2025年12月期 決算説明会 主な質疑応答

A.これまでも厳しい外部環境の中でも、各地域で適切な価格戦略を含めたプレミアム化や収益構造改革など、収益の維持・拡大に向けた取り組みを着実に推進してきた。現在の事業環境の厳しさは構造的なものではなく循環的なものと認識しており、市場変化の中で数量を稼ぐためだけにダウントレードさせるようなことはしていない。今後もプレミアム戦略の推進やBeer Adjacent Categories(ノンアルコール飲料、RTD、成人向け清涼飲料など、ビール隣接カテゴリー。以下「BAC」)の強化などで利益成長を図る。

A.グローバル競合の中では、成長に向けてマルチビバレッジ戦略を展開する事例もある。当社も同戦略を従来から推進しているが、今後この戦略を本格化することで成長力を高めていく。また、『Asahi Super Dry』という、大きな成長ポテンシャルがあるグローバルブランドを有していることも、当社の強みである。中国、英国、米国をはじめ海外で拡販が進んでおり、今後もスポンサーシップなどの投資を継続しながら、ブランド価値の向上と中期的な利益成長を実現していく。一方で、BACも含めてこれらの成長戦略がいつ、どの地域で、どの程度利益に貢献するのかを示していくことも課題だと認識している。成長戦略の着実な実行を通じて企業価値向上を目指す。

A.「One Asahi」の取り組みをさらに加速している。日本の酒類・飲料・食品の事業横断で様々な機能の連携を強化していく。SKU最適化に加えて、「大人テイスト飲料」の展開や乳酸菌技術の活用など、新たな成長領域についても事業横断で取り組みを進めていく。

A.2025年は、売上収益では、第3四半期に前年比約50億円の影響があったことに加え、第4四半期は同約2割程度となった。事業利益では、広告販促費などが一部抑制されたが、売上減少による限界利益へのマイナス影響は第3四半期で約20億円、第4四半期は182億円の減益となった。事業利益以下では、棚卸資産の廃棄・評価減、システム復旧に係る人件費、一部広告販促のキャンセル費用などを、「その他」の費用として約170億円計上した。これらの事業利益の減少額と「その他」の費用を合計し、約400億円の影響となる。2026年は、第1四半期の売上減少による限界利益の減少が100億円規模、それに加えて売上回復に向けた広告販促や情報セキュリティ費用の支出などにより100億円弱のコスト増影響を見込んでいる。

A.中東情勢によるコストアップ影響は100~150億円程度と想定している。主要原材料は一定程度ヘッジ済みであり影響は限定的だが、コンバージョンコストや物流費などの上昇を見込んでいる。各地域で固定費削減、サプライチェーンや調達の効率化などを進め、影響の低減を図る。トップラインについても、プレミアム化やRevenue Growth Managementを強化し、計画達成を目指す。

A.主戦場の英国で、スーパープレミアムブランドとして高いポジションを維持してきたが、競争環境が厳しくなり、一時は伸び悩んだ。2025年から反転攻勢に出ており、今後の更なる成長に期待したい。現在は、米国、ルーマニア、北欧においても販売が拡大しており、スタイリッシュなイタリアのプレミアムビールとして、さらなる成長を図っていく。

A.2026年10月の酒税改正後の、ビール構成比の持続的な拡大が利益成長のドライバーとなる。加えて、システム障害影響からの回復に加え、適切な価格戦略やRevenue Growth Managementによる収益性向上、広告販促費の適正化、収益構造改革などに取り組む。2027年には2024年の事業利益水準への回復を目指す。

A.ポーランドやルーマニアで景気低迷が続く中、競合他社よりも積極的な価格改定を実施したことで一時的にシェアは低下したが、安易に価格戦略を取らずに競争優位性を強化してきた。市場環境が正常化すれば、これまで強化してきた競争優位性や収益構造改革の成果が利益成長に寄与する見通しであり、2030年を目途に事業利益率(酒税抜き)20%以上を目指す。

A.ポーランドやルーマニアでは景気低迷を背景に消費環境が厳しい状況にある。市場全体の縮小に歯止めをかけるべく、販促やマーケティング活動に注力した結果、単価にはネガティブな影響があった。しかしながら、欧州全体としてはプレミアム戦略を引き続き推進しており、2026年も単価上昇を織り込んでいる。市場環境が正常化すれば、これまで進めてきた各種取り組みの成果により、単価改善と収益拡大が図れる。

A.豪州ではインフレと金利上昇により景気低迷が続くが、競争環境は正常化しつつある。これまで推進してきた「One Asahi」の取り組みにより、酒類と飲料事業の連携を強化し、One Order, One Delivery, One Invoiceの実現など、顧客利便性を向上させた。景気は底打ちしつつあると認識しており、今後は酒類と飲料のクロスセルの拡大なども通じて利益成長を図る。

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