若武者育成塾 若武者BLOG

若武者BLOGとは?

若武者育成塾とは、地元の地域の環境・食の課題を考え、解決に向けて行動できる未来のリーダーを育てる高校生向けプロジェクト。このブログでは、若武者育成塾での合宿の様子や、参加した高校生が各地域において活動する様子をお伝えしていきます。

記事をシェアしてね!

記事をシェアしてね!

意識啓発ポスター

出前講座や地域への掲示をお願いした意識啓発ポスターです。
↓クリックしてください。
意識啓発ポスター

コメント

こんばんは。
若武者2期の山内です。
まずは、最優秀賞おめでとうございます。
自分は今大学で鉱物や鉱山などの勉強をしています。
その中でも度々鉱山廃水の問題が話題となることがあります。(秋田県花岡鉱山跡など)
松尾鉱山も硫黄を採掘していたということで、廃水の酸の影響が本当に酷そうですね。
今回は、質問があります。
ダケカンバは、抗酸性能力が優れているようですが、ダケカンバ自体に中和能力があるのでしょうか?
もしそうであれば、できればその仕組みを教えてください。
次に、元々松尾鉱山周辺は鉱山開発前から今のように酸性の水が出ていたのですか?

投稿者:学法石川 山内

2008.11.11

山内様 
はじめまして。
お問い合わせの件について生徒達の研究取り組み結果から私が代表して回答します。
生徒達の研究結果によれば、
ダケカンバには抗酸性能力がある可能性が極めて高いという結果が出ています。検証試験の内容は、?pHが異なる培地で組織培養した結果、どの培養苗も生育が良好であったこと。次に中和能力の検証試験でも中和能力がある可能性が極めて高いという結果が出ています。検証試験の内容は上記?で培養した培養苗の組織のpHは中性であったこと?強酸性水の河川川岸にダケカンバの植生が見られる? ?の枝、幹、葉などのどの組織にも酸性が含有せずほぼ中性。これらのことから、ダケカンバには酸性水を吸収し、樹体内で中和している可能性があることが結果から分かりました。
次に松尾鉱山開発前の水質についてお答えします。
松尾鉱山開発前後の湧出水は、ともに付近の赤川と呼ばれる河川へ流出しています。開発後は後存知のとおり、鉱水中和処理施設が建設されるまでは、ほぼ未処理のpH2の強酸性の湧出水が赤川へ流出していました。鉱山開発前については、大正3年頃開発開始以前の話になりますので当時、水質調査が行われていたことすら不明ですし、仮に実施されていたとしても当然データは現存していませんでした。(聞き取り調査では河川等の水質調査が国内で本格的に始まったのは昭和45年公害対策基本法・水質汚濁防止法(現 環境基本法)が制定後のようです)しかし、生徒達の現地聞き取り調査によれば、北上川合流地点までの赤川流域にはその頃からすでに水田が存在し、「赤川米」と呼ばれる稲作が営まれていたことから、水稲栽培を行うために赤川を農業用水に活用していたようです(地元農家談)。したがってこのことは、その当時に赤川が強酸性でなかったことを意味し、鉱山開発前一帯から湧出する湧き水の水質も強酸性を示していたとは極めて考えづらいこととなります。なぜなら、稲作の生育最適pHは6~7と言われていることからも開発前の湧出水水質は、少なくともこれに近い数値のpHであったと推察されるからです。最後に、開発前から開発後にかけて大きく変化した環境条件と言えば、硫黄精錬時に排出された亜硫酸ガスによって地域一帯のダケカンバが枯渇したことです(当時の鉱山労働者談)。これらのことを考え、ダケカンバに何らかの鉱毒解決のヒントがあると仮説を立て生徒達が実験を繰り返してきました。また、ダケカンバの生育分布地が標高1000m以上の寒冷亜高山地帯であることも松尾の地理に適合しており、可能性は否定できないものとなっています。おわりに、広葉樹に酸性を矯正する働きがあることは森林総合研究所の報告にもありますので、花岡鉱山をはじめとする当該地の自生植物種に環境浄化機能を有する植物が存在する可能性は決して否定できないと考えられます。

投稿者:盛農高 教諭 牧

2008.11.25

詳しいご回答をありがとうございます。
 従来行われていた植物を用いた重金属の処理というのは、植物に重金属を吸収させるだけで、その後の問題は先送りになっていたそうです。
貴校で行われているダケカンバを用いた処理というのは、植物自体に酸を処理する能力があるということで、非常に驚かされます。
 学法石川高校がある福島県石川町も恐らくご存知かと思いますが、日本三大鉱物産地の1つに数えられるほど、昔は鉱山町とし栄えていました。
しかし、掘っていたものが主に珪石(石英)であったため、鉱山廃水の問題は大してありませんでした。
そのため今回、鉱山廃水の問題を改めて考え直すよい機会になりました。
どうもありがとうございました。
それでは、失礼します。

投稿者:学法石川 山内

2008.11.26