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環境

使い捨てから「繰り返し使う」へ、そして「使い食べ」へプラスチック使用量の削減へ

何気なく捨てられたプラスチック容器は、海洋生物だけでなく生態系全体に甚大な被害をもたらします。特に多いのが、容器・包装に使用されるプラスチックです。地球全体が直面するこの課題の解決に貢献することは、食品や飲料を製造販売するアサヒグループの果たすべきミッションだと考えています。

“使い捨て”の消費行動を変革し、CO2やプラスチックの排出削減に貢献

日本で消費されるプラスチック製の使い捨てカップは年間約110億個。そのうち6割以上が音楽やスポーツなどのイベント会場で消費されています。こうした“使い捨て”を減らすには消費者の行動を変革する必要があります。アサヒビール(株)は、消費者が「環境への配慮だけではなく、繰り返し使いたい」と感じる魅力的なリユースカップを開発すべく、2018年、パナソニック(株)との共同開発に着手しました。
素材には、間伐材などの木材から精製されたパルプを主原料とする、パナソニック(株)の「高濃度セルロースファイバー成形材料」を使用。環境性、強度、耐熱性に優れ、成形の自由度も高い素材です。タンブラーのデザインは、容器に知見のあるアサヒビール(株)が担当し、極薄グラスがもたらすような優しい口当たりを実現しました。
2019年、完成した『森のタンブラー』をスポーツイベントなどで試験的に販売したところ、どの会場でもプラスチックゴミが大幅に減少しました。アンケート調査でも9割以上のお客様が満足と回答しました。新型コロナウィルスの影響によりイベント会場での販売が難しかった2020年-2021年までに、約5万5,000個を販売するなど売れ行きは好調で、関心はさらに高まっています。
現在は、地域と連携した『森のタンブラー』なども販売。今後は、さらに環境への配慮を進めるべく、植物由来の原料の使用比率を向上させるだけでなく、連携する地域の間伐材活用も拡大していきます。

使用後食べることでゴミを出さない「使い食べ容器」も開発

アサヒビール(株)は、使用後に食べることでゴミを出さない「使い食べ容器」の開発にも取り組んでいます。
食べられるトレーを販売していた(株)丸繁製菓と、2019年に共同開発プロジェクトをスタート。高温高圧で原料のじゃがいもでん粉を焼き固めることで厚みを抑えながら、食べやすさと耐水性を実現させました。2021年、『もぐカップ』が誕生。初年度の売り上げ目標1万個を2カ月で達成しました。
さらに、アサヒグループは、2022年に、地域の社会課題解決に貢献するサステナビリティに特化した新事業会社アサヒユウアス(株)を設立。『森のタンブラー』『もぐカップ』などのサステナブル商品の販売に加え、ローカルSDGsに貢献するサステナブルドリンクなどを製造・販売する事業を通じて、フードロスの削減や障がい者の多様な働き方の創出、地域の活性化などに貢献する“サステナブルネットワーク”を柔軟に、かつスピーディに広げていくことを目指します。

食べられる飲料容器「もぐカップ」

食べられる飲料容器「もぐカップ」

リユースカップ「森のタンブラー」

リユースカップ「森のタンブラー」

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