事業戦略説明会(イタリア)主な質疑応答
A.イタリアのManaging Director就任後、会社の置かれた状況や市場環境などを踏まえたうえで、私自身の30年にわたる消費財業界の経験に基づき判断した。以前は、中東欧事業とイタリア含む西欧事業が分離しており十分に投資が行き届かなかった。両事業の統合を経て、経営資源の最適配分、成長に向けた戦略的な投資の強化が可能となった。その後、各業績指標も堅調に推移するなど、一定の成果に繋がっている。
A.イタリアだけではなく世界中でプレミアム化が進んでいる。景況感などにより一時的な変動はあるが、消費者がブランドストーリーのある高品質な商品を求める傾向は強まっている。イタリアは食文化において、「どこから来た商品なのか」「どのような背景・物語があるのか」といったことを重視する市場であり、そうした価値観にプレミアムビールの世界も追いつきつつある。当社として、価格以上の価値を見出してもらえるよう、ブランドストーリーを明確に訴求していくことで更なる市場浸透を図っていく。
A.一貫性のある方針・戦略と消費者との信頼関係が要因となる。エネルギーコストや原材料費が大幅に上昇する中で、価格改定は避けられない状況だったが、当社はこの局面を単なるコスト増加への対応ではなく、ブランド価値向上の機会としてとらえ、どのように価格改定に見合った価値を提供できるのかを消費者に訴求した。消費者と長年にわたる信頼関係を築いてきたことで、品質やブランドストーリーに共感してもらい、価格改定の納得感に繋がった。
A.イタリアでは、ブランド力に加えて、人材と関係構築力に強みがある。単に製品を届けるのではなく、物語や価値を伝えることを重視した結果、価格戦略を含めたブランド価値向上への取り組みの成果に留まらず、持続的なマージンの改善にもつなげることができている。特に南イタリアでは、都市が小規模で買い物の頻度が高いため、小型スーパーマーケットでの展開力が非常に重要となるが、ここのエリアで強いシェアを持っていることも、大きな強みとなっている。
A.積極的なブランド投資によるトップラインの成長、コスト効率化への注力、プレミアム及びスーパープレミアムカテゴリーの拡大など複数の要素が利益成長に繋がっている。特にイタリア南部で高いシェアを誇っている中で、この1年では特に中部・北部の消費者層へリーチの強化を進めている。また、バリューチェーン全体における運営効率の改善や、積極的なブランド投資、商品力強化の取り組みが成長をけん引している。バリューエンジニアリングによりコスト削減で創出した一部の利益は、ブランド強化のための再投資の原資として活用することもでき、好循環が生まれている。
A.イタリアにおける販売数量の構成比は、家庭用が約60%、業務用が40%となっている。家庭用はイタリアに多くある小型スーパーマーケットへの戦略を強化している。ディスカウントチャネルは過去15年で大きく成長し、家庭用内の構成比の約20%を占めるようになったため、専用の商品設計や価格戦略を実行している。
A.限られた経営資源を効率的に活用するため、優先順位を明確にし、会社全体で共有している。現時点で今後3ヵ年程度の戦略としては、売上構成比の小さい『Asahi Super Dry』よりも、ここ数年で強化してきた『Peroni Nastro Azzuro』や『Raffo』などイタリア国内のプレミアム・スーパープレミアムブランドの強化に注力し、更なるモメンタムの向上を図っていく方針である。
A.『Peroni』は2020年頃からプレミアム化を進めており、価格指数の水準は当時から1割以上上昇している。『Peroni』のポートフォリオにはメインストリーム商品だけでなく、『Peroni Gran Riserva』『Peroni Unfiltered』などプレミアムやスーパープレミアム領域の商品も揃えている。グルテンフリーなどのエクステンション展開も進めており、ポートフォリオ全体を通じてブランドエクイティを高めている。
A.現在の輸出割合は高い水準となっており、過去2年間は同水準で安定している。この割合は一定ではなく、全体の供給戦略と製造拠点の最適化に基づいて変動する。例えば、今年はポーランドからガラス瓶を調達することにしたため、英国向け商品をイタリアではなくポーランドから出荷する形に切り替えた。また、米国でOctopi社を買収したことにより、米国向け商品の供給体制も変化した。これにより、イタリアで製造していた分を他地域の需要に再配分することができるようになった。そのため、将来的に輸出割合は現在より低下する可能性はある。
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