戦略説明会(人的資本&サステナビリティ)
人的資本戦略説明会
A.報酬は、各地域において中位から上位の会社をベンチマークし、それぞれ競争力に応じて設定しているため、競合他社に対して見劣りしない水準にある。また、報酬だけではなく、アサヒの良さである「長期志向」「人を大切にしている」「成長できる」などから働く意義を見出して入社する社員も増えている。こうした気持ちに応える意味でも報酬の競争優位を維持しつつ、例えば長期目線でのロングタームインセンティブなども検討し、アサヒならではユニークな価値を提供していきたい。
A.今後、グローバルでの人材の異動などを考えると、グローバル全体での競争力やモチベーションに応える報酬にすることが重要となる。例えば、グローバルでグレードを標準化することで、ローカルでの特異性はあるとしても、地域間で報酬に不公平感が生じないように整備していく。尚、アサヒの評価を社内外で調査した結果、「従業員への配慮」が、全ての地域において非常に高く、こうした従業員に対する独自価値も大事にしていく。
A.定性的な言い方になるが、社員がそれぞれの役割の中で、それに見合った成果を上げたか否かで、適切に評価していく基本方針は変わらない。グローバル共通のコンピテンシーモデルについては、全てのリーダー層に適用し、あらゆる人事プロセスに組み込んでいく。また、人材戦略に対する社員の生の声を聴き、求めていることを把握・発掘することも大切だと考えている。
A.地域を超えたグループ内の異動において、役割の機会提供が不十分であるかと考えている。直近では、例えばグループ本社のHR(人事部門)において、欧州から3名、豪州から2名が入るなどの事例はあるが、未だ十分でないと考えている。今後は、そうした課題を解決するための仕組みを構築し、積極的な機会提供ができるようにしていく。
A.様々なポジティブな面があると捉えている。特に、人材登用や能力発掘という点では、これまでは日本人の役員で多様性も少なく、偏っていた側面がある。それが、既に多様なメンバーを抱えているRegion CEOが執行チームに加わることで、これまでにない新たな観点で、人材評価、登用、発掘の仕方が広がってきている。これは、グループの人材戦略や企業風土、経営者育成の観点では非常に効果があると見ている。
A.消費財メーカーとして「面白い・イノベーティブな商品を作り続ける会社」であることや、「社会へのインパクトを生み出せる会社」であることが人材戦略において重要だと考えている。例えば、アサヒビール社のRTD新商品『未来のレモンサワー』など、社会に対して常に新たな価値を提供できることが、社員一人一人が存在意義を感じ、これからも選ばれる会社になると考えている。
サステナビリティ戦略説明会
A.Grolschなどの欧州の醸造所では、エネルギー供給会社と契約し、再生電力の供給へ切り替えている。また、製造工程における熱エネルギーの脱炭素化にも取り組んでおり、Grolsch醸造所では、天然ガス供給網へのバイオガス注入と、パートナーとなるTwence社からのバイオマス熱エネルギーの供給を組み合わせることで、CO2排出量の削減を達成している。我々のカーボンニュートラルの実現には、再生エネルギーを積極的に活用するために、他の産業及び行政や国政と緊密に協力していくことが必要となる。
A.WHOにおいては、アルコールの有害な使用の定義として、飲酒者やその周囲の人、社会に対して健康的・社会的影響をもたらす過剰な飲酒が含まれている。更には、未成年飲酒、妊産婦飲酒や飲酒運転なども含まれており、当社もこうした基準を参考にしている。
ノンアルコール・低アルコール飲料における2030年の目標達成やその後に向けては、様々な取り組みを推進する必要があると考えている。現在は、専門家と共にスマートドリンキング**のアプリを開発し、摂取量のコントロールをサポートしている。また、消費者に対して、アルコールが身体に与える影響について啓蒙活動を行っている。今後、ノンアルコール・低アルコールの商品を選択肢の一つとして提供し、その上で飲酒を楽しんでもらえるような解決策を提供していきたい。
*ひとりひとりが、自分の体質や気分、シーンに合わせて、適切なお酒やノンアルコールドリンクをスマートに選択できる飲み方を指す。
A.私は、ダイバーシティを心から信じている。色々な経験や経歴を持つ多様な人材が集まることによって、企業課題に対して、新しく革新的な解決策を生み出すことに役立てることができる。Asahi Europe & Internationalの時の私のチームでは、7ヵ国の異なる国籍を持つメンバーと働いてきた。年齢や国籍が異なる人たちと働くのは必ずしも簡単ではないが、個々が異なる前提で、それぞれの強みを活かしていくことが重要である。
アサヒグループに入ってから、「多様性」の重要性を再認識した。まずはリーダーがなぜダイバーシティが重要なのかを理解する必要がある。社会によって、歴史や考え方、性別の役割も異なるが、それらも理解した上で進めていくことが大切である。多様性を追求する当社の経営陣のコミットメントは本物であり、それは成長戦略を支えることができると考えている。
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