメタンガス燃料電池発電システムのテスト運転

  • バイオメタンガス燃料電池発電システム

    バイオメタンガス燃料電池発電システム

太陽光発電エネルギー蓄電技術の実証試験

アサヒグループでは、太陽光発電電力によって水を電気分解することで生成した水素を利用し、燃料電池発電を行う蓄電技術の検証を開始しています。太陽光発電電力を夜間の工場で使用できる蓄電技術の導入を目指し、2019年からアサヒビール(株)茨城工場で実証試験を実施中です。

  • 自立型水素エネルギー供給システムH2One™

    自立型水素エネルギー供給システムH2One™

  • アサヒビール(株)茨城工場見学棟屋上

    アサヒビール(株)茨城工場見学棟屋上

「水素バリューチェーン推進協議会」への参画

アサヒグループホールディングス(株)は 2020年に「水素バリューチェーン推進協議会」に参画しました。本団体はサプライチェーン全体を俯瞰し、業界横断的かつオープンな組織として、社会実装プロジェクトの実現を通じて早期に水素社会を構築することを目的に設立された団体です。アサヒグループは本協議会を通じて加盟団体・企業と協調し、水素利活用を積極的に推進していく方針です。

さらなるCO2排出量の削減への挑戦

CO2分離回収試験装置の実証試験

「CO2分離回収試験装置」は、CO2を低温時に吸収し、高温時に放出する特性を持つ吸収液を用いることで排出ガスの中からCO2を分離させ高効率に回収することができる装置です。
アサヒグループでは、東芝エネルギーシステムズ(株)の「CO2分離回収試験装置」を活用し、2020年1月から約1年半の期間、ボイラー排出ガスからのCO2回収性能、コスト採算性などを図る実証試験を行い、工場への展開の可能性について評価していきます。今後は回収したCO2の酒類・飲料への活用やそのほかの用途開発に取り組んでいく予定です。

  • CO2分離回収試験装置

    CO2分離回収試験装置

脱炭素を目指すイニシアチブへの加盟

アサヒグループは脱炭素社会の実現を目指し、気候変動イニシアティブ(JCI)や日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に加盟しています。JCIは「脱炭素化をめざす世界の最前線に日本から参加する」という宣言に賛同する多くの企業や自治体、団体、NGOなどの情報発信や意見交換を強化するためのネットワークです。JCLPは「脱炭素社会」への移行をビジネス視点でとらえる日本独自の企業グループで、個別企業の枠を超えた活動に取り組んでいます。
これらのイニシアチブへの加盟を通じて得られた先進的な取組みを社内に展開し、自社に適用できる取組みについては積極的に取り入れることで、1.5℃目標の実現に向けた世界のトップランナーとなることを目指しています。自社の活動においてエネルギーの効率化と再生可能エネルギーの活用を加速するとともに、国内外の非国家アクターとの連携を深め、2050年実質排出ゼロの実現に貢献する取組みを強化していきます。また、2021年1月にはJCI企業として、次期エネルギー基本計画で2030年度の再生可能エネルギー電力目標を 40〜50%とすることを求めるメッセージに賛同し、日本政府に対して再エネ目標の引き上げを要請しました。

グリーン電力の活用

ビール製品製造への活用

アサヒビール(株)では、2009年当時、食品業界としては最大となる年間4,000万kWhの風力発電およびバイオマス発電によるグリーン電力に関する契約を日本自然エネルギー(株)と締結しました。現在は、全工場で製造する『アサヒスーパードライ』缶350ml、缶500mlおよびノンアルコールビールテイスト飲料『アサヒドライゼロ』缶350ml、すべてのギフトセットのビール類の製造に、環境に配慮したエネルギーである「グリーン電力」を使う取組みを行っています。
グリーン電力とは、風力やバイオマスといった地球環境への負荷が少ない自然エネルギーで発電された電力です。
『アサヒ スーパードライ』缶350mlの缶体や包装資材、ギフトセットの外箱などには、グリーン電力を活用して製造された製品であることを示す「グリーン・エネルギー・マーク」を記載しています。本取組み、およびアサヒグループ本社ビルでのグリーン電力の活用により、累計で約116,000tのCO2削減貢献量を実現しています。

CO2排出係数は電気事業連合会より毎年公表される最新係数を使用
(2016年以降は電気事業低炭素社会協議会の係数を使用)

グリーン電力証書の活用

「グリーン電力証書システム」を活用して、アサヒグループ本社ビルおよび隣接する飲食店ビル「アネックス」「フラムドール」においても使用する電力のすべてをグリーン電力で賄っています。「グリーン電力証書システム」とは、自然エネルギーにより発電された電力の環境付加価値を「グリーン電力証書」というかたちで取引するものです。証書を保有する企業や団体は、証書に記載されている発電電力相当分の環境改善を行い、自然エネルギーの普及に貢献したものとみなされる仕組みです。

  • グリーン電力
  • 本社

海外での再生可能エネルギーの活用

海外事業会社ではCO2排出量ゼロを目指し、再生可能エネルギー導入を積極的に行っています。
アサヒヨーロッパアンドインターナショナルでは、2025年までにすべての工場の電力を再生可能エネルギーに切り替え、2030年までにカーボンニュートラルな工場になることを目指しています。ポーランドは2021年、イタリア、ルーマニアは2023年までに100%再生可能な電力のみを用いて製品を製造することを目指しています。また、ポーランドの主力プレミアムビールブランド『Lech』は、風力発電の電力のみで醸造していることをパッケージに明記しています。
アサヒホールディングスオーストラリアでは、コーポレートPPAによって再生可能な電力を購入しており、主力ビールブランドの『Victoria Bitter』は、100%太陽光電力を用いて製造されています。

  • 風力発電のみで製造するポーランドのビールブランド『Lech』

    風力発電のみで製造するポーランドのビールブランド『Lech』

  • コーポレートPPAによる再生可能エネルギー導入(オーストラリア)

    コーポレートPPAによる再生可能エネルギー導入(オーストラリア)
    Photo credit : BayWa r.e. renewable energy

  • 太陽光発電のみで製造するオーストラリアのビールブランド『Victoria Bitter』

    太陽光発電のみで製造するオーストラリアのビールブランド『Victoria Bitter』

他社との共同物流

アサヒグループは、日本では省エネ法の定める特定荷主であるアサヒビール(株)、アサヒ飲料(株)や、グループ物流会社であるアサヒロジ(株)および他社と協力するなど環境負荷削減に向けた輸送への様々な取組みを行っていきます。

他社との共同配送

アサヒビール(株)では、物流部門での環境負荷の低減および長距離トラック輸送の削減によるドライバー不足への対処を目的に、一部エリアにおいて他社との共同物流に取り組んでいます。
2017年9月から、アサヒビール(株)とキリンビール(株)、サッポロビール(株)、サントリービール(株)(以下、4社)は、北海道の道東エリアの一部(釧路・根室地区)において、共同物流を開始しました。この取組みは、トラック単位に満たない荷物を対象に、4社の製造・物流拠点からJR札幌貨物ターミナル駅構内の倉庫に商品を集積し、配送先ごとに各社の商品を積み込み配送するというものです。運送手段は、鉄道とトラックを活用しています。

モーダルシフト

同4社では、2018年4月から関西・中国-九州間の社内輸送において、共同でモーダルシフトの取組みを実施しています。関西・中国から九州へ向かう4社の専用列車には、各社の物流拠点から最寄りのJR貨物ターミナル駅を経て、JR大阪貨物ターミナル駅とJR岡山貨物ターミナルに集められた商品(主に酒類・飲料)を積み込みます。九州に到着した商品は、各社の最寄りのJR貨物ターミナル駅から、各物流拠点へ配送されます。また、九州から関西・中国へ向けた輸送は、九州地区にある各社の製造・物流拠点からJR福岡貨物ターミナル駅に集めた商品を活用しています。

ビールパレットの共同回収

同4社では、日本国内でビールパレットの共同回収を実施しています。2018年11月から、4社で東北6県(青森県・秋田県・岩手県・山形県・宮城県・福島県)にて、ビールパレットの共同回収の先行展開を開始。2019年7月からは、さらに首都圏・東海・九州エリアでのビールパレット共同回収を開始し、2019年11月からはそのほかのエリアにも拡大し全国展開しています。
この取組みにより、回収車両の積載効率の向上、回収距離の短縮や回収運用に関わるトラック台数の削減によるCO2削減が促進され、4社合計で、年間のCO2排出量が約4,778t(従来比で約47%)削減できると試算しています。また、お得意先においても、ビールパレットの返却先が4社から1社に集約されることから業務負担の軽減につながるものと考えています。

燃料電池トラックの走行実証

アサヒグループは、物流業務におけるCO2排出量削減に向け、水素燃料活用の可能性を検証することを目的として、西濃運輸(株)(以下、西濃運輸)、NEXT Logistics Japan(株)(以下、NLJ)、ヤマト運輸(株)(以下、ヤマト運輸)、トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)、日野自動車(株)(以下、日野)と連携して、燃料電池大型トラック(以下、FC大型トラック)の走行実証を行います。FC大型トラックは、トヨタと日野が共同で開発し、アサヒグループ、NLJ、西濃運輸、ヤマト運輸、トヨタの5社が、2022年春頃から各社の物流業務で使用しながら走行実証を開始する予定です。
幹線輸送に使われる大型トラックは、十分な航続距離と積載量、短時間での燃料供給が求められます。その電動化においては、エネルギー密度の高い水素を燃料とする燃料電池システムが有効であると考えており、今回開発するFC大型トラックは、航続距離の目標を約600kmとし、環境性能と商用車としての実用性の高次元での両立を目指しています。

  • FC大型トラック(車両イメージ)

    FC大型トラック(車両イメージ)

自動販売機と店舗冷蔵庫

ヒートポンプ式自動販売機の展開

年間消費電力40%削減アサヒ飲料(株)では、清涼飲料自販機協議会が掲げる清涼飲料自動販売機の総消費電力を、2050年までに2005年比で60%削減することに賛同し、ヒートポンプ式自動販売機(超省エネ機)の導入を推進しています。ヒートポンプ式自動販売機では、機内の飲料を冷却するときに発生する熱と、外気から得られる熱を最適なタイミングで切り替え、効率よく利用することができます。そのため、飲料を冷却・加熱する冷媒を効率的に制御でき、消費電力の大幅な削減に貢献できます。また、通常の自動販売機と比較し、同自動販売機のLED採用機種では照明の消費電力を約70%削減できます。

エネルギー効率の高い店舗冷蔵庫

アサヒホールディングスオーストラリアは、飲料商品をご提供するガソリンスタンド、コンビニエンスストアなどのお客様に商品を冷やすための冷蔵庫を貸し出しており、そのエネルギー効率向上を支援しています。2009年以前の2ドア店舗冷蔵庫の消費電力は約14kWh/日でしたが、冷蔵庫の技術向上にともない、現在の店舗冷蔵庫の消費電力量を約4.8kWh/日まで削減しています。これにより、お客様の店舗冷蔵庫が必要とするエネルギーを65%削減しています。

環境配慮の容器開発

アサヒグループでは、環境に配慮した容器開発を進めています。

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