アサヒビール(株)は、「スマートドリンキング(以下、スマドリ)」を推進しています。
「スマドリ」とは、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・飲めない時、あえて飲まない時など、さまざまな人々の状況や場面における“飲み方”の選択肢を拡大し、飲み方の多様性を尊重し合える社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを進めていくことです。
アルコールが原因で起こる健康障害の発生をいかに防ぐか
大量飲酒や飲酒運転など不適切な飲酒が世界的な社会課題となる中、WHO(世界保健機関)は2010年に「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を採択。日本でも2013年に厚生労働省が「アルコール健康障害対策基本法」を制定しました。
アサヒビール(株)においても不適切な飲酒を重く受け止め、酒類メーカーとしてアルコールが原因で起こる健康障害をいかに防ぐかに積極的に取り組んできました。その一つが「スマドリ」の取り組みです。
誰もがお酒の場を楽しめる新商品やサービスを開発
アサヒビール(株)は、誰もがお酒のようなおいしさを楽しんでもらえるよう、アルコール度数0.00%の商品に加え、アルコール度数0.5%の“微アルコール”商品※を発売しています。ビールテイスト飲料『ビアリー』、2022年はワインテイスト飲料『ビスパ』を“微アルコール”の新商品として発売しました。お客さまの体質や気分、シーンに合わせた選択肢を広げるだけでなく、「スマドリ」が推進する世界観を訴求するべく、その環境づくりにも積極的に取り組んでいます。
また2022年1月、アサヒビール(株)と(株)電通デジタルは、共同で「スマドリ(株)」を設立し、6月には渋谷センター街に「SUMADORI-BAR SHIBUYA(スマドリバーシブヤ) 」をオープンしました。
同バーは、“お酒を飲める人と一緒に安心して楽しみたい”というお酒を飲まない人・飲めない人の声から生まれたバーで、アルコール分0%、0.5%、3%のドリンクを100種類以上楽しむことができる「スマドリ」の旗艦店です。お客様の体質に合ったアルコール度数と好みの味を掛け合わせて選べるドリンクメニューを提供しています。
0.05%以上〜1%未満の商品群
外郭団体、大学などとのコラボレーション
「SUMADORI-BAR SHIBUYA」を起点に、社外と連携した適正飲酒の取り組みも行っています。
例えばスマドリ(株)は、渋谷区の外郭団体である一般社団法人渋谷未来デザインと「渋谷スマートドリンキングプロジェクト」を共同で開始し、渋谷区内におけるアルコール関連問題の解決に一丸となって取り組んでいます。また、大学とも連携を進めており、渋谷区にある実践女子大学、國學院大學の学生へ、「スマドリ」の未来や、お酒を飲める人と飲めない人がお酒やお酒以外の飲みものを一緒に楽しめるアイデアを考えるワークショップを実施しました。
アサヒビール(株)は、行政、外郭団体や大学、他の企業とつながり、一つのコミュニティとして適正飲酒に取り組むことがより大きな効果をもたらすと考えています。
今後も、お客さまの多様な選択肢を提案し、社外とのつながりを生かして、不適切な飲酒の課題解決に向けた取り組みを進めていきます。