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アサヒグループの「責任ある飲酒」の取り組み
11月10日から16日は「アルコール関連問題啓発週間」

2022年10月20日
アサヒグループホールディングス株式会社

毎年11月10日〜16日は厚生労働省が定める「アルコール関連問題啓発週間」です。アサヒグループは酒類を扱う企業としての責任と自覚を持ってアルコール関連問題に取り組んでいます。2021年から本年にかけて実施した主な取り組みを紹介します。

「スマートドリンキング」の取り組みを拡大

本年1月、アサヒビールと電通デジタルは、スマートドリンキング※1(通称:スマドリ)の取り組みをさらに推進するために、スマドリ株式会社を設立しました。お酒を飲まない人に焦点を当て、デジタルを中心に置いたコミュニケーション活動の設計やデータマーケティングに取り組んでいます。

 その取り組みのひとつとして、6月に『SUMADORI-BAR SHIBUYA(スマドリバー シブヤ)』を渋谷センター街にオープンしました。“お酒を飲める人と一緒に安心して楽しみたい”というお酒を飲まない人・飲めない人の声から生まれたバーで、アルコール分0.00%、0.5%、3.0%のドリンクを100種類以上楽しむことができます。9月までの1日あたりの平均来店者数は、当初の想定を上回り130人超で推移しています。来店者数全体の約7割が20代で、その中でも20代女性の来店が最も多く、全体の半数以上を占めています。今後もお酒を飲まない人に魅力を感じてもらえるようなドリンクメニューの開発やイベントに注力していきます。10月からはハロウィンの季節にちなんだ期間限定カクテル「ブラッティー・ウィッチ」を提供しています。10月29日〜31日はイベント「ノンアルハロウィン」を実施し、来店したお客さまには主要なドリンクメニューをイメージしたオリジナルステッカーをプレゼントする予定です。

アサヒビールは2025年までに、アルコール分3.5%以下のアルコールおよびノンアルコール商品の販売容量構成比を20%※2にすることを掲げています。2021年は“微アルコール”ビールテイスト飲料「ビアリー」、“微アルコール”ハイボール「ハイボリー」を発売しました。本年はアルコール分0.5%の“微アルコール”ワインテイスト飲料「ビスパ」などを新たに発売し、商品ラインアップを拡充しました。さまざまな人々の状況や場面における飲み方の選択肢を拡大し、より幅広いお客さまへ新たなライフスタイルを提案します。

産学連携し、適正飲酒やスマドリを推進

 アサヒビールは各大学と連携し、適正飲酒やスマドリに関連したプログラムを実施しています。立正大学ではマーケティング関連のゼミ内でスマドリ推進のためのアイデアを企画しています。実践女子大学の人間社会学部の授業およびゼミと、國學院大學経済学部による課外授業では、スマドリの未来や、お酒が飲める人と飲めない人が一緒にお酒を楽しめるアイデアを考えています。立教大学では法学部の生徒を対象にスマドリを活用した渋谷の地域課題解決に取り組んでいます。筑波大学では医学部3年生が立案する若年層向けの健康教室に酒類メーカーの視点から情報提供や助言を行っています。

スマドリをテーマにしたトークセッションを渋谷で開催

“アイデアと出会う6日間”と題した東京・渋谷の都市フェス「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2022」(11月8日〜13日)において、アサヒビールは適正飲酒セミナーを実施するほか、スマドリをテーマにしたトークセッションに登壇します。トークセッションでは多様なバックグラウンドを持つ方々が登壇し、スマドリやアンコンシャスバイアス、ウェルビーイング、ダイバーシティなどをキーワードに対談する予定です。お酒を飲み始めたZ世代へ向けた考え方や、お酒が飲める人・飲めない人が一緒になって飲酒文化を楽しむための方策など、渋谷ならではの多様な視点からスマドリについて考えます。当日はオンライン配信を予定しており、以下のURLから閲覧可能です。またトークセッションが行われる会場では、自身のアルコールへの体質を簡易的に知ることができるアルコールパッチテストを実施します。

<トークセッション概要>
・日時:11月10日(木) 14時15分〜15時
・テーマ:「Smart Drinking - すべての人が楽しめる新しいドリンクカルチャーの創出」
・URL:https://social-innovation-week-shibuya.jp/timetable/event/10-6/

飲酒状況に合わせてお酒の飲み方や商品を提案する新サービス展開

アサヒビールは10月6日から適正飲酒を推進する新たなサービス「飲酒量レコーディング」を開始しました。飲酒した量や休肝日を記録し、現状の飲酒量を純アルコール量(g)やグラフで可視化します。登録したお酒の種類や飲酒量に合わせてLINEのトーク画面上にお酒の飲み方や商品情報が配信され、一人ひとりの好みや飲酒状況に合った提案を行います。

<飲酒量レコーディング>

 このサービスはアサヒビールが2021年から取り組んでいる「責任ある飲酒」をテーマにした社内ワークショップから誕生しました。このワークショップは全国から公募で集まった職種や年代の異なる社員たちが意見やアイデアを積極的に出し合い、経営陣への提案を通して新たな価値の創出に取り組むものです。実際のサービスとして企画が実現したのは、この取り組みが初めてです。

不適切な飲酒の撲滅に向け、筑波大学と共同研究開始

本年1月、アサヒビールは筑波大学と共同研究に関する契約を締結しました。この取り組みは、酒類を扱う企業として不適切な飲酒の撲滅に努めるアサヒビールと、アルコール関連問題対策に取り組むことで社会貢献を目指す筑波大学が、不適切な飲酒の課題解決に向けて共同研究を行うものです。アルコール関連問題対策の第一人者である筑波大学の吉本尚准教授(所属:医学医療系地域総合診療医学)の研究グループと互いの知見や強みを生かして、多量飲酒など不適切な飲酒の社会課題に対する科学的根拠に基づいた研究を進めていきます。

社内研修の取り組み

アサヒグループでは「責任ある飲酒」における社員の意識の醸成や知識の修得のため、社内研修を実施しています。2022年5〜6月には、日本国内の全事業会社約18,000人の社員に対してeラーニングを実施しました。これまでのクイズ形式に加えて、本年は新たにアルコール使用障害同定テスト「Audit※3」を実施し、自身の飲酒習慣を具体的に把握することで、自身の適正飲酒推進に役立てる機会を設けました。


 酒類は長い人類の歴史の中で日々の暮らしに喜びと潤いをもたらすとともに、お祝い事など人生の節目でも大きな役割を果たしてきました。一方で多量飲酒や飲酒運転など不適切な飲酒が問題になっており、WHO(世界保健機関)では2010年に「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を採択するなど、世界的な社会課題となっています。日本国内においても2013年に厚生労働省がアルコール健康障害対策基本法を制定し、不適切な飲酒への対策を講じています。

アサヒグループは豊かな社会の実現に向けて「アサヒグループ サステナビリティ基本方針」に則って、「環境」「人」「コミュニティ」「健康」「責任ある飲酒」の5つの重要課題を選出し、取り組みを進めています。アルコール関連問題に取り組む「責任ある飲酒」については、「不適切な飲酒の撲滅」と「新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決」を重点テーマとして定め、課題解決に努めていきます。

「スマートドリンキング」とは、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・飲めない時、あえて飲まない時など、さまざまな人々の状況や場面における“飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進していくことです。

ビール類、RTD、ノンアルコールの販売容量合計に含む割合

世界6カ国(ノルウェー、オーストラリア、ケニア、ブルガリア、メキシコ、アメリカ)の調査研究に基づいて作成されたアルコール使用障害同定テスト。当サービスでは「AUDIT」の中でも「Core AUDIT」と呼ばれる10項目の質問にお答えいただき、アルコール依存症や将来の危険性を判定するものです。

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