事業進捗説明会 主な質疑応答

A.サイバー攻撃によるシステム障害については、必ず乗り越えられると考えている。当社が有するブランド力や事業基盤等のファンダメンタルズが毀損したわけではない。従って、株主還元も継続していく。一方で、グローバル全体で、ビール・食品・消費財の企業の株価が低迷していることは認識している。「構造的な問題で、今後の成長が損なわれるのではないか」という見方もあるが、当社はそれを乗り越えるために、プレミアム戦略の推進、Beer Adjacent Categories(ノンアルコール飲料、RTD、成人向け清涼飲料など、ビール隣接カテゴリー。以下「BAC」)の強化、消費者への提供価値向上等、様々な策を取っていく。

A.キャッシュフローへの影響は出るが、2030年までの財務方針や主要指標のガイドラインを変更する考えはない。自己株式取得についても、CUB 買収時に実施した公募増資の株数(約15,000万株に相当)の早期買い戻しの方針を維持する。また、Net Debt/EBITDAは一時的に3倍を上回る可能性はあるが、これを理由に財務戦略全体を改めることはない。また、成長を支える設備投資を含む前向きな投資計画についても、削減する意向はなく、サイバーセキュリティやIT関連投資が増加した場合でも、計画全体を大きく見直す必要はないと判断している。

A.現時点では決算発表の時期は明言できない。会計システムの復旧は間近だが、復旧直後から通常通りの運用に移行できるわけではない。まずは9月決算を締め、その後は10月以降にシステムを介さずにアナログ対応で行った受発注・請求・回収に係るデータについて、整合性の確認・検証が必要になる。監査法人による監査や内部統制の観点でも通常より多くの手続き・チェックが想定され、相応の時間を要する。資本市場に対して長い間サイレント期間が続いてしまうが、今回のような説明機会を適宜設けていきたい。

A.一部のハードウェアやソフトウェアの更新に伴う費用も発生するが、主な費用は外部専門家へのサービスフィーの支払いである。基幹システムを全面的に再構築する必要はなく、既存システムの復元・復旧を中心とした対応で十分だと判断している。なお、現時点ではコストの規模感を示すことはできない。

A.売上収益は事業間消去を含めても把握が可能であったため開示した。一方で、事業利益については各リージョン間での取引を反映するなどの複雑な計算が必要であり、会計システムが動いていない状況では、外部開示できる精度に仕上げることが困難であった。

A.システム障害発生直後は、安全性確保のため、日本と海外リージョン間のメール送受信を一定期間停止した。現在も多少の不便は残っているが、ウェブ会議は通常通り開催できるなど、海外とのコミュニケーションにおいて大きな問題は無いし、海外の事業そのものへの影響はなかった。

A.中長期の経営方針を変更する考えはない。ただし、今回の対応を通じて改めて業務プロセスを見直す中で、どこに弱点や無駄があるのかを把握することができた。社内外からも多くの改善案が寄せられているため、必要な見直しを進めていく。

A.あくまで推測になるが、9月末の出荷停止分が10月に繰り越されたことや、流通段階や消費者の手元の在庫が少し増えた可能性もあり、10月は想定以上に上振れした。11月中旬時点では概算で前年比△2割台前半となったが、月末にかけては若干改善の動きが見られる。

A.12月上旬からElectronic Ordering System(電子受発注システム)を活用した受発注が再開され、これまでのオペレーション上の制約が大きく改善する。輸送単位や受注単位等の制約が解消されるため、出荷環境は正常化へ向かう。ただし、配送リードタイムの延伸や一部SKU出荷制限は継続する見込みである。こうした状況を踏まえると、販売がどの程度まで回復するかについては、現時点では見通しを示すことが難しい。

A.商品の供給が滞ったことで一時的に販売は低迷しているが、中長期的に深刻な影響を与えるとは捉えていない。システム復旧後の来年2月以降に向けた商談は開始しているほか、お客様への感謝を込めたキャンペーンやプロモーションの実施を検討している。また、これまで通り、来年10月の酒税改正に向けて営業活動を強化していく。今回のシステム障害の影響を受けて、信頼回復や販売数量回復のために、ある程度の追加投資は行うが、これまでの投資水準を大幅に超えるものにはならない見込みである。

A.欧州の販売数量は、天候不順や消費環境の悪化により、想定よりも厳しい状況になった。特にポーランドでの数量減少が大きく、東欧の低温長雨による天候不順の影響が非常に大きかった。来期は天候要因が改善すると見ているが、ポーランドについては構造的な課題があると考えており、マーケティング施策を展開するなど、課題解決に取り組んでいく。一方で、事業利益については計画ラインの進捗となっている。欧州では2027年までにEUR 100M以上の規模の構造改革を計画しており、今年はEUR70M程度の効果が見込まれる。これまで積み上げてきた取り組みにより、利益は着実に確保できている。

A.豪州の景況感は回復基調にあり、業務用はレストランからパブへの需要のシフトもあり好調に推移している。一方、家庭用は消費者センチメント悪化に伴い、想定より回復が遅れている。豪州市場は成熟しており、ビールの需要は40年間少しずつ減少してきた。この中で、プレミアム化、コンテンポラリービールやグローバルブランドの強化、マルチビバレッジ戦略の推進やBACの強化を進めている。また、アジアパシフィック全体で2027年までにAUD 70M以上の規模の構造改革を計画しており、今年はAUD30M程度の効果が見込まれており、利益の下支えとなっている。

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