ノンアルコールビールテイスト飲料の開発
ノンアルコールビールテイスト飲料を
おいしくする新たな挑戦
ノンアルコールに加え、カロリー0、糖質0という3つのゼロ(※)を実現しながら、“ドライなノドごし”と“クリーミーな泡”、そしてビールらしい飲みごたえが特徴の「アサヒドライゼロ」を開発しました。ビールを飲んだ時と同じような満足感が得られるよう技術開発に取り組み、新しい方法でノンアルコールビールテイスト飲料のおいしさに挑戦しています。
※栄養表示基準に基づき、エネルギー5kcal(100ml当たり)未満をカロリーゼロ、糖質0.5g(100ml当たり)未満を糖質ゼロとしています。
麦汁を用いない「完全調合法」でビールの味を再現
“ビールらしい味”は複雑な要素から成り立っています。その中でも酵母の発酵で生み出される香味は、特に重要です。酵母を麦汁に添加すると、一般的にはアルコールが発生してしまうため、アルコール0.00%を達成するためには、麦汁を未発酵で使用することになります。しかし、それだけでは酵母発酵による香気が付かないため、“最もビールに近い味”を実現できないと考えました。そこで、「アサヒドライゼロ」の開発では、一切麦汁を用いずに、フレーバーなどの調合技術でビールの味を再現するという、製造法を構築しました。
ビールらしさを実現するための逆転の発想
新製法の開発により、麦汁由来の雑味や、もったりと感じる香気を制御する必要がなくなり、自由な味づくりが可能となりました。さまざまな成分からビールの味を構成する要素を抽出し、その中でビールを想起させる香気成分として、「3-メチル-2-ブテン-1-チオール(MBT)」を見い出しました。MBTは、通常のビールでは劣化臭として避けられる香気ですが、微量を添加することにより、ビールらしい発酵感と調和を与えられることを発見しました。本技術は特許(※)も取得し、さまざまな商品の味づくりに役立っています。
※特許第5433114号、特許第5717830号