1. ホーム
  2. IR・投資家情報
  3. IRイベント
  4. 決算説明会/事業説明会
  5. 2021年第2四半期決算説明会 主な質疑応答

2021年第2四半期決算説明会 主な質疑応答

消費者は、新型コロナウイルス感染拡大を経験し、高付加価値商品の購買意向が強くなっているように見受けられるが、どのように市場を分析しているのか。また、その変化に対するアサヒの方針は。
欧州やオセアニアでは、昨年から家庭用市場の売上単価は上昇している状況を確認している。その背景には、様々な行動制限がある中、外食を含めビールを飲み、コミュニケーションすることが、消費者にとって特別な体験になっている可能性がある。変化を読むのことも大事だが、変化の先にあるものを作り出すことが重要である。商品やサービスの価値を高め続けることが持続的な成長に繋がるため、今後も消費者動向の分析を更に深めていく。
日本においては、欧州やオセアニアが取り組んでいる売上管理手法が、家庭用市場の単価向上に対して有効だと考えている。従来のボリュームを追う戦略ではなく、各カテゴリーにおける特売タイミングの最適化などにより、トータルでは売上単価が上昇する仕組みを構築し、プレミアム化を推進していく。
新型コロナウイルス感染拡大からの回復が出遅れている日本における収益性改善に向けた方針は。4-6月は、『スーパードライ』の缶が前年比+16%と大きく回復したが、その持続性はあるのか。
新型コロナウイルスにより未来が早く訪れる中で、市場動向や消費者の変化に対応し、持続的な成長を目指す観点で戦略を考えている。現状、国際事業を中心に酒類以外の事業がグループ全体の業績を支えているタイミングで酒類事業の回復モメンタムを作っていきたいと考えている。まずは、『スーパードライ』においては、課題であった若年の購買層を本年発売した『スーパードライ 生ジョッキ缶』で『スーパードライ』本体と比較して倍近く獲得できたことに勇気づけられている。今後も若年層や女性を中心に新たな世界観でコミュニケーションを強化し、2023年、2026年に控えている酒税改正時にも最高のブランド商品であり続けるために、マーケティング投資を強化していく。また、『スーパードライ』では獲得できない飲用者については、9月にコク系の新商品を発売することで獲得していく。また、新ジャンルの『クリアアサヒ』と『ザ・リッチ』、RTDの『ザ・レモンクラフト』など、今後、成長が見込めるブランドにも積極的に投資し、ビール類を中心に復活させ、持続性の高い事業に転換させていく。更に、コスト面において、工場の変動費の抑制、限界利益率の向上、原価や費用のコントロール強化などの収益基盤を更に強化していく。
新たなビールブランドを発売する予定だが、今回の新商品が成功すると考える理由を教えてほしい。また、『スーパードライ』をメインブランドとする方針からの戦略に変化はあるのか。
発表前のため詳細は話せないが、9月にビールの新商品の発売を予定している。 今回は、事前に調査を重ねて実施して、ビールの缶市場の中で勝ち抜いていける「味」、「パッケージ」を兼ね備えた商品を発売する。『スーパードライ』のブランド力の回復に加えて、『スーパードライ』では捉えることができずに、他社に流れているユーザーを取り込むことができる商品設計となっており、期待してもらいたい。
今後、経営戦略をメガトレンドからのバックキャスティングにより考えていく中で、現状とは異なる戦略が出てくるのか。その場合、戦略転換が出てくるのはどのタイミングとなるのか。
バックキャスティングからの戦略変更は、既に始まっている。スマートドリンキング宣言や新商品の『ビアリー』は、超長期の事業環境の変化を見据えた取組みであり、今後、顕在化してくると想定される成人1人当たりの消費量の減少などに基づいた戦略の1つである。2025年までにノンアルコール・低アルコールの全体の販売構成比率を20%の構成比にする目標を掲げ、スマートドリンキングカテゴリーの市場定着を目指していく。そのためには、消費者への新たな価値や商品の提案を継続的に取組むことが重要であり、9月に発売予定の『ハイボリー』などに続き、今後も新たな商品を拡充していく予定である。
家庭用市場では、最近、『スーパードライ 生ジョッキ缶』や新商品の発売など、ブランド展開がこれまで以上に多様になってきたように感じるが、マーケティング方針の変更があるのか。
ビール類の販売数量はピークの2001年から比べると4割近く減少する中、効率化だけを求めても持続性な成長には繋がらない。今後の市場は、プレミアム商品が消費者にその価値を理解してもらえるような環境に変化していくことが想定される。当社としても、そうした消費者ニーズの変化に対応する付加価値を提供することを強みにしていくため、マーケティング方針の転換を判断した。
オセアニア事業におけるCUB事業の買収によるトップラインシナジーは、計画を上回って進捗しているが、2024年の目標としている50億のシナジー効果を上回る可能性はあるのか。また、トータルビバレッジ戦略として、ビール以外のカテゴリーの拡大展開によるシナジー創出の進捗は。
『スーパードライ』と『Peroni Nastro Azzurro』の売上シナジーは、2024年までの計画に対して順調に進捗している。昨年と比較し、『スーパードライ』と『Peroni Nastro Azzurro』ともに、販売数量と売上金額が前年比一桁台半ばと成長しており、計画以上の成果が出ている。また、今後は更に取扱い店を拡大させていく余地は大きいと見ている。ビール以外のシナジーについても、CUB事業の強みの一つである業務用市場の強固なネットワークを活用し、飲料やRTD、『Great Northern Zero』などのノンアルコール飲料などの導入も順調に進捗している。
東南アジア事業では、フィリピンの販売が好調であるが、キリン社のサンミゲルがビールのポジションが強い中で、フィリピンではどのような可能性があるのか。
フィリピンでは、ビールは販売していない。展開している商品は、コンデンスミルクや乳酸菌飲料などである。特に、乳酸菌飲料は健康志向の高まりを受け、計画を上回って成長しているカテゴリーである。
酒類事業は、下期から商品開発やブランド強化に向けて広告販促費への投資を強化する計画だが、今後の売上・利益成長に結びつけるための組織体制、基盤はできているのか。
組織の基盤強化に向けた取組みを進めており、一部で既に成果も出てきている。マーケティング強化においては、データの積み重ねと効果的な活用が重要であるため、日本統括本部内のValue Creation室が中心となり、長期視点でのデジタル人材の育成・強化を進めている。これに加えて、人材の適材適所への配置、外部からのキャリア採用も進めており、マーケティングの基盤強化を進めている。
オセアニア事業では、トップラインシナジーも順調に創出されているが、オセアニアにおける「プレミアム戦略」とは、具体的にどのような戦略で、今後どのようにして更なる収益性改善を図るのか。
当社のオセアニアにおけるプレミアム戦略においては、①ローカルチャンピオンブランド、②グローバルブランド、③Beyond Beer(RTD、ハードセルツァー、ノンアルコールビール、クラフトビール等)とグループ分けできる。各グループは、販売価格帯も異なるためカニバリを起こすことはなく、各グループ内でブランド強化やエクステンション商品発売により単価向上を図るとともに、グループを跨いだトータルでのミックス改善を進め、全体の売上と利益の最大化を図っていく。これを実現するために、Revenue Managementに取組んでおり、その時々の状況に応じて適切な価格設定やプロモーションのタイミングの最適化を行い、ブランド価値の向上を図りながら、収益性の更なる改善を図っていきたい。
今後のノンアルコールビールや微アルコールカテゴリーの成長性をどのように見ているのか。また、収益性の改善に大きく貢献するドライバーとなり得るのか。また、アサヒの差別化要因は何か。
ノンアルコールビールや微アルコールカテゴリーは、酒税がかからないものの、未成年の飲用誘引防止の観点から各社価格を高めに設定している。今後の見通しについては、既存のビールカテゴリーなどからの需要シフトもあるが、お客様ニーズの変化などを踏まえると、成長性の高いカテゴリーと見ている。『ビアリー』や9月に発売予定の『ハイボリー』は、当社の高い技術力により、優れた味わいを実現できている自信がある。グループ内で、脱アルコール技術のベストプラクティスの共有化を進めており、グループ全体として同カテゴリーにおける競争優位性を築くことができている。
欧州事業の課題として、「業務用の減少に伴うチャネルミックスの更なる改善」を挙げているが、今後の取組みは。
業務用の売上が、ロックダウンの影響により大幅に減少し、チャネルミックスが悪化していることが問題だが、コロナ収束に合わせて力強い回復を図っていく。6月には、英国では過去最高の月間売上を記録したほか、チェコでも2019年を上回る販売数量になるなど、業務用を含めて大きく回復してきており、今後も改善が期待できる。
酒類事業は、下期にブランド投資を強化する計画だが、何故このタイミングで投資を強化すべきと考えたのか。これまでの状況とは何が異なるのか。
『アサヒスーパードライ』については、『生ジョッキ缶』の発売でユーザー数を大きく伸ばすことが出来ており、これを好機と捉えて、積極的な投資に転じる必要があると考え、判断した。また、お客様から高い評価を頂いている微アルコールカテゴリーについても、市場に定着させ、次の成長ドライバーとして強化していく。ゼロベースでの発想で様々な改革に取り組める企業風土を醸成しながら、『アサヒスーパードライ』という強いブランドから生み出す収益を土台に、収益性が高くかつ今後の成長が見込まれるカテゴリーに投資を行い持続的な成長を実現するという、製造業の理想のモデルを作っていく方針である。

本資料のいかなる情報も、弊社株式の購入や売却などを勧誘するものではありません。また、本資料に記載された意見や予測等は、資料作成時点での弊社の判断であり、その情報の正確性を保証するものではなく、今後予告なしに変更されることがあります。万が一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供者は一切責任を負いませんのでご承知おきください。