取組み(持続可能な原料調達) 取組み(持続可能な原料調達)

取組み持続可能な原料調達

取組み概要

アサヒグループでは、地球環境や地域社会に配慮した「持続可能な原料調達」を目指しています。
原料サプライヤーの皆様に対しては、「持続可能なサプライチェーンの実現」にむけて、「アサヒグループ持続可能な調達基本方針」に基づいた、「アサヒグループサプライヤー行動規範」を求めた調達活動を推進しています。
農産物原料においては、各事業の重要原料の特定を行い、農産物および生産地における環境リスク、人権リスクについて重要原料のリスク評価を開始しました。評価されたリスクについては、現地情報の確認、リスク対策を進めています。

農産物原料(重要原料)

酒類事業

アサヒグル−プの旗艦ブランドである『アサヒスーパードライ』の主原料である大麦、トウモロコシ、ホップ、米を重要原料とし、世界約150地域の原料調達先・生産地について調査を行いました。

飲料事業

飲料事業における農産物原料の調達規模および調達範囲から、コーヒー、砂糖(サトウキビ、テンサイ)、トウモロコシ、生乳、脱脂・全粉乳を重要原料とし、世界約100地域の原料調達先・生産地について調査を行いました。

食品事業

食品事業における農産物原料についても、事業継続の視点から重要原料の選定に現在取り組んでいます。

酒類、飲料事業の重要農産物原料の調査地域

酒類、飲料事業の重要農産物原料の調査地域

農産物原料リスク評価

農産物原料について、農産物および生産地の環境リスク、人権リスクを把握するための評価を開始しています。

環境リスク

TCFD提言が求めるシナリオ分析による「@気候変動の影響」、農産物の生育に欠かせない「A水資源の影響(水リスク調査)」、継続的な農産物生産活動による「B生物多様性への影響」の3つの評価を実施しています。

@気候変動の影響

平均気温の上昇(2℃、4℃シナリオ)、降水パターンの変化、異常気象の激甚化などの観点で、さまざまな文献から農産物原料の収量変化を推定しています。

  • 2020年の評価結果

    • 酒類事業:事業にとって重要な農産物原料が、気候変動の大きな影響を受ける可能性を確認することができました。大麦とトウモロコシについては、2℃シナリオに比べ4℃シナリオの場合に農産物原料の収量が大きく減少することがわかりました。
    • 飲料事業:気候変動の大きな影響を受ける可能性を確認することができました。コーヒーとトウモロコシについて、2℃シナリオでは、生産地によって農産物原料の収量が80〜90%と大きく減少する可能性があります。さらに、2℃シナリオに比べ4℃シナリオの場合に農産物原料の収量が大きく減少することもわかりました。

A水資源の影響(水リスク調査)

水はアサヒグループにとって基本的な原料であると同時に、農産物の生育に必要であるため、水リスクの調査を実施しています。
農産物の生産地について、水量リスク(水ストレス、季節変動、地下水位低下など生育に必要な水の確保が困難になるリスク)、自然災害リスク(洪水・干ばつリスク)、規制リスク(流域に暮らす人々の社会、文化、人権などに深くかかわる評判リスク)の評価を行っています。
農産物の水使用量については、地域別・原料別のWater Footprintおよび農産物の調達量から算出しています。

  • 2020年の評価結果

    • 酒類事業:大麦生産地の欧州河川流域では、洪水リスクの可能性があり、トウモロコシ生産地である北米河川流域では、規制リスクの可能性があることがわかりました。
    • 飲料事業:コーヒー生産地の南米河川流域では、洪水リスクの可能性があり、サトウキビ生産地であるオセアニアでは、干ばつに関わる規制リスクの可能性があることがわかりました。

今後、水リスクの可能性の高い生産地およびサプライヤーについて、地域における水資源や環境と照らし合わせながら、現地情報の確認を進めてまいります。

B生物多様性への影響

継続的な農産物生産活動にともなう農薬や施肥などの生態系への影響、畜産活動にともなう排泄物などの自然環境の負荷の評価を行いました。
また、生物多様性ホットスポットデータなどから、農産物原料の調査地点における生物多様性(鳥類・哺乳類・両生類などの豊かさ・絶滅危惧種)の状況も調査、確認を行いました。

  • 2020年の評価結果

    • 酒類事業:大麦生産地およびホップ生産地である欧州の河川流域、トウモロコシ生産地の北米大陸の湖周辺が、農産地からの環境負荷で生物多様性に留意が必要な地域だとわかりました。
    • 飲料事業:コーヒー生産地の南米河川流域、脱脂・全脂粉乳生産地の北日本河川流域について、自然環境に恵まれた森林生物圏である場合、農産地からの環境負荷で生物多様性に留意が必要な地域だとわかりました。

今後、関係するサプライヤーと環境リスク情報の共有化を図り、原料生産地周辺が生物多様性の豊かな地域であるかなど、現地情報の確認を進めてまいります。

人権リスク

地域社会や農園における環境や人権の視点で、サプライヤーの労働・人権の確認を進めています。

  • 2020年の確認評価

    • アサヒグループの生産拠点の所在国および重要原料を含めた主要調達品の2つの側面から現代奴隷に焦点を当てたリスクの机上分析・評価を実施しました。今後、高リスクカテゴリー(農産物の栽培段階)に対し、アンケートや現地への訪問調査など、更なる人権リスクの把握と人権侵害の予防や是正を行っていきます。
    • 継続的に取引のある原料の全一次サプライヤーに対して、「サプライヤーCSR質問表」により人権・労働リスクの現状の確認を行いました。
      さらに、2020年、非営利団体Sedexに入会しました。今後、Sedexの情報プラットフォームを活用し、サプライヤーの潜在的リスクを把握し、人権デューデリジェンスを進めていきます。

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主な取組み

農産物生産地サプライヤーとの情報共有

アサヒグループの事業継続に欠かせない農産物原料について、気候変動、水資源(水リスク)、生物多様性の環境問題に結びつく可能性が高い生産地の確認を進めました。また、人権問題についても、サプライヤーを取り巻く社会の状況を考慮して、現地で調査が必要なサプライヤーの確認を開始しています。
これらのリスク評価にもとづいて、農産物原料調達への影響が大きいと考えられる生産地サプライヤーと、環境リスク、人権リスクの情報共有を進めています。今後、サプライヤーと一層の情報共有の強化を図りながら、逐次、現地情報の確認を行っていきます。

農産物生産地の農業支援

アサヒグループでは農産物生産地サプライヤーとのリスクの情報共有を参考にして、ビール原料となる大麦あるいはホップについて、コミュニティ活動においても「人と人とのつながりの創出」にむけた農業支援などの取組みを開始しています。また、「ビール酵母細胞壁」資材の活用を通じた農産物収量の増加など、土壌技術などの研究も開始しています。これらの農業支援や技術開発を通じて、持続可能な原料調達の実現への貢献を目指していきます。

第三者認証機関による農産物認証者との取引

農産物生産地のリスク評価とともに、農産物生産地の環境問題や人権問題に結びつく可能性の高い農産物原料パーム油、糖原料などについては、行動目標を立てて第三者認証品の調達への取組みも進めています。

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