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2021年第1四半期決算説明会 主な質疑応答

欧州事業全体の業務用の減少幅が大きいが、どこか特定の国が大きくマイナスの影響を受けているのか。また、売上単価の状況について教えてほしい。
本年1-3月と昨年10-12月で比較すると、チェコなどの販売傾向は大きく変わらないが、ポーランドやルーマニアの減少幅が拡大しており、閑散期やコロナ規制により業務用のマイナス影響が大きくなったことが要因と考えられる。但し、英国以外にも一部の国では業務用の屋外営業の再開、今後も屋内営業の再開方針を打ち出している国も出てきているので、業績は徐々に回復すると見ている。また、家庭用の単価改善の傾向は継続しており、今後もプレミアム化に向けて販売強化していく。
オセアニア事業の収益性が改善している要因は。コストダウンなども貢献しているのか。また、家庭用や業務用の販売動向は。
上期は、コロナウイルス感染再拡大における一定のマイナスリスクを織り込んでいたが、想定以上に業務用が回復し、チャネルミックスの改善が進んだことに加え、効率的なマーケティング投資などにより、計画を上回る進捗となった。
家庭用は、昨年10-12月の最盛期に『Great Northern』などの主力ブランドに対してマーケティング投資を戦略的に強化し、その効果が1-3月も持続できたことで、市場を上回って成長している。業務用は、市場に対して回復は若干遅れているが、今後、市場が正常化していく中で、シナジー効果などを含め回復を目指していく。
『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』の年間業績への貢献はどの程度になるのか。また、『アサヒスーパードライ』本体のブランド価値向上への波及効果はあったのか。
『生ジョッキ缶』は、細かな泡が出て、ジョッキのように飲むことを体験することで、飲んだ人に新たな発見やワクワク感を提供できたことが大きな反響を得た要因だと考えている。現在は、一時休売としているが、増産体制がとれるように新ラインの増設も計画し、今後の生産能力を拡大できるように取り組んでいる。
また、通常の『アサヒスーパードライ』とのカニバリ率は、想定よりも低く、他のブランドから多くのトライアルを獲得することが出来ている。特に、20-30代の若者がトライアルする比率が高かったこともあり、ここから『アサヒスーパードライ』の価値向上に繋げることが重要だと考えているので、安定供給ができるようになった際は、しっかり相乗効果を創出できるよう取り組んでいく。
飲料事業の売上単価が上昇した要因とその持続性は。
炭酸飲料やコーヒーなど、比較的単価の高いカテゴリー・ブランドが好調に推移していることに加え、その他のカテゴリーを含め、販売価格の適正化を強化したことが、単価上昇につながった。今後も、炭酸を中心とした主力ブランドの成長や自販機の回復など、カテゴリー・容器・販売チャネルのミックスが改善するように努め、単価改善の持続性を高めていきたいと考えている。
欧州事業のコスト管理に関する考え方に変化はあるのか。回復期に備えてマーケティング投資を強化しているのか。
販売数量が低迷する中で、旅費の抑制、新規雇用の凍結、業務用の活動縮小、製造効率向上など、あらゆる費用の効率化を行っているが、固定費比率が高い四半期ということから減益となった。全体的なコスト管理は強化しつつ、中長期的な成長を見据え、マーケティング投資については、主に家庭用市場において戦略的に主力ブランドを中心に投資を継続している。
欧州事業における4月の主要国の販売動向は。
チェコやポーランドは、ロックダウンや飲食店の全面的な営業停止が継続しており、引き続き業務用は厳しい状況である。一方で、英国での屋外営業の再開など、一部の国では回復が見込まれ、事業トータルの前年比では、昨年の反動もあるため、3月より改善するのではないかと見ている。
本年は事業環境が流動的な一年になることが想定されるが、市場変化に柔軟に対応していくために、日本・豪州・欧州でどんな取組みを進めていくのか。
単に「業務用の回復を待つ」ということではなく、状況に応じて業務用と家庭用との間でバランスを図りながら取組みを進めている。国内では、家庭用ではビール缶市場の盛り上がりが顕著であり、この傾向を持続させるべく取組みを強化していく。業務用では、感染収束に合わせた市場回復に備えた取組みを進めていく。海外でも、ノンアルコールを含めた新たな成長カテゴリーへのマーケティグ投資を強化しつつ、国内同様に業務用の回復に備えた取組みを行っていく。
営業CFの改善に向けて、運転資本をどれくらい圧縮できているのか。今後の持続性は。
昨年に引き続き、営業CFの改善に向けて、運転資本の圧縮などに取組んでいる。運転資本は、売上変動要因を除くと、1Qでは前年同期比で100億円規模の圧縮が出来ているイメージである。今期と同程度での改善効果を上乗せし続けることは容易ではないが、今後も積極的に取組みを進めていき、更なる改善を図っていく。
4月の月次販売では、『スーパードライ』の販売数量が大幅な増加となったが、計画比ではどうだったか。また、緊急事態宣言下において5月に3割増産する理由は。
4月は、緊急事態宣言発令のため、びん、樽容器は計画より厳しかったが、缶容器は、『生ジョッキ缶』の発売も貢献し、好調に推移した。5月は、昨年からの反動増もあり、好調な缶容器の需要をしっかり捉えるため3割の増産を計画している。
飲料事業の利益増減明細において、「売上増減影響等」のうち数量増減は、販売数量が減少したのに増益要因となった理由は。
数量増減にはカテゴリーミックスの影響も含んでおり、炭酸飲料の増加によりカテゴリーミックスが改善したことが寄与した。
CUB事業を含めたオセアニア事業の概算値ベースでの販売数量および売上収益の前年比はどの程度だったのか。また、チャネルミックスが悪化する一方で、増益となった理由を教えてほしい。
あくまでも概算値ベースではあるが、酒類事業の販売数量および売上収益は、ともに前年比+1桁台半ばとなったと見ている。業務用が前年比▲1桁台後半となったのに対し、家庭用は前年比+1桁台半ばとなったためチャネルミックスが悪化したが、家庭用におけるプレミアムブランドの販売数量の増加に加えて、マーケティングコストの効率化や統合シナジーの創出などにより、オセアニア事業トータルの事業利益では前年比+10%程度の増益だったと見ている。
『アサヒ ビアリー』について、年間計画に対する現在の進捗や今後の取組みを教えてほしい。
『アサヒ ビアリー』は3月30日に首都圏・関信越エリア限定で発売し、6月からは全国展開をする予定である。お客様からは高い評価を受けており、実際に、積極的に展開頂いたお得意先様においては、通常の他のノンアルコール商品の売上を上回った成果も出てきている。また、6月の全国発売と同時に、『アサヒ ビアリー 香るクラフト』をエリア限定で発売するなど、ファンの獲得に向けて様々な価値提案を強化し、新たな市場創造を目指していく。

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