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「枯草菌 C-3102株」<環境>

「枯草菌 C-3102株」とは
枯草(こそう)菌は、枯れ草や土などに住む微生物で、納豆菌と近い菌種です。「枯草菌C-3102株」は生きて腸まで届き、腸内フローラに影響を与えることで健康に役立つ可能性が高い菌として、多くの菌株の中から選抜されました。その後、この菌の持つ耐熱性などさまざまな特徴が、良質な堆肥づくりにも役立つことがわかってきました。
研究のはじまり
人や家畜の腸内環境改善に役立つことがわかってきた「枯草菌C-3102株」。家畜の飼料に混ぜて使う生菌剤としても活用されていますが、「枯草菌C-3102株」で育てた家畜の排泄物から良質な堆肥ができることがわかってきたのです。そこで、「枯草菌C-3102株」を使って、大量に廃棄される野菜くずを良質な堆肥に甦らせる試みを開始しました。
主な研究成果
- 野菜くずの効率的な堆肥化
- 野菜収量の増加
健康で豊かな
社会の実現に向けて
日本や世界において食品廃棄物の多くは再利用されることなく、埋め立てや焼却処分されています。廃棄物から良質な堆肥を生産し、資源として循環させる循環型農業の普及が期待されていますが、技術面での課題が多く、なかなか進まないのが現状です。「枯草菌C-3102株」の堆肥化促進材としての活用を、食品製造や外食産業、学校などに広く普及させることで、食品廃棄物の堆肥化を促進し、循環型農業の実現に貢献したいと考えています。また、今後、廃棄物処理問題が生じると予想されているアジア、アフリカなどの発展途上国に向けても、取り組みを広げていきたいと考えています。
「枯草菌 C-3102株」<環境> に関する研究情報
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Kin's
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リリース
第24回地球環境大賞(農林水産大臣賞)を受賞 ~「『サーベリックス®』による循環型農業プロセスの開発」が評価され受賞~