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Asahi IR Day 2021 (ESG説明会) 主な質疑応答

CO2排出量削減及びリサイクルPETへの切り替えについて、2030年の目標を達成するためにどの程度の設備投資が必要になるのか。これらの投資計画は、いつ頃具体化してくるのか。
CO2排出量削減については、再生可能エネルギーの導入や省エネ設備の導入などに投資していく。リサイクルPETへの切り替えについては、他社との協業も視野に入れて、投資を検討していく。これらの投資については、グリーンボンドで調達した資金も充当していく予定である。現在、Regional Headquarters毎に2030年への削減計画を経営戦略に落とし込み、具体化しており、インターナルカーボンプライシングの考え方も導入しながら検討していく。投資計画については、削減計画と合わせて具現化していく予定である。
取締役会では、グローバルガバナンスやリスクマネジメントにおいて、具体的にどのような点を評価され、課題を指摘され、議論を展開しているのか。また今後どのようにして更なる改善を図るのか。
取締役会からは、AGPや当社の戦略に則って、現地の経営陣に権限移譲した上で、規律を伴った自律したグローカル経営が実践されており、当社らしいガバナンスができている点は評価して頂いている。課題は、常に最適なグローバルガバナンスを維持していくことである。個人に依存することなく、常に質の高いコミュニケーションを行い、各種ポリシーや委員会活動とも連動させ、様々な変更に対応した取組みを深化させていくことが必要であり、毎年議論している。リスクマネジメントについては、本年でERM本格導入3年目になるが、ERMが機能し、リスクコントロール・リスクアペタイトが出来ている点は評価して頂いている。一方で、新型コロナウイルス感染拡大等の有事発生時に、ERMからクライシスマネジメントにいかに迅速、且つ、的確に移行するかが課題だと指摘を受けており、今後も改善に向けて議論を進めていく。
地域毎にCO2排出量削減目標を掲げているが、地域毎の達成難易度や課題があれば教えて欲しい。また、目標達成に向けた評価体系を教えて欲しい。
地域毎に社会の状況も異なるので、各地域の進捗には差がある。日本国内は、再生可能エネルギーの導入が遅れており目標達成に向けた課題もあるものの、これまで再生エネルギーの購入先を関東や関西を中心に切り替えるなど、実効性は着実に高めており、今後他地域のベストプラクティスも活用しながら取組みを進めていく。欧州やオセアニアは、再生可能エネルギーの導入が進んでいることもあり、今後もこの領域に注力して取組みを進めていく。東南アジアは、土台となるデータの収集など基礎的な部分から整備を進めており、人材強化も含めて取組みを進めていく。これまでの取組みを通じて、当社の強みである各地域におけるベストプラクティスの共有を更に強化することにより、今後グループ全体で目標の達成を目指していきたい。評価については、掲げたロードマップに対する進捗を確認しており、経営者の評価にも直結する形になっている。
競合企業も含め、TCFDへの対応に対して取り組みが進んでいるが、アサヒグループの現在の課題は何か。
TCFDへの対応では、科学的・合理的なプロセスの中で、数字で具体的に示していく必要がある。スピードを持って、内容を可視化していくことが課題だと認識している。また、仮説を立てた上で、将来発現する効果をどう検証していくかを検討していくことも重要であり、当社ならではの対応策とその効果を検証した上で、ステークホルダーとのコミュニケーションを図っていきたい。また、今後、農産物、プラスチック、水などに渡って、幅広く機会を見て、具体的な取り組みの方向性を示していきたい。
適正飲酒に関しての問題意識や課題があれば教えてほしい。また、2030年・2050年を見据えた長期でのリスクとしてどんなことが挙げられるのか、またそれぞれのリスクの蓋然性についてどのように考えているのか。
責任ある飲酒に関する取組みについては、当社の事業そのものを守る、或いは今後成長させていく上で非常に重要な取組みである。不適切な飲酒の撲滅については、「アルコールを販売する会社の責任」という視点で、今まで以上に投資を強化し、社会規範や飲み方の啓蒙活動を展開していく。長期視点でも、メガトレンドの議論の中で1つのリスクとして捉えており、アルコールの増税、広告や飲む場所を制限するなどのリスクが顕在化する可能性があることを前提に、機会と併せて様々な議論をしている。当社としては、IARD(International Alliance for Responsible Drinking)との連携を含め、不適切な飲酒の撲滅の実現に向けた様々な活動に取り組んでいく。
PETボトルを含めたプラスチックの再資源化については、業界全体としての取組みが必要だと認識しているが、業界全体やアサヒグループ固有の課題は何か。
業界全体としての課題は、PETボトルの回収であると考えている。PETは、資源として回収し、循環させていく必要がある。全国清涼飲料連合会でもイニシアチブを組み、回収活動の改善など具体的な取組みを進めている。加えて、当社は、使用済みプラスチックの再資源化を進める株式会社アールプラスジャパンに出資するなど、業界関連各社と連携しながら取組みを進めている。

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