2016年10月13日
アサヒグループホールディングス株式会社
アサヒグループホールディングス株式会社(本社 東京、社長 小路 明善)と一般社団法人東松島みらいとし機構(以下HOPE)(宮城県、理事長 大滝 精一)は、東日本大震災で被災した宮城県東松島市の沿岸部の旧公園用地で、「大麦」の栽培をする事で被災した土地の有効活用を目指す「希望の大麦プロジェクト」に取り組んでいます。
この度、アサヒグループのクラフトビール醸造所「隅田川ブルーイング」において、「希望の大麦プロジェクト」で収穫した大麦を使ったクラフトビールを、醸造することとなりました。これまで、本プロジェクトにご賛同頂いた宮城県の地ビール醸造所や県外の菓子製造業者の方に「希望の大麦」を使用した商品を製造販売して頂くなど取り組みを進める一方、アサヒグループの事業を通じてできることを模索してきました。そこで今回、アサヒグループのクラフトビール醸造所でビールを醸造し、グループの外食部門で販売することを決定しました。
また、販売したビールは、一杯につき100円を東松島市の復興活動に役立てて頂くため、寄付いたします。
アサヒビール株式会社は1994年、クラフトビール製造会社「株式会社隅田川ブルーイング」を新設し、クラフトビール市場へ参入を目指す小規模ビール事業者約40社の支援も行いました。クラフトビール事業の経営や技術ノウハウの蓄積、直営店を活用したモデルショップとしての情報発信の他、様々なタイプのビールを提供することにより、ビール文化を広く一般に伝えていく取り組みを行っています。創設以来、既に150種類以上のレシピを開発し、製造販売しています。
今回醸造するクラフトビールは、東北復興応援「希望の大麦プロジェクト」の取り組みの一環であることがストレートに伝わるよう「希望の大麦エール」というネーミングとしました。
味わいはより多くのお客様に味わっていただけるよう、ホップの華やかさがあり、苦みをおさえた飲みやすい味わいとしました。
商品名 | 希望の大麦エール |
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販売期間 | 2016年11月1日(火)〜 なくなり次第終了 |
販売価格 | 580円〜680円(税抜)※店舗により異なります。 |
販売店舗 |
アサヒフードクリエイト(株) 東北 首都圏 近畿 計15店舗 |
また、「希望の大麦エール」を味わいながら、震災からの復興の取り組みについて、HOPEおよびアサヒグループの担当者からお伝えするイベントを下記のとおり企画しています。
イベント名 |
被災地のプロジェクトからビールが誕生 ---東日本震災から5年8ケ月。復興の今をお伝えします--- |
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場所 |
レストラン「ハーモニック」 (東京都墨田区吾妻橋1-23-1 アネックスビル3階) |
アサヒ ラボ・ガーデン (大阪府大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル4F まちラボ内) |
日時 | 11月7日(月) 18:30〜19:30 |
11月14日(月) 18:30〜19:30 |
登壇者 |
・一般社団法人 東松島みらいとし機構(HOPE) ・アサヒグループホールディングス(株) CSR部門 |
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参加費 | 無料 | |
募集対象 |
震災からの復興に関心のある方はどなたでもご参加出来ます その他詳細は、WEBサイトをご参照ください |
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お申込み | https://www.asahigroup-holdings.com/express/detail/161007-mugi.html | https://www.asahigroup-holdings.com/research/labgarden/event/detail/?NO=769 |
【アサヒグループの東北復興応援】

アサヒグループは、「東北復興応援『ともに、未来(あした)へ〜2020〜』」というテーマのもと、2020年まで継続して東日本大震災の復興支援に取り組む方針を掲げています。
取り組み方針のキーワードを“人”とし、「人を育てる」「人の暮らしを応援する」「人が集う場をつくる」の3つに重点を置いた様々な活動を行ってきました。こうした取り組みの一つとして、震災で大きな被害を受けた宮城県東松島市で活動しているHOPEと協働し「希望の大麦」プロジェクトに取り組んでいます。
【希望の大麦プロジェクトとは】

「希望の大麦プロジェクト」は産・官・学・民が連携して被災地沿岸部の津波被災跡地を活用し、大麦栽培を行う事で、被災地の「なりわい」「にぎわい」を生み出すための取り組みです。
沿岸部の津波被災跡地で栽培された大麦が、地元の食材として地ビールや食品に生まれ変わり、地元農家の方の収入が増加する機会となり、農業とその関連産業での雇用が生まれ、それにより「なりわい」が戻り、再び土地と人とが結ばれる。そして、人々が集い、ビールや食を通じて「にぎわい」が生まれる。こうした「希望」を目指し、「希望の大麦プロジェクト」を進めています。
プロジェクトでは、2014年に試験栽培を開始し、2015年10月より「被災した沿岸地での栽培」「規模の拡大」に挑戦しています。
試験栽培においてはアサヒグループが選定した大麦(ビール麦品種「サチホゴールデン」「アスカゴールデン」、食用麦品種「ダイシモチ」「キラリモチ」等)を東松島市内で2014年より栽培し、2015年6月に収穫されました。収穫した大麦は、県内外の事業者の方の協力で、菓子などの商品となり販売されました。

今回、収穫した大麦の利用の一つとして、アサヒグループのクラフトビール醸造所「隅田川ブルーイング」においてビールを醸造し、グループの外食部門で販売することとなりました。
今後も、宮城県内外の大麦加工会社へ「東松島産大麦」として供給し、全国に広がることで地方創生へとつながることを期待しています。
また、「希望の大麦」のシンボルマークは、東松島市在住のデザイナーが製作しました。東松島の豊かな自然にブルーインパルスを加え、そこで育つ大麦を表現しています。このマークを通じて発信していくことで、地元の皆さんに愛されるプロジェクトに育てていきます。
麦踏みボランティア
(2015年2月)
被災土地での播種
(2015年10月)
被災土地での収穫
(2016年6月)
このほかにもアサヒグループは東松島市において、復興の森づくり、森の学校プロジェクト、美馬森(みまもり)プロジェクトなど様々な復興支援に取り組んできました。これらの活動には、社員の応援やボランティア活動も積極的に実施しています。今後も被災地の創造的な復興まちづくりに取り組むHOPEと協働し、同市の皆様の一日も早い生活の再建を支援して行きます。
ご参考資料
【アサヒグループの東日本大震災復興応援の取り組み(これまでの主な活動)】
(1)岩手県「アサヒグループ・コミュニティ助成事業」(2014年〜)
助成金を贈呈させていただいた自治体や団体の皆様から、「郷土芸能は、郷土愛、世代間の繋がりや夢を育む。地域への定着化、活性化してくれるものだ。」「建物などの復興はほぼ終わった。復興に向けては地域の繋がりなど精神的なものが大事。その大きな役割を郷土芸能が担っている。郷土芸能の存続への支援は大変ありがたい。」等、高い評価をいただいています。
助成先の郷土芸能の様子
釜石市『全国虎舞フェスティバル』(上)
野田市『野田下組』(下)
(2)宮城県「女川町の人材留学プログラム」への参画(2013年〜)
2015年2月に行われたプログラムでは、アサヒグループは企業、町役場より計2名の方を受け入れ、実務に携わる担当者が講師となり、組織運営や人材育成、マーケティング戦略、営業活動等について研修を行いました。参加者からは、具体的な制度内容や運用を知り「自社にも取り入れたい」と、研修の手応えを感じていただく事が出来ました。
研修の様子
(3)福島県「商業コミュニティ助成事業」の実施(2015年〜)
助成先の特定非営利活動法人
表郷ボランティアセンター活動
(4)首都圏に避難されている方への支援(2012年〜)
コミュニティイベントの様子
(アサヒグループ本社ビル)
(5)社員ボランティアの取り組み
アサヒグループは、社員が参加出来るボランティア活動やイベントを企画し、積極的に実施しています。単に“被災地ツアー”を紹介するのではなく、現地協働団体と企画を練り、アサヒグループならではのボランティア施策やイベントを実施しています。2015年は計14施策に、延べ187名の社員が参加しました。主な取り組みは以下となります。
【2016年取り組み施策 (一部抜粋・予定含む)】
施策名称 | 県 | 内容 等 | 2016年 実施時期 |
開始時期 | |
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1 | 岩手県「アサヒグループ・コミュニティ助成事業」の実施 | 岩手 | いわて未来づくり機構との連携による郷土芸能の保存発展に向けたコミュニティへの助成事業の展開 | 4月〜 | 2013年 |
2 | 三陸鉄道「スーパードライ号」「三ツ矢サイダー&カルピス号」の運行 | 岩手 | 三陸鉄道(株)のご協力により、「スーパードライ」「三ツ矢サイダー」「カルピス」等グループ商品が楽しめる貸切列車の運行 | 7月 | 2013年 |
3 | 三陸ジオパークサイン整備事業への支援 | 岩手 | 観光客の受入環境の整備を図るため、三陸ジオパークの総合案内板や主要ジオサイトの案内解説板等の整備事業への支援 | 2月〜 | 2016年 |
4 | (一社)東松島みらいとし機構」(HOPE)との“希望の大麦プロジェクト” | 宮城 | 被災土地の有効活用を通じて、地域に「なりわい」と「にぎわい」を生み出すことを目指す | 通年 | 2013年 |
5 | (一財)C.W.ニコル・アファンの森財団「森の学校プロジェクト」委員会への参画 | 宮城 | 東松島市が取り組む自然と共生した「森の学校」づくりと、その周囲「復興の森づくり」のサポート | 通年 | 2012年 |
6 | (一社)美馬森Japanとの取り組み | 宮城 | 馬の力で心のケア活動に取り組む「美馬森プロジェクト」や、地元の子どもたちが参加する「美馬森キッズ」のサポート | 通年 | 2013年 |
7 | 名取市「海岸林再生プロジェクト」への参画 | 宮城 | 公益財団法人「オイスカ」の実施する被災した海岸林再生の支援。ボランティア活動への参加。 | 6〜10月 | 2012年 |
8 | 亘理町「おらほのいちご生産組合」への支援 | 宮城 | 特定非営利活動法人「農商工連携サポートセンター」を通じたいちご農家復興への支援。ボランティア活動の実施。 | 6月、9月 | 2012年 |
9 | 女川町「人材留学プログラム」への協力 | 宮城 | 特定非営利活動法人「アスヘノキボウ」が実施する研修事業の受入れ | 1月 | 2014年 |
10 | サメの街気仙沼構想推進協議会との取り組み | 宮城 | 協議会の賛助会員として、活動の支援 | 通年 | 2013年 |
11 | 福島県「アサヒグループ商業コミュニティ助成事業」の実施 | 福島 | 避難地域等で、日常の買い物を通じてコミュニティを構築する取組みへの助成事業の展開 | 4月〜 | 2015年 |
12 | 福島大学共同プロジェクト | 福島 | 福島大学災害ボランティアセンターとの共同プロジェクト「集まれ!!ふくしま子ども大使」の実施 | 8月 | 2012年 |
13 | 郡山女子大学共同企画 | 福島 | 「アサヒビール園」で地元食材を利用したメニュー開発のコラボレーション | 9月 | 2013年 |
14 | 首都圏における避難者への支援活動 | 福島 | 特定非営利活動法人「医療ネットワーク支援センター」との協働によるコミュニケーションイベント等の実施 | 2月、7月 | 2012年 |
15 | 地域コミュニティ施設、イベント等の支援 | 全県 | 被災自治体を通じて、復興や地域活性化に寄与する取り組みへの支援 | 随時 | 2012年 |
16 | 「チャリティリレーマラソン」への支援 | 全県 | 公益社団法人「日本フィランソロピー協会」が実施する、被災地域と東京の高校生を対象としたプログラムへの支援 | 7月 | 2013年 |