2014年第2四半期決算・上期決算総括・通期事業方針

エグゼクティブ・サマリー

2014年上半期の売上高は、酒類、飲料事業を中心として、『スーパードライ』や『三ツ矢』といった「強い」ブランド資産を活かしたマーケティング展開などにより、連結トータルで計画を上回る増収となりました。

また、営業利益についても、増収効果に加えて、『スーパードライ ドライプレミアム』や飲料の特保商品など、高付加価値ブランドの強化によりミックスが改善していること国内外で収益構造改革も着実に進捗していることなどにより、トータルで計画を上回る増益を達成しました。

また、国際事業では、オセアニアにおいて、ニュージーランドに未だ課題を残しているものの、豪州では飲料、酒類共に成長カテゴリーへの構造改革が進展しています。

更に、中国での計画を上回る収益性の向上や、マレーシアでのエチカ社の買収など、東南アジアでの成長基盤の強化も着実に進めています。

こうした上半期の進捗を受けて、年間業績としては、好調な酒類と飲料事業を中心として、年初計画を上方修正しました。

あらゆる環境変化に対応していくと共に、それをチャンスに変えて活かしていくには、各事業での「強い」ブランド資産の強化、あるいはその最大化が重要なポイントであり、今後も、競争優位性を更に高めるためのブランド投資を強化していきます。

また、「中期経営計画2015」の2年目となる今年は、上方修正した当期純利益の達成を目指すと共に、中期計画のKPIであるROEとEPSの持続的な成長を果たすために、最適な資本政策を継続して実行していく方針です。

2014年第2四半期決算実績

売上高については、『スーパードライ』が好調だった酒類事業や『三ツ矢』など主力ブランドが拡大した飲料事業の成長など、全事業で増収を果たしたことにより、トータルでは前期比305億円増収の8,113億円となり、第2四半期として3期連続で過去最高を更新しました。

営業利益については、各事業の増収効果に加えて、グループ全体で製造原価や固定費全般の収益構造改革を進めたことなどにより、前期比68億円増益の437億円となりました。

営業外損益については、持分法投資損益が、康師傅飲品社において主力ブランドの成長やペプシボトラーの収益性改善などにより大幅な増益を確保したことにより、トータルでは9億円改善しました。その結果、経常利益は、前期比66億円増益の414億円となりました。

特別損益については、オセアニアの構造改革に伴う事業統合関連費用の増加などにより、トータルで6億円悪化しましたが、当期純利益は、税引き前利益が60億円増加したことなどにより、前期比39億円増益の194億円でした。

2014年通期業績計画

売上高については、主力ブランドを中心に好調に推移している国内の酒類・飲料事業の上方修正に加え、海外では円安影響や6月末に買収手続きが完了したエチカ社の新規連結効果などにより国際事業を上方修正し、トータルでは、前期比688億円増収の1兆7,830億円に上方修正しました。営業利益については、食品事業は年初計画を据え置きますが、その他の事業を上方修正したことにより、トータルでは計画比40億円増加の1,270億円の達成を目指していきます。

営業外損益については、トータルで前期比16億円の悪化を見込んでいますが、計画比では、持分法投資損益が上期に計画を上回ったことなどにより15億円改善し、経常利益は、計画比55億円増加の1,315億円を見込んでいます。

尚、持分法投資損益では、青島ビール社と康師傅飲品社については、昨年の特殊要因を除いた下期の業績を前年並みとして織り込み、通期の円安による影響のみを反映しています。

次に、特別損益については、7月末に引渡しが完了したアサヒビールの西宮工場跡地の売却益約140億円を「固定資産売却除却損益」に計上しています。一方で、売却が確定したことに合わせ、いくつかの前向きな財務処理を検討するための原資を、「その他特別損益」の中に予算化しています。

ただし、現時点では、営業利益の上方修正に伴い、20億円上方修正した当期純利益690億円の目標達成を目指していく方針は変わらないため、西宮の跡地の売却益の範囲内で、前向きな財務処理を予算計上しているとお考え頂ければと思います。

中期経営計画の定量目標の進捗

中期経営計画のKPIの進捗は、2014年の見込みは、特殊要因を除いた補正ROEで9.4%、EPSの成長率は10%程度となり、今回の当期純利益の20億円の上方修正に加えて、現在実施している500億円の自社株買いやユーロ円CBの現金償却により、その達成確度を着実に高めていきます。

酒類事業の総括と方針

酒類事業については、2014年上半期のビール類市場全体は、消費税増税の影響が軽微であったこともあり、1%程度のマイナスで推移する中、当社は旗艦ブランドである『スーパードライ』のブランド資産を最大化した取り組みなどにより、ビールを中心に数量増を果たし、全ジャンルでシェアを拡大しました。

また、市場創造型の取り組みに加えて、創業80周年を迎えたニッカブランドの強化や『アサヒ ドライゼロ』の伸張などにより、総合酒類企業として、売上・利益共に年初計画を超過達成しています。

下期以降も、消費の多価値化などにより回復傾向が見られるビールカテゴリーを中心として、好調な『スーパードライ ドライプレミアム』の強化など、「強い」ブランド資産の一層の強化に注力します。

ブランド強化に向けてマーケティング投資は拡大していますが、引き続き、グループ調達の推進など収益構造改革も着実に遂行していくことで、増益基調を維持していきます。

ビール類販売実績と計画

2014年上半期のビール販売実績は、ビール市場がプラスに転じる中、当社としても、ビールを上方修正した計画を着実に達成していくことで、2015年以降の安定成長やミックスの改善に繋げていく方針です。

『スーパードライ』のブランド戦略

『スーパードライ』のブランド戦略については、発売後初めて進化を遂げ、世界最高峰のビアコンテストである「ワールドビアカップ2014」にて金賞を受賞するなど、評価が高まっている『スーパードライ』が、引き続きエクストラコールドの拡大展開など、トータルマーケティングでプレゼンスの拡大を図ります。

また、好調な『スーパードライ ドライプレミアム』では、9月には樽生に続いて瓶も投入し、業務用市場への一層の浸透を図っていくことで、プレミアムビール市場の活性化を牽引していきます。

発泡酒・新ジャンルの取り組み

発泡酒・新ジャンルの取組みは、引き続き『クリアアサヒ』と『クリアアサヒ プライムリッチ』のブランド訴求を強化していくと共に、着実に市場が拡大している機能性カテゴリーにおいて、糖質とプリン体をゼロにした発泡酒『アサヒ スーパーゼロ』を発売するなど、ラインアップの拡充を図ります。

その他酒類、ドライゼロの概況

その他酒類、『アサヒ ドライゼロ』についての概況をまとめています。

飲料事業の総括と方針

飲料事業については、上半期はアサヒ飲料の好調に加えて2013年9月より実施したカルピスの営業統合効果もあり、年初計画を上回る増益を達成しました。

アサヒ飲料は、『三ツ矢』や『ウィルキンソン』など炭酸カテゴリーを筆頭に、トータルでも業界平均を上回る数量増を果たしていることに加えて、特保商品の発売などによるミックスの改善や収益構造改革も計画を上回って進捗しています。

下半期も、厳しい競争環境が想定されますが、引き続き、主力ブランドを中心としたバランスのとれた売上拡大に加えて、原材料のコストダウンや操業度の向上などに取り組んでいくことで、上方修正した計画の達成を目指します。

また、営業統合したカルピスについても、『カルピスウォーター』やコンクの好調などにより、売上・利益共に年初計画を超過達成しています。

アサヒ飲料社:販売実績と計画

上期のアサヒ飲料社の販売実績と計画をまとめています。

アサヒ飲料社:増益要因とシナジー

アサヒ飲料社とカルピス社の利益増減とシナジーなどをまとめています。

食品事業の総括と方針

食品事業については、上半期は食品各社が主力事業でのブランド強化に加えて、各種の効率化などにより、売上・利益共に計画を超過達成しました。

通期見通しとしては、年初計画を据え置いていますが、カルピスとの連携商品が好調に推移するなど、グループネットワークを活かしたシナジー創出も進んでいます。

今後は、酒類・飲料事業同様に、業界トップクラスの事業やブランドへの集中化を図りながら、次世代の成長基盤の育成にも取り組みます。

国際事業の総括と方針

国際事業については、上半期は国際事業全体では増収増益を果たしていますが、オセアニア事業については、ニュージーランドの酒類事業の減益もあり、トータルで計画未達となりました。

一方、中国事業では、北京ビールの収益改善や煙台ビールの業績拡大などにより大幅に収益性が向上し、また、マレーシアのペルマニス社も、コーヒーの『ワンダ』が好調に推移するなど、現地通貨ベースでも増収増益となり、計画を上回る進捗となっています。

通期計画としては、オセアニア事業とペルマニスについては、現地通貨ベースの計画を据え置き、為替影響を加味することで上方修正となりますが、中国事業は現地通貨ベースでも上方修正しており、東南アジアでの事業基盤拡大と合わせて、国際事業全体で着実な増収増益を目指していきます。

オセアニア事業の総括と方針(1)

豪ドルベースの売上高は、ニュージーランドの酒類事業が減収となりましたが、オセアニアの飲料事業や豪州の酒類事業では増収を果たし、全体では5.4%の増収となりました。

一方、営業利益では、売上高同様、ニュージーランド酒類事業が減益となりましたが、豪州両事業の増収効果や統合シナジーの創出などにより、計画には届かなかったものの、トータルでは29.4%の増益となりました。

事業別では、飲料事業は、コーラ飲料で市場の低迷が続き、当社もマイナスとなりましたが、水やノンコーラ炭酸の拡大に加え、シナジー創出などにより増益を果たしました。

一方、酒類事業については、豪州では、成長カテゴリーである輸入プレミアムビールやサイダーが大きく成長を牽引していますが、ニュージーランドにおいては、同じく成長カテゴリーでは伸びているものの、主力のRTDブランドが、昨年の自主規制の影響や競争環境の激化などにより、想定以上に減少したため、トータルでは増収減益となりました。

オセアニア事業の総括と方針(2)

オセアニア事業の統合シナジーについては、生産・物流拠点の統廃合・最適化やPETボトルの内製化などに継続して取り組んでいきます。更に、豪州における飲料と酒類事業の組織統合を図ることにより、意思決定のスピードアップと更なる効率化を進めていく方針です。

各事業の成長戦略については、飲料事業では、引き続き、健康志向の高まりにより拡大しているミネラル炭酸や水カテゴリーに加え、「強み」であるノンコーラ炭酸市場でのブランド強化に注力することで、プレゼンスを拡大します。

オセアニア事業の総括と方針(3)

酒類事業については、豪州では、成長カテゴリーである輸入プレミアムビールとサイダーの構成比が、市場平均を大きく上回る速度で高まっており、この成長を更に促進していくことで、収益性の向上を図ります。

苦戦したニュージーランドでは、RTD市場が、昨年の自主規制による影響も一巡し、混乱が収まってくる中、豪州同様に、「スーパードライ」を中心としたプレミアムビールやサイダーを強化するなど、成長カテゴリーでのブランド育成に注力していくことで、業績モメンタムの回復を図っていきます。

中国ビール事業・ペルマニスの総括と方針

中国事業とペルマニスについてまとめています。

東南アジアでの事業基盤の拡大

インドネシア飲料事業と6月末に買収が完了したエチカ社の事業方針をまとめています。

中国持分法適用会社の業績概況

中国持分法適用会社の業績概要についてまとめています。

参考資料

以降、参考資料です。

(参考)中国持分法適用会社の四半期業績

(参考)為替影響一覧