2022年に設定した未来への約束「Cheer the Future」と「サステナビリティ・ストーリー」の策定に伴い、マテリアリティについても改めて見直しを行いました。マテリアリティそのものはこれまでと同様とすることとしましたが、サステナビリティと経営の統合を加速するべく重点方針を定めるとともに、取組みテーマを再整理。そのうえで、取組みテーマの中から経営資源を集中させて取り組む重点テーマを設定しました。
各マテリアリティのKPI
各マテリアリティではKPIを設定し、サステナビリティ・ガバナンス体制の下、進捗管理を行っています。ガバナンス体制においては重点テーマに関するタスクフォースを設置し、グループ全体の目標を各Regional Headquarters(以下、RHQ)の目標へ落とし込んでいます。
マテリアリティ特定の背景
アサヒグループでは、2020年にマテリアリティの見直しを行い、2022年の長期戦略を含む新たな『中長期経営方針』の策定に伴ってマテリアリティを再評価しました。その結果、マテリアリティそのものはこれまでと変更はありませんが、取組みテーマを整理し、特に経営資源を集中させる重点テーマを定めました。
マテリアリティの見直しに際しては、メガトレンドからのバックキャストや未来予測など将来動向の視点を取り入れ、AGPの実現に向けてサステナビリティの側面から必要なことは何かを抽出しました。重点テーマの特定にあたっては、アサヒグループにとっての重要性のうち、「独自性のある価値を創出できるか」という視点を重視しました。
マテリアリティ特定プロセス
1. 社会課題の抽出
以下の観点から検討の対象とする社会課題を幅広く抽出しました。
- サステナビリティ報告のガイドライン(GRIスタンダード・SASB)
- ESG評価(FTSE・MSCI・Sustainalytics・CDP)
- SDGs
- 世界経済フォーラム(WEF)「グローバルリスク報告書」
- 世界のメガトレンド、未来予測
- その他アサヒグループの事業特有の社会課題
2. 抽出した社会課題のマッピング
抽出した社会課題を、社会やステークホルダーにとっての重要性とアサヒグループにとっての重要性の視点でマッピングし、類似したカテゴリーにグルーピングしたものを、マテリアリティ候補として抽出しました。
3. 妥当性評価
各RHQとの議論を経て、経営戦略会議・取締役会の討議により、経営陣によりマテリアリティの妥当性を評価しました。
4. マテリアリティの特定と定期的な評価
2020年に1〜3のプロセスにより、経営課題として取り組む領域として5つのマテリアリティと、取組みテーマを特定しました。2022年の長期戦略を含む新たな『中長期経営方針』の策定に伴い、マテリアリティの評価を行い、マテリアリティそのものには変更の必要はない事を確認した上で、取組み範囲が広く、経営資源の配分が散漫になっているという課題を認識し、よりアサヒグループらしい独自性のある価値を創出できるテーマを重点テーマと定めました。重点テーマを中心に各テーマで評価指標(KPI)を設定し、定期的に評価を行うことで、PDCAを回していきます。
取組み進捗状況
2021年のマテリアリティに対する取組み状況は以下のデータブックに記載の通りです。サステナビリティ推進体制のもと、未達の項目についてはその原因を把握し、達成に向けて推進していきます。