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大阪万博で見るサステナビリティに向けたイノベーションの未来
大阪・関西万博には約50台の「CO₂を食べる自販機」 が設置されています。この自販機は飲み物を販売するだけでなく、内部に組み込まれた特殊な吸収材によって大気中のCO₂を回収するという革新的な機能を備えています。
清涼飲料水販売の重要なチャネルの1つである自動販売機は、グローバルでは約1,000万台が稼働、そのうち約1/4を日本が占めています。日本全国で約25万台を保有するアサヒグループは、自動販売機に新たな価値を追求してきました。
回収したCO₂は、自治体や企業と連携し、コンクリートやアスファルト、タイルの原料として再利用可能な他、海洋でのサンゴ保全や藻場造成(ブルーカーボン)としても活用中。自動販売機1台当たりの年間CO₂吸収量は最大60kg/台 ※1(スギ約20本分相当、林齢56~60年)を見込んでいます。
仮に、日本国内で1年間に出荷されるコンクリートの0.1% を吸収材配合コンクリートに置き換えると、森林の広さにして東京ドーム約77個分相当の規模のCO₂削減効果が期待できます。まさに「資源としてのCO₂」を実現する取り組みです。
また、世界初のナトリウムイオン電池を搭載した「未来につなぐ自販機」の実証実験も行われています。太陽光で発電し、その電力をナトリウムイオン電池に蓄電することで、自然エネルギーだけで稼働する“オフグリッド式” ※2の仕組みを構築。採掘時に大量のエネルギー消費を伴うレアメタルに頼らない電池技術で、環境負荷の大幅低減を目指します。
※1:素材能力値に基づく計算
※2:電源を一切使用せずに稼働するため、天候不良等により稼働しない場合があります
独自開発技術によって、PETボトルや缶、びんでは難しい高いガス圧と冷たさを実現する強炭酸サーバー「EXTRA BURST」。
現在、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンのフードコート、およびデジタルウォレットパークトで体験することができます。
PETボトルなど既存容器からの置き換えではなく、高ガス圧を楽しみたいという新たな需要の開拓を目指すこのサーバーは、リユース可能な専用タンブラーを使用することで、1か月で約56%、1年で約96%のCO₂削減が可能です(1日1本500mlのPETボトル使用との比較)。
さらに、容器の再生や輸送を含めても、PETボトルに比べて環境負荷を約90%削減できることが実証されており※3、採掘時に大量のエネルギー消費を伴う環境負荷の削減にもつながる選択肢となることを目指しています。
今後、さまざまなロケーションでの導入を進め、新たな飲用体験と環境負荷低減を推進し、持続可能な社会づくりに貢献していきます。
※3:アサヒグループ調べ
大阪・関西万博会場の大屋根リングの植栽管理にも当グループの技術が活用されています。画期的なものとして注目されているビール酵母細胞壁由来の農業資材が使用されており、自然と調和した景観づくりに一役買っています。
気候変動や自然災害の影響を受けやすい農業分野において、アサヒグループが長年の研究から開発した「ビール酵母細胞壁由来の農業資材」は、食物繊維のβグルカンを豊富に含み、植物にポジティブなストレスを与えることで、免疫反応を活性化させます。これにより植物は自らの防御力を高め、根を細かく張り巡らせて養分や水分を効率的に吸収できるようになります。
結果として、農薬や化学肥料の使用量削減、水管理や土壌環境の改善が期待されます。実証試験でも収穫量の増加や病害への抵抗性向上が確認されており、GHG排出削減にも貢献できることが確認されています。
夏休み真っ只中、8月末には約18万人の来場者を記録した大阪・関西万博。会場で楽しめる食べ物も注目されています。しかし、こうしたイベントではどうしても食品廃棄物(生ごみ)が発生してしまいます。そこでも、アサヒグループの技術が力を発揮しています。
アサヒグループは微生物研究の成果として、「枯草菌C-3102株」を活用し、食品加工現場で出る野菜くずを効率的に発酵・堆肥化する技術を開発しました。
これにより生まれた堆肥化促進材「サーベリックス®」は、堆肥化時の分解力を高め、温度上昇により余分な水分を減らす事が可能。効率良く堆肥化でき、「化成肥料に頼らない野菜づくり」をサポートします。
アサヒグループが推進する「CO₂を資源に変える技術」や「使い捨て容器をなくす仕組み」、そして「自然と共生する農業のあり方」は、いずれも“いのち輝く未来社会”の実現に向けた力強いステップです。
さらに、アサヒグループが環境保全している「アサヒの森」理念との共鳴の場である「静けさの森インスタレーション」 への協賛参画や、規格外農産物をアップサイクルして生まれたクラフトビール「SMILE ALE」 の提供などにも取り組んでいます。
この万博を通じて、アサヒグループが描くサステナブルな未来への挑戦に、より多くの方に触れていただけることを願っています。
そして、この出会いが皆さまの未来の選択に、小さな気づきと大きな可能性をもたらしますように――会期も残すところわずかですが、皆さまのご来場を、心よりお待ちしております。