取組み(循環型社会の構築) 取組み(循環型社会の構築)

取組み循環型社会の構築

アサヒグループは、循環型社会の構築を目指し、各種取組みを行っています。

副産物再資源化(微生物・発酵技術の活用)

アサヒグループは、製造過程で発生する副産物再資源化100%を目指し、さまざまな副産物の最大限の活用に取り組んでいます。

ビール醸造副産物の活用

モルトフィードの活用

アサヒグループでは、ビール類の製造工程で発生する副産物であるモルトフィード(ビール粕)を、家畜の飼料として加工し有効活用しています。

ビール酵母の活用

ビールの醸造後には副産物としてビール酵母が残ります。この醸造後の酵母は、1930年から発売している天然素材ビール酵母『エビオス錠』の原料や、分解・抽出した「酵母エキス」を調味料などの原料に活用しています。

ビール酵母細胞壁の活用

「ビール酵母細胞壁」を活用した農業資材を使用したイネ(右)と通常栽培のイネ(左)

「ビール酵母細胞壁」を活用した農業資材を使用したイネ(右)と通常栽培のイネ(左)

アサヒグループでは、ビール醸造の副産物である「ビール酵母細胞壁」が持つ植物の免疫力を引き上げる力に着目し、新たな農業資材の開発を2004年から進めてきました。
ビールの醸造後の副産物であるビール酵母は、これまで『エビオス錠』の原料などとして活用していましたが、水に溶けない「ビール酵母細胞壁」の部分は、植物に吸収させることができないため、これまでほとんど有効活用できていませんでした。
しかし、約10年の研究を行った結果、アサヒグループの独自技術で「ビール酵母細胞壁」を加工処理することにより、植物への吸収性を高める農業資材(肥料原料)の開発に成功。農薬の使用量低減と、農作物の収穫量の増加を両立できる農業資材ができました。実際に、稲などの作物でテストしたところ、驚くほど根が伸び、病気にも強い作物ができることが示されています。
この農業資材は、農薬や化学肥料の使用量を抑制し食物由来で安心・安全であること。植物の免疫力を引き上げることによる病気への耐性の強化、収穫量の増加、土壌の改善などにより農作物の品質が向上するとともに、収穫量あたりの温室効果ガスの排出量が削減され、持続可能な農業に貢献できることなどが期待されています。

ビール製造技術における副産物を最大限に活用

現在、この農業資材は、事業を通じてこれからの社会的課題の解決を図っていくために2017年に設立されたアサヒバイオサイクル(株)で販売。日本国内では、全国の農地、ゴルフ場、阪神甲子園球場をはじめとする野球場など天然芝のスポーツ施設や公園などで活用されています。海外においては、開発途上国での農業事業の課題解決を目指し、以下のとおり、独立行政法人国際協力機構(JICA)と提携しインドネシアやラオスでの実証試験を開始しています。

  • 開発途上国での取組み

    開発途上国での農業事業の課題解決に貢献するため、2019年から、アサヒグループは独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携協力し、取組みを進めています。
    アサヒグループは、JICAが推進しているプロジェクト「インドネシア 官民協力による農産物流通システム開発プロジェクト」と「ラオス サバナケット県における参加型農業振興プロジェクト」に対して、農業資材を提供し、JICAと協力し技術支援を行っています。インドネシアでは、ジャカルタ特別州において野菜の試験栽培を実施しています。この支援を通して、高品質で安全な農作物を収穫できる体制をつくり、農家所得の向上や持続可能な農業生産システムの提案を目指しています。稲作が農業の中心であるラオスでは、米の生産性や品質向上などを目指し、米の試験栽培を実施しています。
    またJICAでは、日本国内のJICA研修センターにて、開発途上国の稲作振興・農業開発に携わる各国の研修員が、農業についての知識・技術を習得し、自国での業務改善を図ることを目的として実習や実験を実施しています。

コーヒー粕の活用

アサヒグループは、コーヒー製造工程で発生するコーヒー粕を用いて、これまでに肥料へのリサイクルや、バイオマスエネルギーの原料として外部施設へ供給するなどさまざまな取組みを進めてきました。そして、2020年に関西大学発のスタートアップ(株)KUREi(カレイ)と共同で、コーヒー粕由来のエキスを用いた農作物の凍霜害防止剤『フロストバスター』を開発しました。『フロストバスター』は、氷点下でも水分が液体として存在できるようにする技術により、農作物被害を抑制することができるというものです。果樹を中心に実際の圃場でも有効性データが蓄積されており、現在は事業化を目指し、試験販売を実施しています。

関連情報

微生物の活用

堆肥促進剤の活用

『サーベリックス』

アサヒバイオサイクル(株)は、独自の菌株「枯草菌C-3102株」を含有する堆肥化促進材『サーベリックス』を活用して、効率よく堆肥化して農作物生産に再利用することで、食品資源の循環サイクル構築を目指しています。『サーベリックス』は、野菜くずなどの食品廃棄物の発酵を促進し、いち早い減量を促すことで、効率のよい堆肥化を実現します。
『サーベリックス』の活用が進むことにより、減量化による食品廃棄物の削減を通じた環境負荷低減とともに、堆肥を利用した循環型農業が推進され、食品リサイクルの推進と循環型社会形成、地域資源循環型経済の確立などに貢献できると考えています。

  • 社員食堂での生ごみリサイクル

    アサヒグループの一部の社員食堂では、『サーベリックス』を活用した「堆肥化装置」を導入しています。食堂で発生する生ごみや食べ残しなどを堆肥化することで、生ごみの廃棄ゼロを実現するとともに、生ごみの運搬・焼却処理により発生する二酸化炭素排出量の削減にも貢献しています。
    また、最終的にできた良質な完熟堆肥は農家に提供され、農作物栽培に利用されています。

    社員食堂での生ごみリサイクル
    社員食堂での生ごみリサイクル

動物用プロバイオティクスの活用

『カルスポリン』

アサヒバイオサイクル(株)が販売する『カルスポリン』(バチルス サブチルス C-3102株)は、動物の腸内菌叢を整えるプロバイオティクス(生菌剤)で、飼料効率向上、家畜の増体効果などがあります。『カルスポリン』は現在世界57カ国で販売可能となっており、世界の配合飼料用穀物(大豆、トウモロコシ、小麦など)を、2020年は年間約63万t節約することができました。節約できた穀物がヒト向けの食糧に回ることで、世界の食糧問題解決の一助となります。アサヒバイオサイクル(株)による推計によれば、世界の畜産用飼料に使用されたと仮定した場合、1億2,500万人分の食糧を生み出すことが可能です。

廃棄物削減

アサヒグループでは、廃棄物削減のためにさまざまな取組みを推進しています。

資源の循環利用

日本では、国内事業製造拠点(工場)※1 の副産物・廃棄物の再資源化100%を目指すという「廃棄物再資源目標」を定めており、すでに副産物・廃棄物の再資源化100%を達成しています※2 。そのため、今後は対象を海外の製造拠点やオフィスにも拡大し、グループ全体での副産物・廃棄物再資源化100%達成を目指しています。

※1日本の製造拠点およびアサヒグループ本社ビル
※2発生量、リサイクル量ともに千t単位での計算をしているため、実際の再資源化率は、小数点第2位を切り上げて、100%となっている場合があります。

副産物・廃棄物再資源化による利用方法(例)

再利用先
モルトフィード
(仕込工程で発生する麦芽の殻皮)
飼料など
汚泥・スクリーン
かす
有機肥料、堆肥など
ガラス屑類 再生びん、新びん、建材など
原料集塵芥 飼料など
余剰酵母 アサヒフードアンドヘルスケア(株)が製造する『エビオス』などの医薬部外品、酵母エキスなどの食品素材、『スーパービール酵母』など
段ボール・紙類 段ボールの原紙など
廃パレット 製紙、燃料用チップなど
ラベル粕 再生紙など
廃プラスチック類 再生プラスチック製品など
鉄屑 鉄鋼材料など
アルミ屑 アルミ缶、電気製品など
焼却灰 路盤材など
廃油 B重油相当の油
そのほか
(廃棄樽など)
ステンレス部は再生、ゴム部は熱源

廃棄物管理

バイオエナジー外観

バイオエナジー外観

2015年から国内全グループ会社を対象とした廃棄物データ管理システムを順次導入し、廃棄物データの一元管理による情報開示の強化および各事業会社の拠点におけるコンプライアンスの強化、業務効率化を推進しています。
アサヒグループ本社ビルで排出される生ゴミは、メタン発酵システム(城南島食品リサイクル施設)の採用により生ゴミを電気と都市ガスへリサイクルし、東京都のエネルギー供給の一端を担っています。このような取組みを通じて、本社ビルは、2006年から廃棄物再資源化100%を継続しています。

食品ロスの削減・賞味期限の年月表示への移行

アサヒグループでは、食品ロス削減に向けた取組みの一環として、賞味期限表示を「年月日」から「年月」への変更を進めています。

  • <変更前>

    変更前
  • 矢印
  • <変更後>

    変更後
  • アサヒグループ食品(株)の商品<賞味期限表示例>

事業活動における食品ロスの削減

製造時に発生するコーヒー粕と茶粕の有効利用を推進

アサヒ飲料(株)では、製品の製造過程で発生する食品廃棄物の100%再資源化と有効利用に向けた用途開発を推進しています。
北陸工場では、2013年からコーヒーブランド『ワンダ』製造時に発生するコーヒー粕をバイオマスエネルギーの原料として活用する取組みを行ってきました。富士山工場では、『十六茶』の生産で発生した茶粕を乳牛用の混合飼料にしてリサイクルを行っています。それにより、廃棄物の有効利用だけでなく、混合飼料の原料となる輸入穀物の使用削減につながり、飼料コスト削減にも寄与しています。

  • コーヒー粕をバイオマス発電燃料として活用

    コーヒー粕をバイオマス発電燃料として活用

  • 『十六茶』粕を混合飼料にリサイクル

    『十六茶』粕を混合飼料にリサイクル

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