アサヒグループホールディングス株式会社 統合報告書2016
26/93

『中期経営方針』の重点課題への取組み代表取締役社長 兼 COO2011年の純粋持株会社制に移行後、アサヒグループは企業価値を重視した経営に舵を切り、時価総額の増加などで着実に成果を上げてきました。一方で今後数年間を見通すと、国内外ともに不確実性が高まる中、多様な「機会とリスク」がさらに顕在化してくるものと思われます。そうした中で2016年は、国内3事業の収益性の向上に加えて、欧州ビール事業の大型買収を実行するなど、“企業価値向上経営”の深化にスピードを上げて取り組みました。ここでは、外部環境を踏まえた中長期的な経営戦略の確認とその進捗についてご説明します。“企業価値向上経営”の深化に向けて、経営改革のスピードを上げていますンピックの開催や「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、日本発の「強み」を活かす成長チャンスは拡大しています。こうした外部環境を踏まえ、「ブランド力」や「コスト競争力」などアサヒグループならではの「強み」に磨きをかけていくとともに、チャンスを捉えた事業投資の拡大などにより成長戦略を推進しています。● 国内ビール類の市場シェアNo.1 (ビールのみの市場シェアは約50%)● 国内飲料の市場シェア第3位● カテゴリートップクラスの食品ブランド・事業を保有● 欧州、オセアニア、東南アジアでの有力ネットワーク● 少子高齢化などによる酒類・飲料市場の成熟化● デフレ環境下で続いた厳しい競争環境● 国際事業の売上高構成比約15%● グローバル大手企業による寡占化の進行● デフレ脱却や税制改正などによる消費の多価値化● 健康機能性カテゴリーなど高付加価値化の進展● 東京オリンピック開催や「和食」の文化遺産登録● 新興国を中心とした酒類・飲料市場の成長● グローバル再編などによる進出機会の拡大● 景気低迷などによる想定以上の市場縮小● 各種税制改正による競争環境の悪化● 進出地域(欧州、オセアニア、東南アジア)の景気減速● グローバル大手企業の攻勢などによる競争激化事業ポートフォリオにおける主なSWOT ●:国内 ●:海外StrengthsOpportunitiesWeaknessesThreatsSOWT『中期経営方針』の重点課題への取組み23統合報告書 2016

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る